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陰陽師@二次創作小説コミュの天魔十神刀・異聞〜十本目の神刀(三)

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天魔十神刀・異聞【PP通信】#03
《十本目の神刀(三)》
 安倍家に伝わる秘話。晴明の父・保名と小次郎が神刀・花鳥幻影に挑む!

* * *

 遺跡の最奥。雷神華厳を入手した二人の周囲に霧が立ちこめました。
足元も見えず一歩も進めません。
「花鳥幻影、来たか」(小)

 小次郎が父・保名に声を掛けました。
「神刀で結界を張ってくれぬか。花鳥の幻覚を払う」(小)
「承知」(保)

 頭一つ分高い小次郎の背を見ながら、父は思いました。
この男が成そうとする野望、それを見届けてやると。
 父がそれまで入手した神刀を五芒星の頂点に置き九字を切ると、霧が晴れ、
花鳥幻影の精霊が現れました。

《よくぞ我が術を破った。そなたの強さ、とくと見せて貰ったぞ。
我を倒せば他の三刀も従って良いと言っておる》(花鳥)
 花鳥幻影の背後に精霊が。竜紋破邪、百式遊戯、神女の恵。
名の知られた刀が全て揃う事になります。

「ならばさっさとカタを付けよう。私の目的は十本目、全ての神刀を統べる要の刀だからな」(小)
「小次郎殿!?」(保)

 十本目の刀。名も知られぬそれは、九本の神刀を従えた者だけが出逢えると伝えられていました。
そして神の力を手に入れるとも。花鳥幻影が端整な顔に冷笑を浮かべました。

《刀だけでは飽きたらず、神の力を望むか。傲慢な…》(花鳥)
「何とでも言え、私は世を変える力が欲しいのだ。
私利私欲でなく、虐げられた民人を都の圧政から解放するためだ」(小)

「解放?」(保)
「都におる貴殿は知らぬだろう。地方の領民が国司共にどれだけ非道い扱いを受けておるか。
働けど暮らしは楽にならず、都人の懐を肥やすだけ。
貴族共に仕えて良う分かった、帝の無策と取り巻き達の腐りようがな!」(小)

「貴殿、命を革める気か…」(保)
 小次郎の言は帝への反逆。陰陽師として見逃す訳にはいかない。
どれ程純粋に下々の民を思っての言動であっても。

「保名殿、私の目的を聞いた以上、もはや助力はできぬだろう。
ここまで来れたのは貴殿のお陰だ、感謝する。この先は私独りで!」(小)

 小次郎が一握爆綬を取り、花鳥幻影に切っ先を向けました。
五芒星の一端を成していた刀には、他の刀の力も憑依しています。
《良かろう。私を倒し、見事十本目を手に入れよ!
さればそなたは天の意を受けた事になる》(花鳥)

「望む処だ!」(小)
 小次郎が突進するや、辺りは閃光に包まれました。十本目は…以下次号。

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