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陰陽師@二次創作小説コミュの妖怪小話其之百七十三【人柱師・十】

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【人柱師・十】 
私「火男さん!」 

バシャッ! 

火男「…ぐ、はぁ、はぁっ!陰陽師!川の…主を呼べ!」 

私「川の…主。わかりました」 

水面に手をかざせば、火男の熱であがる蒸気が指に纏わりついてくるようでありました。 

私「深き水底に眠りし神よ、我ここに求め奉らん。 
願わくば願わくば、その御姿の現さんことを…」 

ごぽり。と、熱による泡とはまた違う、別の泡が水底の、さらにその奥底からあがってくる気配がいたしました。 
何かが水の異変に気づき、そして怒っているようでありました。 
目を閉じ、その気配に気を集めれば、水底を覆う砂利粒がまるで水晶のように透けてゆき、川のその下でさらに大きく、深くうねる水の流れを感じます。 

私「住みたるは水底よりもさらに深く、さらに広く。 
汝安らかに静寂の時を過ごさん。されど我は求め奉る。 
眠りを覚まし、いまひとたびの会わんことを」 

広大な水の流れの奥底より、ひとつ。金色に輝く光がうねり、こちらへあがって来ようとしておりました。 

私「求め奉らん。川の神。…その御姿は輝き煌めく金色(コンジキ)の…。 
金色!?こ、この気配は、まさか…! 
いえ、参られよ。川の神。我の願いがその道を導かんことを…!」 

手をかざした水面より、巨大なうねり、強大な力がせりあがってくるのを感じ、ひとつ。汗が頬を伝い流れ落ちたのでありました。

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