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高齢者情報コミュの役割づくり 3つの条件

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介護の現場から生まれた認知症ケアの原則の一つは「一人ひとりの役割づくり」である。役割があるから惚(ぼ)けない、逆に役割がなくなったとたんに惚けた、なんて話はよくある。すでに認知症になっていても、役割を持つことで落ち着いた人は多い。
でも役割なら何でもいいという訳ではない。いろいろとやってみてわかってきたのが「役割づくりの3条件」だ。

まず「昔やっていたことか、それに近いこと」。女性なら家事や育児、男性ならかつてやっていた仕事に似ているものがいい。もちろん「もう家事はうんざり」という女性もいるから、押し付けてはいけない。

二つめは「現在の能力でできること」だ。いくら長い間やっていたことでも、今の精神的、身体的能力でできることでなければいけない。うまくいかなければ自信を喪失してしまって逆効果だ。

三つめは「それを周りから褒められ、認められること」だ。役割を遂行することが認知症老人を落ち着かせることもある。でも、もっと大切なことは、それによって周りから認められることだからだ。

施設で暮らしているヨシノさん(仮名、87歳)は自分の名前もわからないし、居室内を伝い歩きするのがやっと。でも、毎朝、部屋のカーテンを開けるのが彼女の役割だ。職員が「ありがとう、助かるわ」と声をかけるとニッコリ笑って一日が始まる。でもそれが生きがいのようになって、朝の3時ごろからカーテンを開けて同室者から苦情が出たりもするのだが。

(三好春樹=「生活とリハビリ研究所」代表)

読売新聞
2007/5/29
YOMIURI ONLINE 医療と介護  介護・老後
★http://www.yomiuri.co.jp/iryou/kaigo/kokoro/20070529ik0e.htm

コメント(1)

 「役割づくり」とても大切なことですね。
 有名な「マズローの欲求五段階説」というのがありますが、それによると、人間はまず低次元の生理的欲求を満たすことから始まり、安全への欲求⇒社会的欲求⇒自我欲求⇒自己実現欲求、と高次元の欲求へと移行するということになっています。
 しかし、現在では、人間の一番の欲求は、
「他から、自分自身の存在価値を認めてもらうこと」
ではないかとも言われるようになっています。人間にとって一番辛いことは、この世に自分の居場所がないこと、「おまえはいらない」と言われてしまうこと、周りから完全に無視されてしまうことなのだというのです。
 自分自身の存在に注目して欲しいために、危険な暴走行為を働いたり、犯罪さえ犯したりする青少年や高齢者さえいるとのことです。最悪の場合には、自殺するものさえいるのです。

 そういう意味で、この「役割づくり」は、とても価値あるものだと思います。

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                   マズローの欲求五段階説
 人間の持つ欲求は、生理的欲求⇒安全への欲求⇒社会的欲求⇒自我欲求⇒自己実現欲求といった形で低次元の欲求から高次元の欲求へと5つの階層をなしており、低次元の欲求が満たされてはじめて高次元の欲求へと移行するというものです。

 生理的欲求とは、いわゆる人間の三大欲求と言われる食欲・性欲・睡眠欲です。安全への欲求とは、自分や家族を危険から守りたいという欲求、社会的欲求とは、仲間はずれにされたくない、人から愛されたいという欲求、自我欲求(または自律欲求)とは、自分の能力に自信を持ち、また他人からも認められたい、尊敬されたいという欲求を言います。そして最高位の自己実現欲求(または自己発現欲求)とは、自分の潜在的能力を顕在化させたいという欲求で、この欲求は無限大(満たされることはない)だそうです。

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