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架空図書室 それいゆ文庫コミュの第32回 課題本は川端 康成の「伊豆の踊子」でした。

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初秋の夜、雨がしとしとふる中、女性3名、男性2名で集まりました。
日本を代表する文豪、初ノーベル文学賞の川端康成の傑作についてゆるく語りました。


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・一高の学生の上から目線が気になる。高慢ちき。学生のくせに。

・ゆるめのストーカーではないか。

・あわよくばと、踊子を狙っていたのだが、母親の目もあるしプライドが邪魔した結果、清らかな関係を通したにすぎない。

・映画では吉永小百合と山口百恵が踊子役をやっていた。「温泉宿」の清が亡くなる娼婦役で登場していた。

・映画では、踊子の初恋を主に描いていたが、娼婦になることを運命づけられていることを悟る内容でもあった。とても切ないが、踊子の純粋な可憐さが光っていた。

・可憐な踊子もいつかは温泉宿の娼婦たちのようにすれていくのだろうか。

・最後にでてくる水戸に行くおばあちゃんのその後が気になる。温かい人に囲まれていたようでも、体よく追い払われた感じもする。

・当時の階級差や差別意識はとても強いものがあったようだ。一高の学生は高い地位にあり、そう思うとちょっと偽善的な話。

・温泉宿や禽獣を読むと、作者が女性を動物のようにとらえていたのがわかる。

・川端康成の変態性や格調高さがにじみ出ている作品集。その後の作風も同じ感じ。

・外国人が好みそうな「差別はあっても実直で温かく穏やかな日本人像」を描いているが、実際は全然違う。

・踊子の兄の栄吉と学生の関係は同性愛っぽい。入浴シーンは余計な感じがする。

・川端康成は自殺するタイプではない感じがするが、作品の漂うムードは確かに暗い。

・三島由紀夫のあとがきは小難しい。処女性に言及しているところはさすが。



                             *

当時、憧れの一高の学生さんも現代女性からするとただの高慢ちきないやな奴。

この嫌味の底辺にあるのは、孤独感。踊子たちとの出会いで、洗い流されていった後に残るのは

何でしょう。「いい人はいいね」「人と別れてきたのです」名セリフの数々はやはり素敵。

名作はいいね、と素直に思える作品です。

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