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架空図書室 それいゆ文庫コミュの第37回 課題本はイプセンの「人形の家」でした。

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今回は、女性2名、男性3名で140年前に書かれた有名な戯曲について熱くゆる〜く語りました。


                            *


・フェミニズムっぽい話だと思っていたが、違った。

・人形妻という言葉、エロい。

・ノラは自分が法を犯しているとはいえ善意からなので許されるだろうと思っていたが、脅迫されて追いつめられて、想像していたかった展開に今までにない思考回路が瞬間的に発達したように思う。

・夫が自分をかばってくれると思い込んでいたノラだが、自己保身を第一に考える夫の姿に信頼がどっと崩れた。でも人間ってこんなもの。

・父も役人として不正を働いていたこともあり、ノラは自分の倫理性の低さに気が付いており、どこかで悩んでいたのではないか。

・ノラはランク医師の自分への好意と死期が近いことを知り、遺産を利用できないかと考えたのではないか。

・ノラは家を出ていき仕事をするのだろうが、上手くいく感じがしない。ちょっと軽率。

・メルヘル氏は少しは悩むだろうが、あっさり再婚しそう。難を逃れた瞬間、ノラを可愛がるあたり、変わり身がものすごく早い。

・ノラも何だかんだ言って、物分かりの良い男性の保護を求めるかもしれない。

・当時女性が子供を捨てて人間としての自分を考えるなど、誰も考えつかない行動。現代日本でも顰蹙を買う。

・メルヘル氏と暮らしながら、人間らしく存在することなどは考えられないノラ。メルヘル氏のことを心底嫌いになったのだろう。

・リンネ夫人は、クログスタッドを簡単に転がしてしまう凄腕。クログスタッドちょろい。

・リンネ夫人は、メルヘル氏の弱味も知り、ノラを自分の懐にいれて、クログスタッドとよりを戻し、職を得てすべてを握った世渡り上手。

・クログスタッドはひとの温かさがほしく、リンネ夫人は頼られたい人。ノラは人間らしさを追求したいし、
メルヘル氏はペットのような妻と子供と社会的名誉があればよい人。まずは求めるものがはっきりした。

・ノルウェーという国、現在は女性の地位世界一位、日本は先進国最下位。150年前は大差なかったのにどうしてここまで差が開いたのか。

・ノルウェー出身の芸術家は少ない。文豪もイプセンくらい。イプセンの思想を指針にしたノルウェーという国家は素晴らしい。

・抑圧がないと芸術は発達しないのだろうか。


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小悪党はでてくるものの、ある程度の良識のある人たちの人間関係が描かれた戯曲です。
自分自身の人間的成長を願うノラ。ペットのままで良いじゃない? 母と妻の役割を頑張れば? という声に耳を傾けません。当時から大論争を巻きおこし、世界中で読まれた大ベストセラー。
改めて読んでみると、人間関係の理想について考えさせられます。
男女、夫婦、親子、友人、知人。私たちどんな関わりを求めているのでしょうか。

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