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97 記憶に残したいニュースコミュの122、なでしこ世界一―伸びやかさを力に 朝日社説

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朝まで続いた熱戦に釘付けになった人も多かったろう。サッカー日本女子代表チーム(なでしこジャパン)がドイツで22日間にわたって開かれた女子ワールドカップで頂点に立った。

 サッカーでは男女、年齢別の大会を通じても初の世界一だ。女子スポーツの中でも難しいといわれる団体球技では、五輪と世界選手権で優勝したバレー、ソフトボールに次ぐ快挙。回転レシーブなど独自の技術を編み出して体格差を克服し、「東洋の魔女」と世界から称賛された東京五輪の女子バレーを思い起こさせる活躍ぶりだ。

 印象深いのは、男子とは違う、その伸びやかな戦いぶりだ。相手の猛攻にひたすら耐えるだけではない。肩に無駄な力を入れず、結果を恐れず、素早いパス回しとセットプレーという武器を存分に生かした。

 決勝で世界ランク1位の米国に2度のリードを許した時間帯も、重圧との戦いでもあるPK戦も、恵まれない環境でサッカーを続けてきた日々を思えば、さほど苦しくなかったのかもしれない。PK戦前の円陣には笑顔すらあった。悲壮感や根性論とは無縁の、スポーツの原点である「プレーする喜び」が彼女たちの全身からあふれていた。

 そんな姿に日本中が熱狂したのは、大震災以降の重苦しさのなかで、人々がなでしこの快進撃に希望や期待を重ね合わせたからだろう。一瞬でも苦しさを忘れ、勇気を与えられた人は多かったに違いない。

 今大会は女性スポーツ大会の発展という意味でも節目になりそうだ。女子サッカーの歴史をひもとけば、北欧や北米などリベラルな先進国を中心に広がってきた。そこに南米やアフリカ勢が台頭し、世界のレベルは着実に上がっている。

 中でも、体力任せの大味な競技スタイルだった世界の潮流に、技術という要素を加えたことは日本の大きな貢献だ。体格やスピードの差から、男子に比べおもしろさに欠けると見られがちな女性スポーツだが、力と技の組み合わせで競技の魅力はまだまだ高まるはずだ。

 1試合平均約2万6400人という観客動員数もこのことを裏付けている。女性のスポーツの興行面での将来的な可能性も示したのではないか。

 世界から追われる立場になったなでしこは、9月にはロンドン五輪予選を迎える。周囲の期待はいや増すばかりで、ときに重圧となるかもしれない。それでもドイツで見せた伸びやかさを失うことなく、再び世界にチャレンジしてほしい。


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