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架空図書室 それいゆ文庫コミュの第61回 課題本はメリメの「カルメン」でした。

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初春の雨の夜。女性2名、男性1名で西洋を代表する悪女について熱くゆる〜く語りました。


                           *

・カルメンは、男性にとってはむかつく存在かもしれないが、美貌と知性と奔放な性格を駆使して自分の仕事をしている。

・引き込み強盗や脱獄させたり自分も逃げたり、女工になったり占いをしたり、いくつも外国語を話せるし色仕掛けで情報を得るなど、大活躍のカルメンだがそのストレスや恐怖感は大きいはず。

・ドン・ホセはカルメンの魅力にはまってしまい、思考を停止している。「好き」を押し付て、依存している。カルメンの境遇への配慮や思いやりもない。

・バスク地方はスペインの歴史の中で、差別されている土地のようだが、ホセをその地方の出身にする意味は何だろう。

・ホセはトラブルのため故郷を出奔して帰れなくなっている。兵士となったがそれも仕方なくのようだし、
転落するのはカルメンのせいばかりではない。上から目線でカルメンを見るのは変。

・ジプシーという民族についてメリメはとても興味を抱いている。研究の対象にもなるくらい奥深い民族のようだ。世界的に有名だが、実態について明らかではないらしい。

・束縛を嫌う流浪の民。移民にも難民にもならず、どこか排他的。貧しくてもそこから脱却しようともしないのは、そこに人間本来の生きやすさがあるからだろうか。

・ジプシーフラメンコ、ジプシーギターなどジプシーには独自の文化や芸があり、現代では主に観光資源となっているようが、どこか哀愁が漂っている。ジャズと通じるものがあるようだ。

・人を簡単に殺してしまうカルメンや片目のガルシア。自分もいつ殺されても良いと思っている。刹那的な魅力を感じさせる。

・カルメンはドン・ホセに殺される運命であることを受け入れていた。占い師であることのプライドからなのか。

・アメリカに行こうという提案をするホセ。カルメンを自分のものにしたかったからか。ジプシーから離れないと更生できないと思ったからなのか。とにかくアメリカで農業をするのは容易ではない。

・カルメンの明るく前向きで境遇を愚痴らず、人殺しも辞さず、激しく男性と自由を愛する気質は、物語の主人公として長く愛されるキャラクター。近くにいられると、ちょっと困る。

・ビゼーがオペラにしなかったら、カルメンはここまで有名にはならなかっただろう。この物語はオペラの題材にぴったり。ビゼーは創作意欲をかきたてられたに違いない。

・カルメンみたいに男性を翻弄したいか。またドン・ホセのように女性に翻弄されたいか。やろうと思ってもできるものではない。

・日本人でいえばカルメンは松田聖子、ドン・ホセは火野正平のようなやんちゃなモテ男。
組み合わせとしては悪くはないが、続かなさそう。

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