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架空図書室 それいゆ文庫コミュの第71回 課題本は有吉佐和子作「華岡青洲の妻」でした。

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2019年、初の読書会は新年会を兼ねて開催しました。
場所は中華のさとう。紹興酒と美味しい料理をいただきながら、女性2名男性2名で昭和の名作について熱くゆる〜く語りました。

                                *

・何度も映像化されている。高峰秀子と若尾文子、市川雷蔵と昭和の名優の作品や田中好子と和久井映見のドラマなどどれも面白い。

・昔の紀州弁が美しい。

・嫁と姑の対立は、解決しないテーマとしていつの時代でもある。

・気が付かないふりをする雲平はずるい。

・気が付かないふりをしているのではなくて、解決しないほうが良いこともある、と考えただけ。

・嫁姑の対立を利用して人体実験をした雲平。結果として人類のためになっているがずるい。

・身内でないから嫁を人体実験できたのだろうか。妹や母では実験できないのだろうか。

・少女の加恵が於継の噂をきいて覗き見して、美しさに感動する場面で物語が始まる。この描写がとても素晴らしい。

・於継の質素でまめな生活ぶり、その中で美しさを保つための工夫を感心しながら観察する嫁。憧れ目線が次第に憎しみを抱くようになる。

・於継は加恵を見込んだ。結果としてその目は確かだった。

・於継は加恵を労働力とみなしたのかもしれないが、持参金をあてにしてはいない。そういうところがとても賢い。

・当時は核家族などはなく、嫁と姑が同室で過ごすのも普通だったようだが、無理を感じる。

・仲が良かった嫁姑が、雲平の帰宅した瞬間、敵対していくところが凄味がありとてもリアル。

・於継は自分に使われた薬が弱く、嫁には本格的な実験が行われていると知り嘆き苦しむ。労わられていることが無念なのか、息子のために殉死したいのにできないのが無念なのか。

・雲平の名医ぶりが素晴らしい。動物実験をして奇妙な印象を周囲に与えるが、小さい成果を積み重ねて偉大は成果をあげている。

・現代の医師たちもこのような姿勢で医療の進歩に貢献してほしい。

・当時は長男が絶対的な存在だった。雲平は期待に応えているが、プレッシャーも大きかったはず。

・加恵は盲目となり、於継をしのぐ伝説の嫁となり、夫は名医となる。満足だったろうが、幸福といえるのだろうか。

・墓の大小の描写で終わる。墓のサイズがそのまま人物の価値となっているようだ。差別的ではあるが、分かりやすい。

・名医誕生や当時の家制度の裏側を、嫁姑の対立を通して描く視点はとても独創的。有吉佐和子の筆力に圧倒される。とても面白い。

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