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鉱物収集_初心者編コミュの鉱物鑑定練習

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 鉱物を採集してきたが、名前がわからない。ではどうするかですが、こんなことをすればわかるよ、とか、類似鉱物をどうやって鑑定するかなどについて書いていきます。

 鉱物鑑定のための判断の材料を提供する、こうすれば何かわかるだろう、この薬品につけてみたらどうかなど、自分で判断できるようにすることを狙っていきます。

 鑑定のためには、見た目の色、光の反射などの照り具合、結晶の形、手で持った重さの感じなどは重要な要素です。また、産地も鉱物を判断する重要な情報の一つです。既に調べられていることが普通ですから。

 さらに鑑定のために「塩酸」などの薬品も時には必要です。薬品などは薬局で買えると思いますが、学校や大学、企業などへ科学機器などを納入する業者などにもあたってみる必要があるかもしれません。薬品の取り扱いにはいろいろ注意しなくてはいけないこともあるので、薬品の特性を知っておいてください。また、購入の際には手続きなどで難しいことがあるので、取り扱いとは別に法的な事柄が必要である場合があることも知っておいてください。

 そんな準備が出来たら、鑑定を初めて見ましょう。

 で、このコミュの写真は、長野県川上村御所平で採集してきた石を写した物ですが、普通輝石と普通角閃石があるのですが、わかるでしょうか?

コメント(5)

 金色系の鉱物なので、初心者が最初に出会いやすく、集め易く、間違いやすい鉱物を上げておきましょう。

「黄鉄鉱と黄銅鉱」 (FeS2とCuFeS2)

 鉱物の最初に集めやすいのが、黄鉄鉱と黄銅鉱でしょう。黄鉄鉱は黄銅鉱よりも手に入りやすいので容易に入手可能でしょう。けれどこの二つの区別はどうでしょうか?

 まず最初に区別する点は、「色」でしょう。黄鉄鉱の黄色は、やや白みが強い。一方、黄銅鉱の黄色は、やや黄味が強くなっていて、黄銅鉱の方が金色に近くなります。

 それも褐色の鉄酸化物が被膜として付着していたら、鑑別は難しくなります。

 黄銅鉱は、黄鉄鉱と比べると表面が変色しやすく、長い年月が経つと表面が藍色になっていたり、黒ずんだり、時には虹色に見えるような感じになることもあります。時間の経過と共に光沢がなくなってきます。 黄鉄鉱は腐食して、錆び付いた感じの赤茶色のものが付着していることがあります。

 次に見るのは、そういうときには、「条痕色」でしょう。白い磁器を利用してこすり合わせてみる必要があります。黄鉄鉱は、条痕色がほとんど黒色で、僅かに緑色ないしは褐色を帯びますが、黄銅鉱は、緑黒色です。

 結晶では、黄銅鉱は結晶することが少なく、秋田県の荒川鉱山では黄銅鉱の美晶の産地として知られ、特に「三角式黄銅鉱」は特に有名です。基本は四面体から変化した結晶になっていることが多いことでしょうか。黄鉄鉱は、スペイン産や飯豊鉱山などで比較的大きい六面体結晶がよく見られます。他に5角12面体、8面体や24面体のものもあります。鉱物は必ずしも結晶の形が見える物ばかりではないのですが、実体顕微鏡で見ると結晶が見えることがあります。微少でもよく結晶を見ることは大切でしょう。

 比重の違いは大きいでしょう。黄鉄鉱が5、黄銅鉱が4とその違いは顕著です。測れるなら比重を測定してみることは大切です。

 いろいろ問題はありますが、ざっと考えると、まずは「色」で、次に「条痕色」で、区別するのがいいと言うことになりますね。
 ある会でブロシャン銅鉱を塩酸で処理すると、泡が出るって言う話があったので、そんなことないはずと言ったものの、以前に実験した時は確かに泡が出なかった記憶はあるものの、家に帰ってきてからありゃ違う物と間違えたかなと思うようになって、家で実験してみました。

 試したのは、モロッコ産と日三市鉱山で採集し、EPMAとXRD分析でブロシャン銅鉱と確認した物、ついでに荒川鉱山で採集した孔雀石の3つで験してみました。ただし、塩酸の濃度は不明です。

 それぞれの標本から、0.2mmほどのサンプルを採り、時計皿の上に置いて、実体顕微鏡下に置き、観察できるようにします。その後、塩酸をスポイトで2滴垂らして反応を観察しました。

 モロッコ産のブロシャン銅鉱では、泡一つ出ず、時間と共に色が薄くなり、結晶も小さくなり、最後には解けてなくなってしまいました。

 日三市鉱山のブロシャン銅鉱は、泡が僅かに出ましたが、泡が液面に浮き上がってくることはない程度で顕微鏡でx40に拡大しても泡が続けて出る様子は観察できませんでした。じっと観察しているとモロッコ産ブロシャン銅鉱と同じく、色が薄くなり、結晶が次第に小さくなって最後には解けてなくなりました。

 荒川鉱山産の孔雀石では、塩酸を掛けるとすぐに泡を激しく発生し、結晶も次第に小さくなって、最後には解けてなくなり、泡も出なくなりました。

 類似鉱物というか、類縁鉱物として、方解石、苦灰石、菱苦土石があります。それぞれ順に、Calcite,Dolomite,Magnesiteと英語で表記されますが。

 苦灰石を実体顕微鏡で眺めていて、方解石(CaCO3)と苦灰石(ドロマイト,CaMg(CO3)2)、さらには菱苦土石(マグネサイト,MgCO3)の区別は一体どうやってやるのかという疑問が生じました。

 いずれも「結晶系」は、六方晶系に属するので、結晶から見るのは当てにならない。「鉱物コレクション 伊藤剛、高橋秀介 築地書館」をみると方解石については、結晶系に依存しながら、種々の結晶(六角柱状、犬牙状、釘頭状、菱面体状など)を持つことが紹介されている。苦灰石、菱苦土石はMgが多くなる分、マグネシウムイオンの半径は、小さいのでその分歪んでくると思うが、実際にはそれほど違いは見られないらしい。

 また、方解石、苦灰石、菱苦土石と後になるに従い、マグネシウム分が増加して、「硬度」が高くなるようですが、方解石の「3」から苦灰石の「4」にかわるだけで、鉱物としてははっきりわかるほどの差が見られません。

 「比重」もマグネシウム分が多くなるに従い、大きくなるようですが、誤差が大きすぎます。

 「屈折率」が次第に高くなるので、その分強く輝いて見えるらしいですが、比較対象となる物がないので、私には区別が難しいですね。

 で、結局は「塩酸」を使用するのがいいようで。方解石は、常温でそのまま希塩酸中に入れても激しく発泡して解ける。苦灰石は、そのままでは解けず、粉にしてから塩酸を掛けると発泡する。一方、菱苦土石は、温塩酸でないと発泡しない。とあります。これなら何とかなりそうです。

参考
堀秀道 楽しい鉱物図鑑1 p84〜86 草思社
伊藤剛、高橋秀介 鉱物コレクション入門 築地書館

 藍銅鉱と青鉛鉱をどうやって区別するか。

 まず色からで、藍と青なので簡単に区別できそうだが、色がそれほど差がなく、青鉛鉱の方がやや青味が明るい感じ。青鉛鉱と言いつつも色が濃いとかなり藍色になる。条痕色も類似している。 色で区別できると初心者を脱したと言っても良いレベルです。

 結晶からは、青鉛鉱は細い針状か、板状の集合体として産する。一方、藍銅鉱は板状、柱状、時には球状、葡萄状などの集合体と産出する。 うーんこれではやっぱり無理と言うところか。

 やっぱり簡単な確認方法は、塩酸によって反応を見ることでしょう。藍銅鉱は、塩酸と反応して発砲して解ける。

 Cu3(CO3)2(OH)2+6HCl→2CuCl2+2CO2+4H2O

 一方、青鉛鉱は、泡も出ず、表面から色が抜けていき、青から白に次第に変化して崩れるようになる。 このとき硫酸鉛ができるので、沈殿物も生成している。沈殿物と言うより何か寒天状の塊って言う感じですが。

 PbCu(SO4)(OH)2+2HCl→PbSO4+CuCl2+2H2O

 基本的に、炭酸塩(を含む)鉱物は、塩酸に反応して、炭酸ガス(二酸化炭素)が発生してくるので、泡が見えるようになる。泡の出が悪い鉱物もあるので時には注意が必要ですが。そのときには、少し暖めてみる必要があるかなと思います。

 先日(6/21)に上智大学で以下の催しがありました。

「松原聰博士の鉱物学講義と観察会」

 出席してきました。鉱物が講義の方は、簡単な内容もありましたが、内容は大学化学科の学生の1年生レベルまでの事柄も含まれていました。電子軌道などの話もありましたので、小学生には無理菜内容も含まれていましたが、小学生が何人か参加していました。

 観察会の方は、加藤先生やベテランの鉱物鑑定士の方々7,8人がいて、鉱物鑑定用の標本を自由に見ることができます。8級から4級までの標本を自由に見ることができるのはそうそう無い機会なので鑑定眼のない私は、参加してきました。

 自己評価で、6級で70%くらい、5級で半分、4級で30%程度を判定できるのでまずまずかなと思いましたが、試験になるとどうなるのかな。

 12月に再度、同様な会が京都の益富主催で、関東で開催されるとのこと。

 こういう機会を利用して、鉱物鑑定の眼を育むのもいいと思います。

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