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FINAL OKINAWA FANTASYコミュの4

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4



激闘のシキネ園



一方、こちらはシキネ園に向かっているチーム。大学から近い場所ということもあり、歩いて三十分ほどで到着した。こちらのチームは、ヤラキ、ヘイオス、マサーの大人三人が中心となり、子供なセイゴンを引っ張っている。
「けっこう立派な公園やんけ。日向ぼっこでもして、ゆっくりしたいな。」ヘイオスは呑気だ。
「早く武具を探して次の場所に向かおう。もうすでに魔王に狙われているかもよ。」マサーはまじめだ。
四人は公園内を歩き、伝説の武具がありそうな場所を探す。すると、奥から助けを求める声が聞こえる。この展開、もしや、お決まりのパターンか?そう思いながらも、とりあえず声のする方に四人は急いだ。

「おい、貴様。伝説の武具はどこにある?出さないと、どうなっても知らないぞ。」眼鏡を掛けた、馬か、河童かと見間違いしそうな顔をした、ナヨナヨしているロビンフットのような格好をした男が、十人ほど部下を引き連れて、公園の管理人らしき人を痛めつけている。

「待て、悪党ども。」そこに四人が駆けつける。
「お前らはファットバギーの仲間だな。伝説の武具は渡さないぞ。」ヤラキは戦闘態勢だ。
「ひっひっひ。イライラの発散をさせてもらうぜ。」ヘイオスが不敵な笑みを浮かべる。
「かかってきな。」一番後ろからセイゴンは虚勢を張る。意気地無しだ。

「お前らはもしかして、ホクロをやったやつらか?あんな雑魚と一緒にされては困るな。私の名前はヘンティー。お前らなど血祭りにしてくれるわ。」ロビンフットみたいな格好をした男は部下とともに、四人に襲いかかってきた。

「おりゃぁぁぁ!」ヤラキは持ち前のパワーで敵を薙ぎ払う。
「やぁっ!」マサーは華麗なフットワークで敵を倒す。
「ひっひっひっひ!!!」ヘイオスは快楽を楽しむように、笑みを浮かべながら弱い者いじめをする。どちらが悪かわからない。
「えい、えい。」セイゴンはすでにやられて動けない敵に蹴りを入れる。味方ながら卑怯な男だ。

「な、なんだこいつら!?強い!」ヘンティーは完全にビビり出した。
そうこうするうちに、敵はヘンティー一人になった。
「あとはお前だけだ。降参しろ。」マサーはヘンティーに剣を向けた。
「お、おのれ。こうなれば、奥の手だ。第二形態でお前らを殺してやるわ。」ヘンティーは呪文を唱える。
「パッチョン、パッチョン、パッチョン、パッチョン…」気持ちの悪い呪文だ。四人は耳を塞ぐ。
「見ろ。これが第二形態だ。こうなってはお前らに勝ち目はないぞ。」ヘンティーの第二形態というのは、眼鏡を外しただけだった!!!!!!
ますます馬に近づいたヘンティーに、四人は違った意味の恐怖を感じる。
ヘンティーは持っていた財布についているチェーンをはぎ取り、振り回しながら四人に襲いかかった。
三人は避けたが、セイゴンだけ当たってしまう。なんて足手まといなやつだ。

「めんどくせ。一気に片付けようぜ。」ヘイオスはヤラキとマサーを見る。
「よし。」マサーは構えた。
「オッケー。」ヤラキも構える。

三人は一斉にヘンティーに攻撃した。ヘンティーはなすすべもなく、無様に散った。

四人は敵に勝利した。

「まぁまぁ強かったんじゃない。」セイゴンは相変わらずピノキオ発言連発だ。
ヤラキとマサーはヘイオスがキレると思い、止める準備をしたが、ヘイオスは何もしない。むしろ、醒めきった目でセイゴンを見ている。怒る気力も湧かないほど、セイゴンに呆れているのだ。

四人は管理人の手当てをした。



東へ進め



「助けていただいてありがとうございます。あなた方は命の恩人です。私にできる範囲でお礼をさせてください。」シキネ園の管理人が四人に礼を言う。
「じゃ、遠慮なく。」ヤラキは抜け目がない。
「僕たちは伝説の武具を探しています。さっきのやつらも伝説の武具を狙っています。やつらの手に伝説の武具が渡れば、ウォキナワは大変なことになります。シキネ園にあるという伝説の武具を僕たちに託してくれませんか?」マサーは事情を説明した。
「わかった。君たちにここに眠る伝説の武具を渡そう。園の中にあるほこらに隠してある。着いてきてくれ。」
四人は管理人に着いていくことに。
「ここだ。」
管理人の前には立派なほこらがそびえ立っている。管理人が呪文を唱えるとほこらの扉が開いていく。中からは光り輝く盾が出てきた。
「君たちへ私からの贈り物だ。ガリオンの盾だ。受け取ってくれ。」
「ありがとうございます。」マサーはガリオンの盾を受け取った。

四人はガリオンの盾を手に入れた。

「よっしゃ。幸先良いぜ!」ヘイオスはガッツポーズをした。
「本当にありがとうございます。」ヤラキは丁寧にお礼を言う。
「次も頑張って手に入れようぜ。」セイゴンは何事もなかったかのように威張る。こいつのピノキオはそこが知れない。違う意味で恐ろしい男だ。
「次はサイファ御嶽だな。行く前に場所を確認しようぜ。セイゴン地図を見せてくれ。」ヘイオスがセイゴンに言う。
「わかった。あれ?地図がない。どこにいったんだろう。ごめん、無くしたみたい。」なんと、セイゴンはスドウからもらった、ルートが記されている地図を無くしたようだ。
「しょうがないな。ついでに管理人さんに聞いてみようぜ。」さすがのヤラキもセイゴンのダラしのなさにイライラしている。
「あ、そういえば僕たちサイファ御獄っていう場所に行きたいんですけど、管理人さんはわかりますか?」マサーは次の目的地を管理人に尋ねる。
「ここから東に下ってずっと行くと、太陽浜と呼ばれる砂浜がある。サイファ御獄は太陽浜の近くにあるという話を聞いたことがあるから、太陽浜まで行ってからまた地元の人に聞くのが確実だと思うよ」管理人が説明する。
「浜…、ビーチってことね。なんかやる気出てきたぜ。」ヘイオスのニヤけ顔のヤバさに四人は引く。
「まっ、とりあえず太陽浜まで行ってみますか。管理人さんいろいろとありがとうございます。」ヤラキが管理人に礼を言う。
「みなさんもお気をつけて。」管理人が手を振る。

四人はシキネ園から、さらに東の太陽浜に向かう。


イスガキの悪夢


一方、こちらはイスガキ島チーム。夕方にナーファを出発した船は夜のうちにイスガキ島に到着した。トゥーマコ、サクーン、フィロヤの三人は賞金で良いホテルに泊まり、たっぷり寝たので朝から元気いっぱいだ。
「ふぅー。今回の船旅は快適だった。ホテルも最高だし。ウォキナワに来た時はイカダだったから、あれに比べると天国だな。」トゥ−マコはイカダでウォキナワに来た時のことを思い出す。
「はぁ?お前らイカダで来たば?無事にたどり着けたか?」フィロヤが驚く。
「こいつらイカダが転覆して流されて島に着いたんだぜ。無謀すぎるだろ。」サクーンは思い出し、笑う。
「無謀すぎたわ。だから今回はちゃんと船に乗ったろ。」トゥーマコは照れる。
「無事にイスガキに着いたことだし、そろそろ調査を始めますか。とりあえず町まで行こうぜ。」フィロヤを先頭に三人は中心街に向かって歩き出した。

港から三十分ほどでイスガキ島の中心街に辿り着いた。
「結構栄えてるな。ナーゴと同じくらいの町のでかさだ。」サクーンは中心街が栄えてることに驚く。
「離島って聞いたら、田舎って感じだもんな。」フィロヤも驚く。
「でも逆にこれだけ人が多いと、情報が手に入れやすいかもしれないぞ。手分けして聞き込みしてみよう。」トゥーマコが提案する。
「わかった。じゃ、お昼に一回集合ってことで、あの青い看板のそば屋に集合な。」フィロヤがそば屋を指差す。
「良いかも。あの看板目立つから、わかりやすいし。」サクーンは青い看板が気にいった。

三人はそれぞれ聞き込み調査をおこなった。あっという間にお昼になり、集合場所のそば屋に集まることになった。


「腹減ったな。昼飯どうする?」トゥーマコが二人に聞く。
「俺ここのそば食ってみたいんだけど、どんなか?」サクーンは青い看板のそば屋に入りたいらしい。
「俺は良いぜ。」フィロヤもここで良いようだ。
「なんかマズそうじゃないか?昼時なのに全然人も入ってないし。ていうか、だいたいジョニーそばっていう名前が厳しすぎるだろ。」トゥーマコは店の雰囲気が怪しいと感じるようだ。
「もしかしたら穴場かも知れんさ。行こうぜ、行こうぜ。」サクーンは強引に二人を中に入れ、席に着いた。

中に入ると、どうみても料理なんて出来そうにない、おじさんが水を持ってきた。
「いらっしゃい。俺の名前はジョニー。よろしくな。三人ともジョニーそばで良いよな?オッケー、ジョニーそば三丁な。」ジョニーというおっさんは、無理矢理注文をとると、そのまま厨房に入りしばらく、出てこなかった。
倒れてんのか?と思い、心配になったころにやっと、おっさんはそばを持って出てきた。
「さぁ、特製のジョニーそばだ。腹いっぱい食べてくれ。」おっさんは得意気にそばを差し出した。
三人は恐る恐るそばを食べた。次の瞬間、三人の表情が凍りつく。
延び切った麺、ぬるいスープ、薄過ぎる味、豚骨を砕いた形跡がはっきりわかるほどにスープに漂う骨の欠片。味のケミストリーなど起こるはずもなく、三人の味覚はジョニーを拒絶した。
こんなもん食えるか、そんな気持ちでおっさんの方を見ると、おっさんは自信満々の屈託のない笑顔で微笑む。
完食しないといけないという、恐ろしい空気が三人を包みこむ。三人は仕方なく箸を進める。

しかし、一人の男が限界を迎える。
フィロヤとサクーンは異変に気づき、トゥーマコの顔を覗き込む。
この世のものとは思えない顔で、トゥーマコの殺意がジョニーに向けられていた。
トゥーマコの右手は震えながら箸を持っているが、左手はテーブルの下で、ヘリオスの剣を握りしめていた。
そんなこともしらず、ジョニーは三人に話しかける。しかし、全く話が面白くない。
テーブルの下では、ついにトゥーマコの足が貧乏ゆすりを始めた。サクーンとフィロヤは、最悪の事態を想定し、いつでもトゥーマコを押さえる準備をしつつ、そばを食べるのだった。

やっとの思いで、三人はそばを完食することが出来た。三人の顔は安堵の表情でいっぱいになる。
「ありがとね、また来てよ。」ジョニーは店を出る三人を、笑顔で見送る。
二度と来るか、そんな気持ちを隠しつつ、三人も笑顔で手を振るのだった。




浜辺で一息


こちらはサイファ御嶽に向かうチーム。シキネ園を出てから一時間歩き、昼食をとるためにバエハルのジャコスにいる。
「ジャコスって、ナーゴだけじゃないんだな。初めて知ったさ。」ヤラキは驚く。
「ナーファにもあるぜ。ここから真逆の方向だけどね。」セイゴンが説明する。
「で、何食べる?俺めっちゃ腹減ってるんだよね。あれ、そういえばヘイオスは?」マサーは辺りを見回すが、ヘイオスは見当たらない。

「さっき鼻の下伸ばして、めっちゃ可愛い子おるやん、って言ってたから、女の子追い掛け回してるんじゃないかな。まったく、ダメな奴だぜ。」セイゴンはここぞとばかりに言う。

「そういうことなら、俺たちは先にご飯食べておきますか。」ヤラキの提案で、それぞれ昼食を食べることになった。

昼食を食べ終わり、集まっていると、ヘイオスがやってきた。
「あれ?みんな何してんの?ご飯食べた?」ヘイオスが尋ねる。
「みんな食べたよ。ヘイオスは?」マサーが聞く。
「なんか、女の子におごってもらった。俺モテんのかな〜。」ヘイオスはエロい笑いをした。

「じゃ、昼食も済ませたし、出発しますか。」ヤラキは話を変えた。
「あと、どれぐらいで着くのかな。歩くの疲れる。」セイゴンは心配そうな顔する。
「あと三時間ぐらいあるけば、太陽浜まで着くらしいよ。さっきの女の子に聞いたわ。」ヘイオスは女の子に太陽浜のことを聞いておいてくれたみたいだ。だらしないのか、しっかりしているのかわからないが、頼りになるやつだと三人は思った。

「よし、じゃ、出発だ。」マサーを先頭に太陽浜に向かって歩き始める。

三時間ほど歩き、林を抜け、海岸線を東に行くと綺麗なビーチが見えてきた。看板には太陽浜と書かれている。
「やっと着いたぜ〜。疲れた。」ヘイオスはぐったりしている。
「俺も限界。」セイゴンもバテバテだ。
マサーも疲れている様子だ。
「今日はここで、キャンプにしないか?もう日も暮れるし、海でリラックスして、明日サイファ御嶽に向かおうぜ。」ヤラキがみんなに提案する。
全員もちろん賛成だ。
「じゃ、今日はもちろんバーベキューだよな。」ヘイオスはテンションがマックスに近い。
「俺買い出し行きまーす。」セイゴンが細い腕をぴんと上げる。
「みんなであそこの商店に買い物に行きますか。みんなで準備したら、早く済むし。」マサーが良いことを言う。
四人は商店に買い物に行き、食材や炭を買い揃えた。そして、浜へ戻ると石を積んで、焼き場を作った。
「あとは、俺が火をおこしとくさ。みんなはそれまで海で遊んでいてくれ。」ヤラキが言う。なんて良い奴なんだ。
三人はヤラキの好意に甘えて、海に飛び込んだ。太陽浜は南部では有数のビーチで、観光に来る人も多い。水着の女の子も遊んでいる。

ヘイオスは海に潜り、海中から、女の子の水着を見る!
セイゴンも鼻の下を伸ばしながら、チラチラ見る!しかし、体が華奢過ぎて女の子に相手にされない!
マサーは見てないふりをしつつも、しっかり見ている!が、サングラスではないので、見ているのがバレバレだ!
三人が海をエンジョイしていると、浜からヤラキが必死に手を振っている。三人は準備が出来たと思い、ヤラキのもとに急ぐ。三人は戻ってくると驚いた。
準備どころか、火が消されていたのだ。三人はヤラキに事情を聞く。
「なんか、ここの管理人がさっき来て、予約してない人は敷地内でバーベキューしたらダメって言われたんだ。で、今から予約したらダメですか?って聞いたら、当日は無理って言われたよ。」ヤラキはがっくりしている。
「どうする?どうする?」セイゴンは無駄に騒ぐ。
「ここまでして、今日バーベキュー出来ないのはキツ過ぎるぜ。」ヘイオスもがっくりする。

ここで、マサーが閃く。
「敷地内がダメなら、敷地から出てバーベキューすれば良いってことじゃないか?敷地から出ても、十分海は近いし、最高のロケーションだと思うよ。」マサーは天才だ。
三人もマサーの発想にテンションが上がる。
「よっしゃ、じゃ、場所を移動させるぞ!」ヘイオスが元気を取り戻す。
「俺も手伝う。」セイゴンはヘイオスを手伝う。

四人は場所を移動させ、普通の道でバーベキューをすることになった。四人は協力して準備をして、肉を焼く。炭で焼いた肉は最高だ。四人の箸は止まらない。テンションが上がったヘイオスは、燃えている炭をセイゴンに向かって投げて遊んでいる。セイゴンは必死に逃げる。ヤラキとマサーはそれを見て笑う。
その後も、四人は肉にがっつき、波の音を聞きながら、最高の夜を過ごすのだった。が、浜辺ということもあり、虫に刺されてなかなか、寝付けない四人だった。



面倒臭い男


こちらはジョニーそばを食べて気分が悪い、離島チーム。三人は食休みも兼ねて公園で一息入れることにした。聞き込みの結果を話して、相談していると、後ろから話しかけられた。

「あの〜、すんまへん。」

振り返ると、そこにはガリガリで弱弱しく、インディ・ジョーンズのような格好をした男が立っていた。
「さっきから話を聞いてたら、伝説の武具を探しているみたいやね。僕はウォキナワ大学の助教授のマルタっていうもんやけど、僕の持ってる伝説の武具の情報聞きたくないかな〜思って。」
「本当ですか?是非聞かせてください。」トゥーマコが即答する。
「別に良いけど。あ、でも、あれやんか。人に物を聞く時とかのマナーとかってあるやんか〜。」マルタは突然掌を返す。
「それって、お金とかですか?」フィロヤが質問する。
「別にそうとは言ってないやん。けど、世の中タダで済むほど甘くは出来てないけどね。」マルタは面倒臭い男だ。
「おい。ここは何か食わせて、穏便に済ませてもらおうぜ。」サクーンはトゥーマコとフィロヤに耳打ちする。
二人は静かにうなずく。
「あの〜、マルタさんはお腹空いてないですかね?もし良かったら、あそこの商店で、何か買いませんか?」トゥーマコがマルタに提案する。
「ほんまに?えらい気を使わせてしまったかな〜。」マルタは申し訳ないふりをしているが、顔は計算が上手くいったという表情だ。

トゥーマコとマルタは商店に入って行った。サクーンとフィロヤは外で待つ。
しばらくすると、二人が商店から出てきた。マルタは両手に太巻き寿司を持ち、交互に食べながら歩いている。
「いや〜、ほんまおおきに。」マルタは三人に礼を言う。が、最悪だ。何が最悪なのかと言うと、マルタは食べ物が口に入っている状態で喋っている。
「伝説の武具の場所やけど〜。」マルタは食べながら話を進めようとする。
「あの〜マルタさん。食べ終わってからで大丈夫ですよ。」フィロヤが慌てて止める。
「ほんま?ほな、ゆっくり食べさせてもらうわ。」マルタはがつがつと太巻きを食べる。
「ごちそうさん。ほな、情報を教えます。」マルタが食べ終わった。
「この島の北に、キャビラ湾っていうとこがあるんやけど、そこに代々伝説の武具を治める一族がいるみたいやから、お願いでもしたらなんとかなるんちゃうかな。」
「そうなんですか。ありがとうございます。じゃ、そこに行ってみますね。」サクーンはマルタに礼を言った。三人は地図で場所を確認すると、足早にその場を去った。マルタにこれ以上絡まれないようにするためだ。
三人は貴重な情報と引き換えに、えげつない大人の姿を見たのだった。

それから夕方まで歩き続け、三人はキャビラ湾に辿り着いた。さっそく伝説の武具を持っている一族を探していると、大きな屋敷を見つけた。表札にはナカチンと書かれている。
「すいません。誰かいませんか?」フィロヤが戸を叩く。
「誰〜?」中から出てきたのは、パッとしない感じの、三人と同世代の青年だった。
事情を説明すると、この家に伝説の武具があることがわかった。青年の名はテポドーンというらしい。
「世界を救うために、伝説の武具を俺たちにくれないか?」トゥーマコはテポドーンに頼む。
「全然良いよ。今親父もいないし、後で言っておくから、君たちが使ってくれよ。」テポドーンはすぐに快諾した。
「本当に良いのか?もしかしたら、俺たちは悪い奴かもしれないんだぞ?」サクーンは心配する。
「実は、俺の家には古くから言い伝えがあって、三人の若き勇者が訪ねてくるとき伝説の武具を授けよ、って言われてるのさ。伝説の武具のことを知ってる人もあまりいないし、三人で訪ねてくる人も今までいなかったからさ。年も俺と同じぐらいだし、これだけ言い伝えどおりで渡さなかったら、親父に俺が怒られるよ。」テポドーンは三人を信じる。
「そんな言い伝えがあったんだ。テポドーン、俺たちに伝説の武具を、ウォキナワを任せてくれ。」フィロヤは強く拳を握った。
「うん、わかった。じゃ、ちょっと待っていて。倉庫から取ってくるから。」テポドーンはそういうと、家の中に入って行った。
三人はテポドーンを待つ。

「やはり、ここにも来ていたか。ファットバギー様の邪魔をする者どもめ。」
三人を敵が囲い込む。


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