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加藤和也コミュの数学の妖精

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初め、遠くから見ていたら、偉く凄まじい仕事をするけれど、どことなくひょうきんな数学者だった。

そのうち、加藤先生のお弟子さんは数多いだけでなく、皆、とんでもなく偉くなっていることに気づく。大学の先生の仕事は、研究と教育というけれど、これだけ両方を完璧にこなせる人がいるのだろうか?

そのうち、度々、加藤先生と顔を合わせるようになり、時々、冗談かと思うようなアイデアを楽しそうに話されるのを聞くことがある。内心、ご冗談でしょう?と思って笑っていると、いつのまにかマジで凄まじい仕事になって完成している。

ある日、研究集会で同じロッジに泊まり、肌寒い朝、食事に誘いに行くと布団の上ではなく、板張りの部屋中に散らばる計算用紙に紛れてつっぷしているのを見て、背筋が凍りついたことがある。布団に計算用紙を持ち込んで考えながら眠りにつく学者は数多けれど、仕事に夢中になって寒暖も忘れてそのまま冷たい板の間につっぷして寝てしまうなんてのはまったく尋常ではない。

一見、ひょうきんな風貌に目を奪われていると、その畏るべき実体を見逃してしまう。あの、深さ、量ともにずば抜けてる仕事は、天与の才能だけでなくそのずば抜けた努力に裏打ちされているのだ。

あれ以来、僕は、加藤先生は数学の妖精の化身と考えることにしている。

ひょうきんな加藤先生の講演や授業も実に楽しいけれど(どうも、あの講演の下準備も人並みはずれているようだ)、でもさらにその先の凄さも自分なりに実感してみないと一生の大損になりかねないとつくづく思う。


コメント(2)

楽しい裏話をありがとうございます。私は、ネットを通じて、「数論」(岩波 加藤、黒川、斎藤著)を読み始めました。少しは加藤先生のような熱心さを参考にしたいと思います。

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