パルの部屋コミュのにんげんドキュメント「老犬　クー太１８歳」

旅から帰ってきて、久しぶりに家でのんびりしています。

普段は、慌しい日々を送っていますが、休日の良い処は、朝と、夕方と、夜中に愛犬パルと散歩に行けること。大好きな掃除は欠かせませんが、その他の時間は、バーボンのオンザロックを片手に、好きな本を読んだり、CDを聞いたりしてリラックスしているのです。

ゴルフはやりませんし、テレビもめったに見ないから時間はたっぷりあるのです。時々、自分の人生を考えたり、今晩、久しぶりに飲みに行って会う友人達にあげる欧州土産をそろえていたりするのです。2ケ月前に負った心の傷も、まだたまに思い出したりするのです。

そうしているうちに、愚妻が寄ってきて、今日５時から2月5日の11時すぎから放映したNHKの【にんげんドキュメント「老犬　クー太１８歳」 愛犬が老いた時クー太１８歳】の再々放送をやるというのです。“ふ〜ん”といいながら、愛犬パルの夕方のお散歩に行って、歩きながら、“パルちゃん、ちゃんとウンチしときなさいね、また、夜中に行きたくなったら困るから”と言うと、私の顔をじ〜っと見て、しばらくすると、ちゃんとしゃがんでウンチをするのです。自分では、言葉を発することは出来ないけど、ちゃんと意思疎通は出来ているみたい。

ということで、帰宅すると、5時を少し廻って、番組は始まっていました。
ストーリーは、“老犬の介護をする家族が増えている。室内で飼われる犬が増えたことに加え、医療が発達し、寿命が大きく伸びたからだ。齋藤さん一家の愛犬クー太（１８歳）は、半年前から寝たきり。懸命に介護する家族を追う。”という内容なのです。

老犬クーは、18歳。人間で言えば軽く100歳を超えているのでしょう。愛犬パルと同じ柴犬ですが、顔は真っ白、足腰は立たず、眼は白内障で、耳も聞こえず……。おシッコも夜中に家族が何回も抱きかかえるようにして、外でさせるのです。だから、夫婦もず〜っと睡眠不足。家族の愛情を受けて昨年の12月の末に眠るようにして、亡くなりました。若い頃は散歩が好きで、死ぬ直前も夢の中で手足を動かしていました。若い頃の走り回っていた想い出が蘇ったのでしょう。私もつられて、妻がいる前で涙しました。男は、そう簡単に泣いちゃいけないのに。

愛犬パルは、10歳。まだまだ元気です。とても美人なので、お散歩の途中も他の犬から視線を浴びますが、なんのその。燐としています。飼い主にもただ従順なだけでなく、信頼はしてくれていますが、“自分の主張はキチンと通したい“という犬なのです。小型犬の寿命は、平均13歳〜15際ぐらいでしょう、18際といえば相当な長寿です。愛犬パルは、今の処元気ですが、いつ天国に召されるかもしれません。

まあ、私も決して、若くはないし、交通事故や、飛行機が墜落ということもありえるでしょうから、どっちが先にいなくなるか判りませんが、一緒にいる限り、家族の一員として、大事な友達として、人生を、犬生を、一緒に過ごそうと思っているのです。もし、私が後であれば、パルの最後の瞬間まで傍についていてやりたいと思うのです。

改めて、“にんげんドキュメント”の番組蘭を見てみると、慣れぬ日本の土俵の上で強くなっていく琴欧州の姿や、旅行業者の総合評価が２５年連続日本一の能登の老舗旅館を仕切る「もてなしの心」を忘れない女将の小田真弓さん、１０７人が亡くなったＪＲ福知山線脱線事故で妻を亡くし、中３の息子の受験を支えた中村重男さんなど、魅力的な内容が多いのです。私も、いつくつかは見ていたのです。毎回、有名無名を問わず活躍する人物にスポットを当てて、その素顔や生き方を追う番組なのです。これからも見ることになるでしょう。そして、時には、また涙することでしょう。

また、パルの写真を載せます。最初は、もらわれてきた数日後でまだ小さいとき、次は、6歳ぐらいで、365Dogsの日めくりカレンダーに登場したとき。そして、最後は、番組の中から斎藤さんと、柴犬のクー太です。

パル？今、満足そうに寝ています。でも、時々、薄眼を空けて私が今書いていることを見ているみたい。大丈夫だったら……ちゃんとパルのことも書いとくからね。