(≧∇≦)
イイじゃないの、幸せならば。。
第四「八つの詩句の章」と第五「彼岸に至る道の章」を味読したく トピをたてました。
中村元訳
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中村元訳
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コメント(252)
第四「八つの詩句の章」十二 並ぶ応答--小編
これも論争の無意味さと その回避について。ちょっとしつこいな。飽きてきた。
こう繰り返し出てくると この問題が重要視されていたと素直に受け入れるしかないなぁ。
論敵は智慧が劣っている 理解しない者は低級なものである。愚者である。
まあ このような言い方はありふれてますが 釈尊の回避するところですね
888 反対者を（愚者）であると見なすとともに、自己を＜真理に達した人＞であるという。かれはみずから自分を＜真理に達した人＞であると称しながら、他人を蔑視し、そのように語る。
そして結論。むしろ 論争して確執が起きているならば形而上的断定をなしている可能性が高いということになりそうです↓
894 一方的に決定した立場に立ってみずから考え量りつつ、さらにかれは世の中で論争をなすに至る。一切の（哲学的）断定を捨てたならば、人は世の中で確執を起こすことがない。
これも論争の無意味さと その回避について。ちょっとしつこいな。飽きてきた。
こう繰り返し出てくると この問題が重要視されていたと素直に受け入れるしかないなぁ。
論敵は智慧が劣っている 理解しない者は低級なものである。愚者である。
まあ このような言い方はありふれてますが 釈尊の回避するところですね
888 反対者を（愚者）であると見なすとともに、自己を＜真理に達した人＞であるという。かれはみずから自分を＜真理に達した人＞であると称しながら、他人を蔑視し、そのように語る。
そして結論。むしろ 論争して確執が起きているならば形而上的断定をなしている可能性が高いということになりそうです↓
894 一方的に決定した立場に立ってみずから考え量りつつ、さらにかれは世の中で論争をなすに至る。一切の（哲学的）断定を捨てたならば、人は世の中で確執を起こすことがない。
十三 並ぶ応答--長編 続き
気になる偈があります。中村元の訳はこれでかまわないんだろうか？
自己や現象(名称と形態)を常住と見たってかまわないし
苦と見ずに安楽と見たって別にかまわないよ。
という ひどく物わかりのいい 下手すりゃ原則がぐだぐだになる言葉になってる。
一般人は常楽我浄と受け取っても 別につべこべ文句も言わないぞ 関係ないし
と言っている(訳している)ように わたしには読めて そうとうな爆弾発言と思う
909 見る人は名称と形態とを見る。また見てはそれらを（常住または安楽であると）認めるであろう。見たい人は、多かれ少かれ、それらを（そのように）見たらよいだろう。真理に達した人々は、それ（を見ること）によって清浄になるとは説かないからである。
気になる偈があります。中村元の訳はこれでかまわないんだろうか？
自己や現象(名称と形態)を常住と見たってかまわないし
苦と見ずに安楽と見たって別にかまわないよ。
という ひどく物わかりのいい 下手すりゃ原則がぐだぐだになる言葉になってる。
一般人は常楽我浄と受け取っても 別につべこべ文句も言わないぞ 関係ないし
と言っている(訳している)ように わたしには読めて そうとうな爆弾発言と思う
909 見る人は名称と形態とを見る。また見てはそれらを（常住または安楽であると）認めるであろう。見たい人は、多かれ少かれ、それらを（そのように）見たらよいだろう。真理に達した人々は、それ（を見ること）によって清浄になるとは説かないからである。
十四 迅速 には「哲学的」な詩句があります。
これは語学的な詮索が必要なんですが 「私が存在する」と解釈できる個所には
「私」とか「我」とか「アートマン」に相当する代名詞・名詞はなくて
文法的な形式が一人称単数を示唆しているのです。英語でいえばbe動詞がamになってる
916 師（ブッダ）は答えた、「＜われは考えて、有る＞という＜迷わせる不当な思惟＞の根本をすべて制止せよ。内に存するいかなる妄執をもよく導くために、常に心して学べ。
＜われは考えて、有る＞は manta asmi。asmiがbe動詞の一人称単数現在。
mantaはthinkingのような現在分詞とみた結果 このような訳が成立している。
ドイツ語訳だとIch bin's,der denkt.「考えているのは私だ」みたいな感じですね
＜迷わせる不当な思惟＞はpapancasamkhaで 874偈に「ひろがりの意識」と訳してあったのと同じ言葉。
874の時には わたしはおよそ「識」のことであると理解しました。
「戯論papanca」の合成語であります。
最古層とされる聖典では こういう語り口で 思考と一人称単数の問題が扱われていたのだなぁ。と
少々マニアックになり始めたクロコさんの感慨であります
これは語学的な詮索が必要なんですが 「私が存在する」と解釈できる個所には
「私」とか「我」とか「アートマン」に相当する代名詞・名詞はなくて
文法的な形式が一人称単数を示唆しているのです。英語でいえばbe動詞がamになってる
916 師（ブッダ）は答えた、「＜われは考えて、有る＞という＜迷わせる不当な思惟＞の根本をすべて制止せよ。内に存するいかなる妄執をもよく導くために、常に心して学べ。
＜われは考えて、有る＞は manta asmi。asmiがbe動詞の一人称単数現在。
mantaはthinkingのような現在分詞とみた結果 このような訳が成立している。
ドイツ語訳だとIch bin's,der denkt.「考えているのは私だ」みたいな感じですね
＜迷わせる不当な思惟＞はpapancasamkhaで 874偈に「ひろがりの意識」と訳してあったのと同じ言葉。
874の時には わたしはおよそ「識」のことであると理解しました。
「戯論papanca」の合成語であります。
最古層とされる聖典では こういう語り口で 思考と一人称単数の問題が扱われていたのだなぁ。と
少々マニアックになり始めたクロコさんの感慨であります
＜迷わせる不当な思惟＞の根本をすべて制止せよ。と並んで
「内的にも外的にでも いかなることがらをも知りぬけ(917)」とも命じられる。
このふたつは同時に遂行しなければしかたない。それはよくわかる気がします。
安らかであるための実践的なアドバイスが このあとには続きます。
わかりやすいし ほぼ ここまでに読んできた内容の繰り返しになります
でも じっくり読んでいるとふかい味わいがあります。厳しい言葉も多いです
924 食物や飲料や堅い食べものや衣服を得ても、貯蔵してはならない。またそれらがえられないからとて心配してはならない。
926 多く眠ってはならぬ。熱心に努め、目ざめているべきである。ものぐさと偽りと談笑と遊戯と婬欲の交わりと装飾とを捨てよ
932 諸々の出家修行者やいろいろ言い立てる世俗人に辱しめられ、その(不快な)ことばを多く聞いても、あらあらしいことばを以て答えてはならない。立派な人々は敵対的な返答をしないからである。
「内的にも外的にでも いかなることがらをも知りぬけ(917)」とも命じられる。
このふたつは同時に遂行しなければしかたない。それはよくわかる気がします。
安らかであるための実践的なアドバイスが このあとには続きます。
わかりやすいし ほぼ ここまでに読んできた内容の繰り返しになります
でも じっくり読んでいるとふかい味わいがあります。厳しい言葉も多いです
924 食物や飲料や堅い食べものや衣服を得ても、貯蔵してはならない。またそれらがえられないからとて心配してはならない。
926 多く眠ってはならぬ。熱心に努め、目ざめているべきである。ものぐさと偽りと談笑と遊戯と婬欲の交わりと装飾とを捨てよ
932 諸々の出家修行者やいろいろ言い立てる世俗人に辱しめられ、その(不快な)ことばを多く聞いても、あらあらしいことばを以て答えてはならない。立派な人々は敵対的な返答をしないからである。
十五 武器を執ること
わたしの身近に殺害された人はいない。(自殺者はかなりいるのだが)
殺し殺される場面は恐ろしいだろう。強いトラウマを残す。
安全で平和な環境で生きてこられたことを有難いと思う。
釈尊の時代に死をもたらす暴力はわたしの生活史におけるより はるかにありふれていただろう
936 水の少ないところにいる魚のように、人々が慄えているのを見て、また人々が相互に抗争しているのを見て、わたくしに恐怖が起った。
殺し合いを目の当たりにして恐怖に震えるリアリティを感じます。すっと暴力反対とか平和主義の理念を掲げるというような筋道では無いという印象
935 殺そうと争闘する人々を見よ。武器を執って打とうとしたことから恐怖が生じたのである。わたくしがぞっとしてそれを厭い離れたその衝撃を宣べよう。
衝撃と恐怖。世界は死と苦しみに満ちて動揺している。この認識があります。
「生老病死」といいますが もっと直接的な暴力に怯え そに脅かされない安らぎが希求される。
十五はこのように導入されて 安らぎへ向かう実践が説かれるのです
わたしの身近に殺害された人はいない。(自殺者はかなりいるのだが)
殺し殺される場面は恐ろしいだろう。強いトラウマを残す。
安全で平和な環境で生きてこられたことを有難いと思う。
釈尊の時代に死をもたらす暴力はわたしの生活史におけるより はるかにありふれていただろう
936 水の少ないところにいる魚のように、人々が慄えているのを見て、また人々が相互に抗争しているのを見て、わたくしに恐怖が起った。
殺し合いを目の当たりにして恐怖に震えるリアリティを感じます。すっと暴力反対とか平和主義の理念を掲げるというような筋道では無いという印象
935 殺そうと争闘する人々を見よ。武器を執って打とうとしたことから恐怖が生じたのである。わたくしがぞっとしてそれを厭い離れたその衝撃を宣べよう。
衝撃と恐怖。世界は死と苦しみに満ちて動揺している。この認識があります。
「生老病死」といいますが もっと直接的な暴力に怯え そに脅かされない安らぎが希求される。
十五はこのように導入されて 安らぎへ向かう実践が説かれるのです
十五 武器を執ること 続き
スッタニパータを通して確認できることだが「自分のもの」という執著こそが
放棄されるべき「我」なのですね。
この意味での自我がない者は死に支配されることがなく(1100)老いることがないとされる
十二支縁起の文脈に置いてみれば 名色への ひいては識への固執を滅することにつながるのです
950 名称と形態について、＜わがものという思い＞の全く存在しない人、また(何ものかが)ないからといって悲しむことのない人、──かれは実に世の中にあっても老いることがない。
951 「これはわがものである」また「これは他人のものである」というような思いが何も存在しない人、──かれは(このような)＜わがものという観念＞が存しないから、「われになし」といって悲しむことがない。
スッタニパータを通して確認できることだが「自分のもの」という執著こそが
放棄されるべき「我」なのですね。
この意味での自我がない者は死に支配されることがなく(1100)老いることがないとされる
十二支縁起の文脈に置いてみれば 名色への ひいては識への固執を滅することにつながるのです
950 名称と形態について、＜わがものという思い＞の全く存在しない人、また(何ものかが)ないからといって悲しむことのない人、──かれは実に世の中にあっても老いることがない。
951 「これはわがものである」また「これは他人のものである」というような思いが何も存在しない人、──かれは(このような)＜わがものという観念＞が存しないから、「われになし」といって悲しむことがない。
さて第四章の最後 十六 サーリプッタ。
般若心経で観音様の話を聞く役のシャーリーシーですな。
ここでは 釈尊に直接質問して 答えてもらう役柄です。
サーリプッタは「世を厭うて」います。厭世主義者。山の洞窟や樹の下 墓地が好き。
修行者のための宿泊施設はまだ出来ていないようです。まさに乞食ホームレス。
自分の意志で世間を嫌い ホームレスになった人なのです。
質問の内容: どうすれば心が安定するのですか？
釈尊は色んな事を教えますが 即物的です。アブ・蚊・爬虫類・動物・盗賊を恐れるな。
病気にも飢えにも寒さにも暑さにも耐え忍びなさい。
次のような憂いに負けるな…… これ すごくリアリティありますね
乞食ホームレスは まず この四つを思い煩うと想像できるでしょう
970 すなわち『わたしは何を食べようか』『わたしはどこで食べようか』『(昨夜は)わたしは眠りづらかった』『今夜はわたしはどこで寝ようか』──家を捨て道を学ぶ人は、これら(四つの)憂いに導く思慮を抑制せよ。
般若心経で観音様の話を聞く役のシャーリーシーですな。
ここでは 釈尊に直接質問して 答えてもらう役柄です。
サーリプッタは「世を厭うて」います。厭世主義者。山の洞窟や樹の下 墓地が好き。
修行者のための宿泊施設はまだ出来ていないようです。まさに乞食ホームレス。
自分の意志で世間を嫌い ホームレスになった人なのです。
質問の内容: どうすれば心が安定するのですか？
釈尊は色んな事を教えますが 即物的です。アブ・蚊・爬虫類・動物・盗賊を恐れるな。
病気にも飢えにも寒さにも暑さにも耐え忍びなさい。
次のような憂いに負けるな…… これ すごくリアリティありますね
乞食ホームレスは まず この四つを思い煩うと想像できるでしょう
970 すなわち『わたしは何を食べようか』『わたしはどこで食べようか』『(昨夜は)わたしは眠りづらかった』『今夜はわたしはどこで寝ようか』──家を捨て道を学ぶ人は、これら(四つの)憂いに導く思慮を抑制せよ。
第四「八つの詩句の章」を読了。
あっちこちを跳びはねているように感じられた言葉が
おちついてこちらの気持ちに浸透してくるようになる
そうなると「あ 読めたのだな」と納得がゆくし
なぐさめや 警告や 励ましの伴侶として 繰り返し読める文書になるようです
サーリプッタ最後の偈972〜975
972 眼を下に向けて、うろつき廻ることなく、瞑想に専念して、大いにめざめておれ。心を平静にして、精神の安定をたもち、思いわずらいと欲のねがいと悔恨とを断ち切れ。
973 他人からことばで警告されたときには、心を落ちつけて感謝せよ。ともに修行する人々に対する荒んだ心を断て。善いことばを発せよ。その時にふさわしくないことばを発してはならない。人々をそしることを思ってはならぬ。
974 またさらに、世間には五つの塵垢がある。よく気をつけて、それらを制するためにつとめよ。すなわち色かたちと音声と味と香りと触れられるものに対する貪欲を抑制せよ。
975 修行僧は、よく気をつけて、心もすっかり解脱して、これらのものに対する欲望を抑制せよ。かれは適当な時に理法を正しく考察し、心を統一して、暗黒を滅ぼせ。」
──と師(ブッダ)はいわれた。
しばらく このトピに書くのはお休みかな
あっちこちを跳びはねているように感じられた言葉が
おちついてこちらの気持ちに浸透してくるようになる
そうなると「あ 読めたのだな」と納得がゆくし
なぐさめや 警告や 励ましの伴侶として 繰り返し読める文書になるようです
サーリプッタ最後の偈972〜975
972 眼を下に向けて、うろつき廻ることなく、瞑想に専念して、大いにめざめておれ。心を平静にして、精神の安定をたもち、思いわずらいと欲のねがいと悔恨とを断ち切れ。
973 他人からことばで警告されたときには、心を落ちつけて感謝せよ。ともに修行する人々に対する荒んだ心を断て。善いことばを発せよ。その時にふさわしくないことばを発してはならない。人々をそしることを思ってはならぬ。
974 またさらに、世間には五つの塵垢がある。よく気をつけて、それらを制するためにつとめよ。すなわち色かたちと音声と味と香りと触れられるものに対する貪欲を抑制せよ。
975 修行僧は、よく気をつけて、心もすっかり解脱して、これらのものに対する欲望を抑制せよ。かれは適当な時に理法を正しく考察し、心を統一して、暗黒を滅ぼせ。」
──と師(ブッダ)はいわれた。
しばらく このトピに書くのはお休みかな
>>[251]
＞973 「他人からことばで警告されたときには、心を落ちつけて感謝せよ。」
しばしばぼくたちは落ち着かない気持ちになり、動揺したり反発したりしてしまいがちですね。
まず、ありがとうの真心を持てるようになりたいですね。
＞「ともに修行する人々に対する荒んだ心を断て。」
ブッダの時代から、やっぱり修行者どうしでいがみ合ったり、罵り合ったりすることがあったのでしょうね。
それはいけないよ、とブッダは諭しているのですね。
＞「善いことばを発せよ。」
ぜひそうしたいものですね。
＞「その時にふさわしくないことばを発してはならない。」
言葉というものは気をつけて、大切に発するべきですね。
＞「人々をそしることを思ってはならぬ。」
言ってはならぬではなく、そもそも心の内で思ってはなりませんね。そういう心にならなくてはなりませんね。
＞973 「他人からことばで警告されたときには、心を落ちつけて感謝せよ。」
しばしばぼくたちは落ち着かない気持ちになり、動揺したり反発したりしてしまいがちですね。
まず、ありがとうの真心を持てるようになりたいですね。
＞「ともに修行する人々に対する荒んだ心を断て。」
ブッダの時代から、やっぱり修行者どうしでいがみ合ったり、罵り合ったりすることがあったのでしょうね。
それはいけないよ、とブッダは諭しているのですね。
＞「善いことばを発せよ。」
ぜひそうしたいものですね。
＞「その時にふさわしくないことばを発してはならない。」
言葉というものは気をつけて、大切に発するべきですね。
＞「人々をそしることを思ってはならぬ。」
言ってはならぬではなく、そもそも心の内で思ってはなりませんね。そういう心にならなくてはなりませんね。
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