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架空図書室 それいゆ文庫コミュの第52回 課題本は志賀直哉の「城の崎にて」「小僧の神様」「清兵衛と瓢箪」でした。

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入梅の夜。女性2名、男性3名で日本文学史を代表する短編について熱くゆる〜く語りました。


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・昔読んだとき、どうして小僧に直接おごらないのかのか分からなかったが、今読むととても深い。

・小僧寿しチェーンはこの作品を元にしているらしい。ロゴの前掛け姿の小僧は仙吉。

・寿司の屋台のシステムが今ひとつわからない。見本のようにネタを並べてあり、手元にとってその都度支払うシステムなのか。それとも他人のオーダーを仙吉はとってしまったのか。

・鮨屋の親父、感じ悪い。仙吉の恥ずかしい気持ち、リアルに分かる。

・その場で、おごらないAは感じ良い。Bだったらその場でおごりそう。

・Aの妻との会話、良い。複雑な気持ちを受け入れて同意するところ素敵。A夫婦は仙吉の立場にたつことがあるのだろうか。

・見ず知らずの子におごることはまずない。貴族議員の経済的な余裕があればこその物語。

・仙吉は誰にもしゃべらない子。だから神様がおごってくれたという発想を得れた。素晴らしい。

・志賀直哉と父との関係を感じさせる「清兵衛と瓢箪」

・教員は軍国的な思想の持主で清兵衛は自由な心の持ち主。

・清兵衛は美的なセンスに優れているが、現実逃避をしている感じもある。それが父は気に入らないのでは。それはそれでわかる。

・父は大きい瓢箪は認めている。父や教員は自分たちの価値観を否定しているかのような清兵衛の瓢箪好きが気に入らない。

・城の崎にての出だしが見事。内容は死を感じさせる暗さに満ちている。

・鼠の描写が残酷。自分となぞらえるところ作者の傷ついた心と死への恐怖を感じさせる。

・志賀直哉は変わり者? 現実感や生活感、社会性が希薄な文体。センスを感じるが、実際かかわると面倒くさいのではないか。

・写真でみる志賀直哉、かっこい。着流し姿や老人になってからも静かなたたずまいに見惚れてしまう。



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小説の神様といわれる志賀直哉。暗さの中にどこか可愛らしさや親しみやすさがある作品が多く、残酷な描写もどこかすっきりしています。長編も暗いですが、重すぎ、すっきりした読後感です。
「上品」というのでしょうか。

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