ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

MAYDAY メーデー!ナショジオコミュのDEADLY CLIMB Midwest Express 105便離陸失敗事故

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
1985年9月6日、米国Milwaukee空港からAtlanta空港へ向かうMidwest Express 105便(DC9-14型機)は、乗員4名と乗客27名を乗せて、同日3レグ目のフライトを開始した。Crewは二人とも機長でDany Martin機長31歳がPFで左席、Bill Weis機長37歳がPNFが右席に着座して乗務した。目的地が雷雨であったので、通常より多少多めの燃料を搭載していた。
Milwaukee管制塔から"After airborne climb and maintain 5,000 feet"の指示を復唱して、Runway 19Rから15:21に離陸した。127Ktで機種を上げ、450Ftまで上昇したところで、突然後方よりバーンという爆発音が轟いた。二人とも何が起こったのか分からなかったのか、会話を交わすことなく暫くして、Milwaukee Departure管制から"Mid Express 105, turn left 175°"と旋回指示が出た。その時点でPNFは"We've got emergency!"と非常事態を宣言した。出発管制からは特段指示はなく、そのうち機体はどんどん右へ旋回しながら傾き、とうとう落下して、滑走路端から南西1,700Ftの畑地へ墜落した。170mileほどの速度で地上へ激突したので、31名全員が死亡した。
NTSBのBarry Strauch、Jack Drake、Bob 、Benzen調査官らは墜落事故現場へ向かい、現場検証を開始した。墜落地点の手前には右翼端が地面をこすった溝が残っており、目撃者らが口を揃えて話していた右エンジンから出火し、機体を右へ傾けながら墜落したという証言と一致した所見であった。エルロンとラダーは異常なく、操縦系統の異常があったと考えにくかった。
右エンジンを回収して分析すると、Compressor #9-10と中間部材のScacerが破損していた。これらを検査室で精査すると、Spacerに亀裂があり、これがエンジン爆発の原因と考えられた。このエンジンは1981年10月にオーバーホールされており、その際に亀裂がないのでどぶ漬けでニッケルメッキされて再装着されていた。しかし機体の残骸にあったエンジンの破片が衝突して出来た穴を1つ1つ確認すると、油圧や操縦ケーブルを損傷するようなダメージは見当たらなかった。
回収されたBlackboxを解析すると、右エンジンの爆発後、PFは右ラダーを入れていたことが判明した。本来ならば左ラダーを踏んで左エンジンの推力を相殺すべきところ、エンジンが機体後部に直接接続されている設計で、Single Engine Yawingが微弱なため操作を誤った可能性が考えられた。CVRを分析するとエンジン爆発後にPFがPNFに何が起こったのか説明を求めるも、PNF
PNFからは何が起こってどう対処するかの返答がなかった。どうして適切なCRMがなかったのか、同社の教官に尋問したところ、乗員は優れたパイロットであったと証言があり、同社は離陸後800Ftに達するまでSterile Cockpit Ruleがあったとのこと。二人の飛行経歴を調べたところ、総飛行時間1,700時間ほどで機長に昇格しており、同型機への搭乗時間は500-600時間に過ぎなかった。Simulatorによるエンジン単発時の離陸訓練については、PFが12回、PNFは15回であった。
NTSBは当時前世界で14,000基が使用されていたJT-8Dエンジンについて、Spacerの亀裂点検を推奨し、これはDirectiveとして発効された。更にPFとNPFの会話によるCRMを強化すること。エンジン故障時のSimulator訓練を強化することを勧告した。

コメント(2)

どんな機種でも、離陸中もしくは離陸直後にエンジンが故障するのは、正に悪夢です。エンジンの信頼性が向上してもBird Strikeなどでエンジンが破壊されることもあり、そのような場合の対処は特にエンジンが2発の機体では徹底されていなければなりません。近年は機体制御が高度にコンピュータ化されて、ビックリした操縦士が訳の分からぬまま対処するより、コンピュータに判断させて自動操縦させる方が安全となっています。この航空会社は事故当時急成長中で、タービン機に充分習熟したエアマンが機長発令されていたとは言えない状況だったと、番組内で評論家が解説していました。
この航空会社は座席がBusiness Classで、Freshly Baked Cookiesが売りでした。でも、もっと大切なことが後回しになっていたのです。

1985年にはJAL123便墜落事故をはじめ、世界中で大きな航空事故が続発しました。Dany Martin機長(Taylor Barunier)とBill Weis機長(James Gangl)は、淡々と操縦席で仕事をしていたように見えましたが、非常事態に何も手を打たなかったと言われれば、JAL123便事故のCrewとは大きな違いでした。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

MAYDAY メーデー!ナショジオ 更新情報

MAYDAY メーデー!ナショジオのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。