介護に関するあらゆる事コミュの今日は抜歯の日

９月に入って一層パワーアップしたんじゃないかと腹さえ立ってくる太陽を、涼しい部屋の中から睨んだ。ギラギラと木々を射す光は照り返しも苛立たしくて、今日はあまりいい日ではないな　と思う。
風もない。葉がひらりともしない。無情な熱気だ。不機嫌な天候にいつまで付き合わされるのだろう。　　　不愉快・・・

今日は父の抜歯をする。
脳梗塞後、投薬を続けているがその中に2度と梗塞を起こさぬよう、血液をさらさらにする物もはいっている。したがって、その薬がある程度定着するまでは抜歯をすると止血できない可能性があるのでそれは禁止事項になっているのが一般的である。
以前から父の歯がグラついていたのは知っていたが以上の理由で見合わせていたのだ。

しかし、いよいよ痛みも伴いそのために食事を嫌がるようになっては困るので主治医に打診していてやっとゴーサインが出たということだ。

私もその昔抜歯の経験がある。もう前日から嫌でドキドキして眠れないくらい辛かった。

そのためか、今日は朝から私が怖がっていたのだ。自分がイラついているのは、天候のせいにしていたが本当は抜歯する父を見るのがたまらなく嫌だったのだ。

訪問歯科医が来た。とっとと手際よく事は進んでいく。
たかだか15分で済んでしまう。流血も少なく痛がることも無い。
あまりに簡易に終わってしまう。
仮歯がはいって見た目にも何の変化もない。

私はこのところ、些細な外的変化に敏感すぎる反応をしてしまうのだ。
何かに怯えているのか、何かから目を背けているのか。

たかが抜歯にびくつき、父の排泄に心をもむ。
思うように事が運ばないと落ち着かない。

何もできなくなった父の全責任を私が負っている現実に耐えながら、重責に萎えそうになる。
熱気も手伝って、この不条理が許せないとも思う。

未来の見えない不安。いつまで続くのかわからない現状。

抜歯の日に思うこと。
この天気で歪んだ心。

私、弱気になっている。