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toshiya tsunodaコミュのその4【モチーフ】

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 そこそこの機材を使ってフィールド録音をすると、音に関してこだわりのある人間だったら誰しも興味深い何かを発見する。何気ない録音でも新鮮な印象を受け、実際に耳で聞くのとは少々異なる音質の克明な表情に驚く。しかしこれも経験値に関わるもので、 遅かれ早かれいずれ飽きてくる。あるいは偶然を追いかける虚しさを感じることになる。 
私が自分のフィールド録音でモチーフを意識したのはDATを使って数ヵ月後の92年頃だった。94年頃からは振動の挙動そのもに焦点を定めていった。それは空間に響き増幅し、混ざり合う波の運動である。反射、共鳴、残響、干渉や定在波など。これらは決して特殊な音響現象ではなく、どこにでも見られる振動現象である。共振、反射、残響は文字どおりに想像がつくと思う。干渉とは複数の振動が混ざり合って波が変調される状態、これはギターのチューニングの際に表れる「うなり」である。いちばん注目しているのは定在波(定常波)である。この聞きなれない運動について簡単な説明をする。例を挙げた方が早いだろう。水槽に水が満たされているとする。片方の辺の水面を指でチョンチョンチョンと揺らすと、その振動が反対側の辺にぶつかり戻ってくる。これを繰り返すと、波が一定の位置で安定した状態になる。この、波がその場に安定してとどまっているのが定在波である。楽器などは、管楽器であれ弦楽器であれ、その楽音はすべて定在波であり、生活空間では電気機器などの駆動によって持続音が響いているが大抵はこれである。この波は伝えられる空間を構成している物体や状況によって引き起こされた運動である。つまりその場所に決めた観察点から見た固有の振動である。これは大変興味深い現象である。その場所の性質のようなものと考えられる。実際の状況では、共振も残響も定在波と密接に関係している。
 私の録音に人工的な環境の録音が多いのは、そこが定在波が明快に観察できる場所だからである。

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