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システマティックに創作文芸コミュの元栗彩太郎ストーリー(元栗会社研究所・創作文芸部門)

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これまで元クリの日記で「あや太郎ストーリー」を続けてきたが、元クリのページのリニューアルに伴って、「ストーリー」の続きはこのコミュのトピックとすることにした。

ここはシステマティックに作家・詩人のコミュなので、元栗会社の附属研究所の創作部門の社員(研究員)の話を中心として書く。

コメント(991)

「よく、タイムマシン(タイムトラベル)とタイムリープを混同して、タイムマシンで学生の頃に戻りたいなどと言う人がいるが、40代50代の中年男性が大学生だった頃に戻ったところで、出身大学のキャンパスに入ることも躊躇するでしょう。教授と一般人は、なんか雰囲気が違うので、’変なオッサン’にしか見えないのです」

「2011年〜2014年頃、大学生の頃を懐かしんで、京都・大阪・神戸・滋賀にしきりに行った。大学生の頃に過ごした街を懐かしむのは、あの頃でほぼ完了したといえるし、ああいった懐かしむ旅行に行きたいとは思わない。岡崎への旅はさらに数年前、2006年〜2008年あたりに行ったし、岡崎への’くやしがる旅’も、行きたいとは思わない。関西への旅を懐かしむ旅と表現したが、関西への旅も、実際の大学生活はこうすべきだったという’くやしがる旅’でもあった」
現在のリアル・アイクラブは、1989年にタイムトラベルし、京都の大学を受験直後の1989年の大学生アイクラブに会った。受験直後に東京の家族に公衆電話から電話して、愛知県の大学に合格したことを知ったというのは鮮明に記憶していたのだ。受験直後に、おそらくこの公衆電話だったと思うところの前で待ち受けていたら、大学生アイクラブはやってきた。電話が終わった後、話しかけた。

大学生アイクラブは、最初はギョッとした顔をしていたが、氏名を言われたことで、改めて現在の中年アイクラブの顔を見た。なんか、見たことのある顔だと思った。さらに、中年アイクラブは、アイクラブ本人しか知らないようなことを言った後、タイムマシンで2022年から来たと伝えた。

丸太町通りと西大路通りの交差点は円町と呼ばれている。2022年ではJR嵯峨野線の円町という駅もあるが、当時は駅はない。円町交差点のあたりのチェーン店の喫茶店の座席に、中年アイクラブと大学生アイクラブは、向き合って座った。

「アイクラブ君。というか1989年の俺。もう疑わないだろうが、まあ、見てくれ」

テーブルの上に、2022年の新聞、雑誌を置いた。大学生アイクラブは見た。まるで夢のようだ、SFのようだと思ったが、心のどこかで、こういうことは起こるのだとは予感していた。

「1998年あたりから携帯電話は一般化するが、さらに、スマートフォンという、携帯電話を進化させたものができる。スマホと略して呼ばれる」

中年アイクラブは、テーブルの上に自分のスマホを置いた。大学生アイクラブは、目の前の中年男は未来の自分だとわかったので、何もいわず遠慮せずにスマホを手にとった。

中年アイクラブやインターネットやスマホについて説明をした。大学生アイクラブにスマホでいろいろなページや、動画や、メールの画面などを見せた。大学生アイクラブは、電子メールというのは便利だと思った。

2人は喫茶店を出た。一緒に新幹線で東京に向かうことにした。

「合格発表はまだだが、合格する。愛知県の大学に行けば楽しい大学生活だ。でもまあ、この京都の大学に入ったとしても、方法を間違えなければ楽しい生活は送れる。どうする」

市バスに乗って2人は京都駅に着いた。新幹線で東京に着くまでの約2時間半、京都に大学に入ってからどうなるかを中年アイクラブは大学生アイクラブに話し、どう考えても愛知県の大学に入るのが良いこと、しかし、京都の大学に入っても、こういう失敗を避ければまあ楽しくは過ごせることを伝えた。
「名古屋ならともかく、名古屋から名鉄で30分かかる岡崎の、さらに郊外。関西で4年間過ごすこととハカリにかけると、岡崎はイマイチだと思えます」

「まあ、俺がしきりに岡崎を選ぶべきだったというのは、京都で悲惨な4年間を過ごしてしまったという結果からいえるので、俺の経験によるアドバイスに従えば、京都の大学に進学してもちゃんとバラ色にできる。まあ、京都でいいだろう」

愛知県の大学へ行っていれば1兆円・・・というのは、あくまでも、どうなるかわからないという当時の状況からいえるので、京都の大学でどんな間違いをしたかをタイムマシンで来た自分から教えられていれば問題はないのである。

こういうことはあるのではないか。しばしば議論してきた選択の問題で、間違った選択をしてしまったと後で後悔していたが、たとえ選択を間違えても、どうなるか未来を予測できるのならば、正しい選択をしたのと結果は同じ程度にできるのではないか。あるいは、正しい選択だと思ってていたことよりも良い結果にできるのではないか。

「たしかに、岡崎の大学生活ならば、一人暮らしで得られたことの中で最重要といえる部分はかなえられただろう。ただし、100%まちがいないとはいえなかった。4年間、パートナーができずに終わった可能性はけっこうある。・・・100%パートナーはできると思い込んでいたが、東京の友達との関係もあって、できずに終わった可能性はけっこうあるかもしれない。女子生徒が多い商業高校で3年間交際経験なしの男子生徒などいくらでもいるではないか。しかも、岡崎というのはパートナーだけがめあてで選ぶことになるが、唯一のめあてが得られなかったら、灰色の4年間という点では実際の京都と同じだ。京都の大学を選び、俺のアドバイスに従って間違いはせずに過ごせば、以前から興味のあった関西で4年間をエンジョイできる。・・・やはり、京都でいいだろう」

新幹線は東京駅のホームにすべりこんだ。東京駅の中の喫茶店で2人はしばらく話した後、大学生アイクラブは、当時の風呂もない実家へ向かった。中年アイクラブは、大学に入ってからの注意事項と、2022年の社会について、A4用紙10枚分にワープロで印字したものを大学生アイクラブに渡していた。中年アイクラブは、時間を超えて使えるスマホを大学生アイクラブに渡した。一週間後にどこそこで会おうと言って、中年アイクラブは2022年に帰った。タイムマシンは異次元に置いてあるので、一旦、異次元に体を異動させたあとタイムマシンに乗り込むのである。
合格発表があって半月ほどたった2月末。大学生アイクラブと中年アイクラブは、「大阪・梅田」の喫茶店で向かい合っていた。

大学生アイクラブは、中年アイクラブのアドバイスに従い、大阪・高槻のアパートに入居する契約をした。親が不思議がったが、大学生アイクラブはもっともらしい理由を言って強引に大阪に住むことにしたのである。
無意味に普通列車で東京京都を往復することもやらなかった。中年アイクラブのアドバイスを受けなかったら、入学前に何度も無意味に京都へ往復していただろう。

「あとは、体育はテニスを選ぶこと。サークルは手話サークルを選ぶことか。たしかに、未来の俺が言うように、児童研究部を選ぶとかいうのは微妙な感じだし、大失敗するかもしれないと思う。体育で、弓道を選んで抽選ではずれて一般的な体育になるなんて地獄だというのはまちがいなく予想できる。社会福祉学科を選んだ以上、毒を食わば皿までで、手話や点字の授業も選ぶべきだというのも納得できた。ダセえと思って失敗するというが、どうせ実際のところダセえのだから、開き直ってダセえことをして実質的な得を手に入れろというのは納得できる。ボランティアや福祉系サークルはダセえというが、4年間交際経験なしというのがよっぽどダサい。そもそも、苦し紛れに選んだ児童研究部もダサいだろう」

「ダサかろうが暗かろうが、実質的に得をすることを選ぶべきだ。どうせ社会福祉学科を選んだのだ。手話とかボランティアとか否定するのは意味がない」
1989年の6月になり、月末には大学生アイクラブが20歳を迎えようという頃、中年アイクラブは1989年の大阪・梅田でふたたび大学生アイクラブに会った。大学入学前の2月末以来、時間を超えるスマホでときどきやりとりをしている以外は、3月〜5月は会わなかったのである。
中年アイクラブのアドバイスのおかげで、大学生アイクラブの大学生活は実に順調である。

「大学生の俺。大学生のときの俺とは違って、さっそく彼女もできたようだね」

「手話サークルは他大学との交流が多く、飲み会も多い。おかげで、大阪の大学生と交際することができた。平日はお互い授業が朝から晩まで詰まっているのでときどき夕食を一緒に食べるくらいだが、土曜日の午後から日曜日はだいたい一緒に過ごしている」

「資格試験スクールの公務員講座の1年生からのコースも入ったようだが、土・日は交際している人と会っているということは、いつスクールに通っているのか」

「週に2回、平日の夜に梅田のスクールに行っている。ビデオブースクラスだ。眠いのはつらい」

「俺も、眠いのを我慢しながらスクールのビデオブースに通った。ただ、3年生の秋ごろに本格的に通ったので余裕はなかった。1年生の最初の頃からスクールに通うのは良いことだ」
中年アイクラブは、大学生アイクラブにアドバイスをしてバラ色の大学生活にしてやろうというのはもちろんだが、自分自身も、大学生アイクラブが言ったことや行動を教訓やヒントにして、改革をすすめようとしているのである。

過去の自分の行動を変えてしまうと現在の自分の状況が変わるのでは?と思うだろうが、実際、変わっているのである。中年アイクラブは、大学を卒業してから東京都の職員として勤務していたが、5年ほどたったとき、ロト6で10億円以上を当てて、賃貸アパートを買い、家賃収入で暮らしている状況に変わったのである。未来へ行けるのだからロト6を当てることもできる。ただし、何度も当てたら怪しいので、1回だけ当てる機会をうかがって、20代後半のあるときに当てたのである。

このように過去の運命が変わると、元の人生は消えてしまうのかというと、中年アイクラブの頭の中には、元の記憶は残っているのだ。元はこうだったが、やりなおしの人生で実際はこうなったと言う記憶が併存しているのである。

タイムマシンは特許開発センターの元栗中年社員が作ったのだが、なぜか、使えるのが中年アイクラブだけなのだ。なぜなのかという理由について特許開発センターの元栗中年社員はわかっているのだが、わかっていても他の人が使えるように改良できないのである。しかも、今後とも、他の人が使えるようにできないこともわかっている。つまり、後にも先にもタイムマシンを使えるのは中年アイクラブだけなのだ。なぜもっと以前、小学生の頃あたりに戻らなかったのかというと、中年アイクラブが20歳という年齢になる少し前までしか戻れなかったのである。さらに、大学生アイクラブが30歳になるまでしか使えない。一度使い出すと、大学生アイクラブの1989年と中年アイクラブの2022年の時間は同時に平行して時間が進んでしまう。中年アイクラブが1989年に行って戻ってくるのは何日たってからでも行ったときの時点に戻ってくるので平行しつつも時間はずれるのだが、大学生アイクラブの1989年はどんどん過ぎて行ってしまう。大学生アイクラブは中年アイクラブと一緒という条件で1時間だけ2022年に来れるが、1989年では1時間は過ぎてしまうのだ。1989年の大学生アイクラブの部屋からしか2022年に行けないが、行っている間の1時間、大学生アイクラブのアパートの部屋はけっして中に入れないようになっている。
木曜日の夜というのは週末が近づいて気分的には嬉しいが疲れていることも多い。ところが今日はリアル・アイクラブはやや気分がよかった。田町オフィスでリアル・アイクラブが今日はやや気分がよいと言うと夕食を食べていなかった数人の元栗社員はではファミレスで食べようと言った。

田町オフィスのそばのファミレスで、元栗中年社員4人プラスリアル・アイクラブの5人で夕食を食べている。昼のランチライムならともかく夕方に中年のサラリーマン風男が5人でファミレスで夕食を食べているのはやや不思議な光景かもしれない。居酒屋ならば普通だろうけど。

ノートPCで908を見ながら、リアル・アイクラブは、「3月末で今後の目標についてあらためてきちんと見直しているんだな。あとは目標に向けてノロノロ歩こうがジェット機で飛行しようがとにかく向かって行けばいいように思えるが、なぜか、なにもやらないんだよな」

元栗中年社員は言った。

「最近繰り返し議論したように、リアル・アイクラブ君はいまだに『大勉強、大仕事、大事業』をしようと大げさにかまえて、りきんで、緊張している。1日1ページでかまわないという原則を常に思い出すべきです」
週の平日を折り返したが、今週も後半にさしかかったということを喜ぶ余裕はリアル・アイクラブにはなかった。

「リアル・アイクラブ君は部署を異動し、かなり苦しい状況が続いている。以前のように、水曜日が終わって平日は後半だというせいせいした気分を感じる余裕はとうてい持つことができない状況だ。金曜日の夕方、ようやくホッとする。むしろ、金曜日に勤務時間が終わって職場から出たときの解放感は、以前よりはるかに感じることができているかもしれないですね」

リアル・アイクラブは疲れた顔をしながら答えた。

「たしかに、以前は水曜日の折り返し感は感じることができたが金曜日の解放感はさほど感じられなかった。むしろ、はるかに疲れているはずの現在、金曜日の喜びを感じることがでできているかもしれない」
事務所付き倉庫というのは趣きがある。倉庫というのは、普通の倉庫ならば人が搬入・搬出の作業をしているとき以外は無人で、そもそも中には人が長時間過ごせるような場所すらない。
そういった印象の強い倉庫に、オフィスのような部屋があるというのは趣きがある。

元栗会社の倉庫は、オフィスどころか、たいてい、宿泊できる部屋も設置されている。実際の世間における倉庫も大型の物流倉庫ではそこそこ大きな会議室や休憩室もあったりするが、宿泊施設があるところはおそらく少ないだろう。

元栗会社の倉庫は、無人のところはなく、必ず元栗中年社員が寝泊りをしている。
田町オフィスの会議室で、土曜日の午後9時台の現在も元栗中年社員は討論を続けている。

「『創作活動のための思考・考え方の改善、思い込みの修正』のトピックではかなり順調に分析が続いています。リアル・アイクラブ君がいかに気まぐれ・気分次第で、きちんと理屈で判断せずに失敗を重ねていたかというのを認識できました」

「創作活動を目指しながら20年以上足踏みを続けているリアル・アイクラブ君についての現状を、思い込みなしできちんと分析したらどうでしょうか」

「安定した職業のサラリーマンで、土・日・祝はまず休める。かつ、平日も夜間はそこそこ自分の時間はとれる。家族はいないが結婚はなるべく早くしたい。現在住んでいる自宅は再開発による立ち退きなので今年の冬にはもういられない。・・・簡単な現状を述べるとこうなります」

「まさに簡単な現状だが、リアル・アイクラブ君はこのような簡単な現状ですら自覚していなかったと推測される。かなり長い間。いや、冷静に現状を認識することができない状態が最近まで続いていたかもしれない」

「立ち退きを機会に大量の本などを整理できるととらえるべきだ。本を保管する場所としてまず別宅を整理しようと思っていたがいまひとつ進まない。別宅が段ボールだらけになってもかまわないという考え方で、まず自宅の本を別宅に移すべきだ」

「立ち退きまでもう時間がないと認識するべきだ。再開発組合の話によると、ニュアンス的には、早ければ8月あたりでも引っ越せるようなことを言っていた。まあ、9月に立ち退くと考えるべきだ」

「9月なかばまで3か月、12週だ。一週間に1畳ずつしか片付けなくても6畳の2部屋は片付けることができる」
元栗田町オフィスの中年社員4人と、リアル・アイクラブ、合わせて5人は日曜日の今日の夕方、田町にあるとんかつ屋で夕食を食べた後、田町オフィスの歯磨き専用洗面所で歯磨きをした後、会議室で討議している。

「他に客がまったくいないチェーン店のとんかつ屋で夕食を食べるのは、趣きがありましたね」

「同じチェーン店でも渋谷だの新宿ならば満員でしょう。都心のオフィス街の延長である田町なのでガラーンとしていた」
「都心のオフィス街の延長といっても新橋ならば客がゼロということはないだろう。田町という中途半端な立地のおかげだ」

「ところで、最近、というかこの数日だが、他のトピックのコメントをかなりごぶさたで書くことが多いですね」
「この元栗ストーリートピにあらゆることを書いてしまっていた。この数年間。このトピだと中年社員やリアル・アイクラブの対話として書けるというのが最大の理由だろう。対話として書かないとなにか寂しいという気分だった。しかし、『気分次第』で行動するのは間違いだと認識したためか、他のトピに急に書けるようになってきた。他のトピに対話形式で書いてもかまわないし実際少し書いたが、他のトピだとむしろ対話形式ではなく普通の形式で書きたい」
「創作文芸について、さまざまなシビアな分析をし、発想したり計画したり思考したりするのは他の数多くのトピックで行い、このトピックは本来の、ほのぼのと趣きや味わいを感じるようなトピックにしましょう。このトピックも終盤を迎えています。このトピックの後継トピックでは、タイトルも変えて、創作文芸を目指しながら趣きやロマンを感じる生活を味わう元栗社員やリアル・アイクラブの生活を描写するトピックにしましょう」

「ついつい、これまでの人生の後悔、特に学生時代の後悔、考え方、思考法などの分析といった話題になってしまうが、そういった話題は他のトピックで追求すべきです。このトピックの本旨は、小説やシナリオや詩を書く創作文芸を目指している人々が、普段はどのように生活をしているか、いかに普段の生活で趣きを感じられるかという点です」

「ノーベル賞対策室でだいぶごぶさただった小説の読書をしましたが、やはり、ノーベル賞対策室は読書をすると趣きを感じる部屋です。小説を読むのをなんとなく避けていましたが、わざわざ、趣きを避けるようなことをしてしまっていました。高校生だった頃のリアル・アイクラブ君が参考書を読むことは大学受験に落ちるリスクが少なくなるような行動だと分析しました。行動するとリスクが生じるのではなく、むしろリスクが少なくなる行動というのが存在するということに気づいたのは大発見だったのかもしれないと今気づきました。ノーベル賞作家の作品を読むことは、リスクはゼロというより、つまらない人生で終わるリスクを少なくするのだと考えられます」
「趣きのことを論じていたのがいつのまにかリスクの話に変わってしまいました。リスクがどうたらはやはり他のトピックで論じるべきでしょう。ノーベル賞作家の作品をノーベル賞対策室で読むのは、リスクゼロで、むしろリスクを減らす行為だが、同時に、趣きを感じることができる」
現在リアル・アイクラブは、「創作文芸センターの宿泊研修施設」である自宅にいる。元栗中年社員も2人が自宅に来ている。

「リアル・アイクラブ君の自宅に来るのはこれでわずか3回目です。まあ、もうすぐノーベル賞対策室に向かいますが・・・。長い間忘れていたというか、無意識に思い出そうとしなかったのかもしれませんが、この自宅はそもそも、1996年にノーベル賞を目指すことを思いつき、ノーベル賞を目指す拠点として1998年に手に入れた家なのだ。ノーベル賞対策のための宿泊研修施設が出発点だった。出発点というか、途中で意味あいなど変わっていなかった。すっかり出発点を見失っていたにすぎない。24年間あくまでもノーベル賞対策の拠点だったのだしこれからも拠点だ」

「ノーベル賞奨学生というのは最近思いつきましたが、24年前の出発点のときに同時に思いつくべきでした。自宅+4つの部屋はすべてノーベル賞を目指す拠点施設だし、自分自身はノーベル賞奨学生だ。このことを常に想起して意識するべきだ」
「最近、これまでコメントが伸びなかった他の様々なトピックに書くようにしていました。本来、書くべきだったトピックではなくこの元栗ストーリーのトピックにほとんど書いてしまっていた傾向が続いていたので、本来のトピックに書くようにしているのは良いことですが、平日、特に朝、通勤のとき、mixiを見るときは、結局、元栗ストーリーのトピックを見たいと思ってしまいますね」

「平日の朝の通勤、大江戸線に乗っている1〜2分、日比谷線に乗っている7〜8分、実際は、大江戸線は座れなかったりうしろにもたれて目を閉じている(寝ているのではない)ことが多く、日比谷線も恵比寿に着くと目を閉じたくなるので実際読んでいるのは3〜4分に過ぎないかもしれないが、まず見るのは5chのいつも見ているところ。最近は、ヤフーニュースを見ることも多い。mixiを見るのは週に2回程度かもしれないが、まず見たいと思うのは元栗ストーリーだ」

「朝出勤するという、楽しくはないとき、元栗ストーリーを見てホッとしたいと思うのだ。ただ、最近他のトピックに書くことが多く、元栗ストーリーを見ても最後のコメントがしばらく前だといまひとつだ」

「まさに、『気分がイマイチ』だ。気分というのを否定したはずだと思われるかもしれないが、気分が良いとき、悪いときがあることまで否定したのではない。無機質なメカニックな感情など持たぬ人間を目指しているのではない」

「これまで、なにかを選択・判断する際に、『気分・気まぐれ・なんとなく』100%でやってきたのが間違いだったと言っているのであって、感情を持ってはならない、日常生活をすべてメカニックに過ごせということではない。論理的に考えて、この行動をしばらく続けるのは良いことだと判断したなら、たまたまそのときなんとなく気分が良かったらどんどん進めてかまわない。というか、以前、『気分100%』のときは、意味もなく、どんどん進めることに不安を感じて(この不安もなんとなく感じているだけで何の根拠もない不安感)、かえって早々と中断してしまっていたりしたが、現在の方針ならば、論理的に考えて正しいのならば、根拠のない不安感などに惑わされず、気分の良さを生かして眠くなるまで続けるべきなのだ」

「良い意味での皮肉というか、良い意味での逆説というか、論理的に考えて判断することによって、『気分』という感情を生かすこともできるという発見ですね」
「まあ、言い換えれば、『論理的に感情をコントロールする』ということなのかもしれませんが」

「リアル・アイクラブ君は、繰り返し述べてきましたが、人生の重要な局面で『気分・気まぐれ・なんとなく』で行動して失敗した。魔が差すのがたまにではなく常時100%魔が差し続ける状態で、重要な場面でも当然のごとく魔が差した判断で気分で選択して大失敗した。そこで、最近では、『気分・気まぐれ・なんとなく』を完全に否定的なものとして考えていたが、今日あたりふと気づいたのは、気分や気まぐれ自体が全部悪いのではないのではないか」

「精神的に調子が良い・悪い、気分が良い・すぐれない、イライラする、気が重いというのはどうしてもある。最近の方針を修正すると、『物事を選択・判断する』ことを気分や気まぐれだけでやってしまうのが間違いなのであって、人間なので気分や気まぐれというのはどうしても生じてしまうので、気分や気まぐれ自体をおさえこむというのは違う話なのではないか」

「選択・判断の際は気分をおさえこむというよりは、気分や気まぐれが湧き出てきても湧き出る感情は放置して、気分や感情に左右されずに論理的に考えて選択・判断するというのがベストではないか」

「そして、一旦判断して確定させたら、気分の良さを生かしてどんどんつき進めばよい。調子が悪いのならば調子が悪いなりに力を抜いて少しやる。眠くなったら眠ればよい」

「論理的に考えて判断するという最近生み出された方針は、気分が悪いときや精神的・肉体的にまいっているときに無理して我慢して行動するというのとはまったくつながりが無い」

「疲れていないし気力もあるがなんとなく本を読む気がしないというときに、やや無理やり本を読もうとするのは『方針』の範囲内だ。まあ、多少の無理をするのも範囲内だ。気分が悪かったとき、以前ならまったくやらなかったが、少しでもやろうとするというがんばりも『方針』の範囲内だ」

「『方針の範囲内』という言葉が今後はキーワードになるでしょう」
「十数年前から追求し続けている『趣き・ロマン・風情』を求めることも、『方針』によれば『錯覚』だということで否定しかけていた。他の人があまり思わないようなところに趣きやロマンを感じるなどというのは、生まれてからこれまで、特に幼少期の経験などによる個人的な嗜好の癖にすぎず、『錯覚』にすぎないので否定すべきだという考えに進んでいた」

「ただ、それを言うならどんな顔の女性が好きかというのも『錯覚』だ。たしかに『錯覚』なのかもしれないが、自分自身が心底持っている感情なら、錯覚だとしてもやむをえないのではないか」

「論理的に考えると間違っている行動を、気分や気まぐれによる『錯覚』でついついやってしまうのは間違っているが、間違った行動をしてしまうのが間違いなので、『錯覚』自体を持ってしまうのはやむを得ないのではないか。論理的に考えて、現在のこの気分でこれを選ぶのは間違っているのでやらないようにしようというのが『方針』にしたがった行為だ。趣き、ロマンを感じるという感情については、実現するために多大な犠牲をはらうような行為でもなければ、『個人的な嗜好の癖』だということを自覚しつつ、追い求めてもかまわないのではないか」
10年ほど前に東京ビッグサイトにしばしば行っていたことが懐かしいとリアル・アイクラブが言ったため、今日は、リアル・アイクラブといつもの元栗中年社員4人が東京ビッグサイトへ向かった。
握手会のような目的があるのでもなく、ただ東京ビッグサイトに行くというのはリアル・アイクラブにとっては非常に珍しいことだった。

新橋からゆりかもめに乗る。ビッグサイトに行っていた末期にはなぜか豊洲から乗ることが多かったが、今日はよりゆりかもめに長く乗りたかったので新橋から乗った。

リアル・アイクラブは、かつて、10年ほど前、東京ビッグサイトに通っていた頃、何かに追い立てられるように重い気持ちで余裕なくゆりかもめに乗ったが、約10年たった今、気分の重さもなく、余裕の気分でゆりかもめに乗ることを楽しむことができた。元栗中年社員は台場・有明の施設に行くため時々乗っていたが、今日も、普通に楽しく乗っていただけである。かつてのリアル・アイクラブのように重い気分で乗ったことなど最初からなかったのだ。

10年前に握手会に行ったときに昼食を食べるのが楽しみだった、ビッグサイト地下レストラン街にある「カフェテリア・マーメイド」は現在も営業している。
イベントでの来訪者向けの店なので、日曜日もランチをやっている。ただ、早めに行かないと品切れになってしまうことを知っていたため、午前11時に入店した。

5人は、様々なことを思い出しながら、ランチを食べた。窓からの光景は、いかにもビッグサイト周辺の殺風景な光景が見えるにすぎないが、リアル・アイクラブは10年前も同じような光景を見ながら過ごしていたな・・・となつかしむのと同時に、あの頃のような、常に気が重く、余裕がないという気分はなくなっていることに気づいた。

気分・気まぐれでは行動せず論理的に考えるという方針を打ち出してから1か月もたっていないリアル・アイクラブだが、皮肉なことに、気分は良いのだ。さらに、「方針の範囲内」で気分が良いときはどんどん論理的に正しい行動を進めてしまおうと思ったのである。
今週は田町オフィスでは「一斉月曜日休暇」ではなく、リアル・アイクラブも有給など取っていないので、仕事が終わった後、田町オフィスの会議室に集まっている。

昨日、「ゆりかもめ」に乗ってビッグサイトに行ったことをみんなでなつかしんでいる。

リアル・アイクラブは言った。
「2009年とか、2010年とか、しきりにビッグサイトに行きましたが、行きも帰りも、ゆりかもめに乗ることを楽しむ余裕などありませんでした。握手人数を、1日せいぜい10人程度にしておけば、楽しむ余裕はあったでしょう」

「嫌なことをこなすなら『先行逃げ切り』をするのもよいだろうが、握手会は楽しむべきだったのだ。あげくに、乃木坂の握手会はまったく参加しなかったときがしばらく続いたりした」
明日も元栗田町オフィス中年社員、リアル・アイクラブ共に有給休暇などではなく、出勤しなければならないといういつもの日曜日の夜の軽い憂鬱な気分で、田町オフィスの会議室で過ごしている。

リアル・アイクラブは言った。
「先週も普通の仕事でけっこう疲れてしまい、この土・日もほぼ昼寝で過ごしました。・・・仕事によって疲れるという状況は今後も変わらないので、こういう状況の中で半年後の引っ越しの準備を進めなくてはなりません」

元栗社員は言った。
「リアル・アイクラブ君の自宅の大きな問題は書籍ですね。ブックオフに売却する本、船橋に移す本、横浜に移す本。ひとつずつ順番に箱に詰めることを当初は想定していましたが、3つの箱を並べて同時並行に分けて詰めるのが効率的なのではと今日気づきましたね」

他の元栗社員が続けた。
「最近の、地に足をつける的な考え方で、どんなこともひとつずつ順番に片付けるべきだという考え方が強かったため、引っ越しの準備も行き詰まっていました。一旦は否定しかけた同時並行的な行為が、実はベストだったというのが今回の例です」

「ひとつずつじっくり片付けるという、最近主流になりつつあった考え方のワナですね。ひとつずつということにこだわって行き詰まってしまっていた」

「とにかく早いうちに自宅の本を片付けるというのが目的なので、方法がひとつずつだろうが同時並行だろうが、実際に可能である方法をとるべきだ」
リアル・アイクラブも元栗中年社員も楽しみで楽しみでたまらなかった三連休がやってきた。
リアル・アイクラブは昨日、珍しく平日に同じ地方自治体の職員の友達と田町で飲んだのである。
友達とは、1〜2か月に1回程度の頻度で飲んでいたが、土曜日の昼間の午後3時からまずカラオケに行き、夕方から飲むというパターンが多かったので、平日に飲んだのはひさびさだった。

今日は一旦朝の5時に起きて朝食を摂ったあとは再度眠り、午後3時頃に昼食を食べたため、夕食は抜くことにしたが、さすがに腹が減ってきたので、おやつを食べることにした。

田町オフィスの1階の、しばしばケータリングの食事をする場所に集まり、ようかんを食べ、ミルクティーを飲んだ。
ケーキはさほど食べたくなかったのだ。ようかんを食べて、モニターでアイドルのライブを眺めながら過ごす土曜日の夜もいいものだと思った。
日曜日の夜、夕食後数時間たち、昨日と同様、田町オフィスの1階にリアル・アイクラブや田町オフィスの元栗中年社員が集まり、ようかんを食べ、ミルクティーを飲んでいる。

ようかんは、社員達がオフィスのそばのスーパーなどで各自買ったものだ。ミルクティーも、ひとりひとりがティーバッグなどで入れたものである。だれかに買いに行かせる、だれかにミルクティーを作らせるなどというのは、元栗の中年社員達が最も嫌うことである。

様々な会社のようかんを中年社員が食べている。ようかんのパッケージに印刷された製菓会社の表示を見ながら、この会社はこれまで存在を知らなかった・・・などと語り合っている。
三連休最後の日・・・祝日を、リアル・アイクラブ、元栗中年社員は田町オフィスの談話室で過ごしている。昼間は延々と昼寝をして過ごした。ただし、リアル・アイクラブは、昨日アマゾンから届いた本を1冊読み切った。

「かつては、昼寝で過ごし、本など読まなかった。アマゾンから本が届いても読まなかった。この2日間、昼寝で過ごしたのはこの20〜30年のうだつのあがらない週末同様だが、本1冊読んだというのはまったく違うのだ。まさに、最近繰り返した『1日1ページ日本史の参考書を読んでいたらバラ色の大学生活』なのだ。週に1冊読んだら1年で50冊、10年で500冊。読まずに各部屋に置かれている小説の書き方やシナリオの書き方がすべて読破できたのだ」

「しかもこの一週間ほどで安部公房全集第5巻を読んだ。貸出期限の2週間に達しないうちに読み切った。今から十数年前、安部公房全集の1巻を港南図書館から10回以上借りては返しを繰り返したとか、2巻以降4巻までのわずか3巻をおそらく5年以上かけたとか、まるで嘘のようだ。去年の今頃の、世界の名著10巻まで読んだのと同じくらいのブレイクスルーだ」

「安部公房全集の『第1巻』を繰り返し借り続けた、港南図書館へてくてく歩いた日々が懐かしいような気がしますが、ただ、停滞していたことを懐かしんではならない。港南をてくてく歩いたうだつのあがらない十数年前、現在のようにどんどん読み進めることもできたはずなのだ」
「週末をほとんど昼寝ですごしたという場合、以前のリアル・アイクラブ君は、まさにひたすら昼寝で過ごしただろうが、タチが悪いのは、へたにどこかに外出したときだ。どこかに外出したことで、何もしなかった週末ではないと解釈しようとしていたが、創作文芸の学習をやらなかったという点では100%昼寝だったのと同じなのだ」

「たとえ、土・日ひたすら昼寝という、感覚的、印象的には何もしなかった週末に思えたとしても、1冊本を読んだら、1年で50冊なのだ。何もせずに昼寝をしていたという印象、感覚だったとしても、まさに、最近注目している『錯覚』というやつだ。最近、錯覚という言葉は、何もしなかったのをなにかたいそうなことをやったと錯覚してしまうといった意味あいで使っていたが、この場合は、実は、創作文芸の学習をしたという、数年間に1度しかできないようなことをなしとげたのに何もやっていないように感じてしまうという『錯覚』だ」

「つまり、両方の意味の『錯覚』に注意しなければならない。最近、注意していたのは、悪いことや意味のないことをしたのになにかプラスのことをやったという錯覚を持ってはならないということだが、今日気付いたのは、かなりたいそうなことをなしとげたにもかかわらず、何もせずに過ごしたように思ってしまう錯覚に注意するべきだということだ。意味のない外出をした週末1年分よりも、本を1冊読んだ他はひたすら昼寝をしていたこの週末が意義があるのだ」
「今日は祝日ですが、月曜日ではない単独の祝日は、以前論じた金・月のように土日に続けるのではない有給休暇が物足りない、休んだ気がしないというのと同じで、いまひとつですね」

「物足りないというか、明日、金曜日にたった1日出勤しなければならないのが実に面倒です」
写真はイメージだが、一見、単なる普通のマンションに見えるが、実は建物まるごと元栗会社の寮という建物がいくつかある。
マンションの一部を借り上げていると元栗社員以外の住人を気にしなければならないが、丸ごと寮なのでリラックスして生活できる。
1階のロビーも元栗会社の中年社員が安心して過ごせる場所である。元栗社員以外の住人が住んでいるマンションだったらエントランスロビーで深夜まで延々と雑談を続けるというのはできなかっただろう。大きな声で話したり、騒いでも平気である。
元栗の相模原事業センターから1キロほどのところに、元栗が所有して運営している競技場がある。野球にもサッカーにも使える多目的競技場だ。

元栗の施設には、倉庫でさえ中年社員が住んで暮らすことができる部屋が設けられているが、この競技場にも設けられている。

土曜日や、今日のような日曜日、「郊外の競技場」という趣きを求めて都心のオフィスからも毎週のように中年社員が訪れるが、元栗社員用の部屋でしばし過ごすのはいうまでもない。
競技場で行われるスポーツの試合を見るのが目的ではないが、今日はたまたま、野球の試合をやっていたので田町オフィスからやってきた中年社員は元栗社員用の部屋からグラウンドを眺めていた。

観客は1割も入っていない。ガラガラだった。途中、雨が降り出して中止になるかと思ったが、結局9回まで試合は行われた。
最近、町田に「元栗町田オフィス」ができた。7階建ての、新築の自社ビルである。ビルは2月に落成した。
町田オフィスに新たに所属になったのは中年社員20人だが、全員、相模原事業センターからの異動である。

JR・小田急の町田駅の商店街の、表通りには面していないが1軒裏にある。元栗オフィスは表通りに面している意味はないので、やや裏にあるのがむしろ望ましいのだ。

日曜日なのでオフィスに来ていたのは2人だったが、都心のオフィスから相模原競技場に来ていた中年社員2人と合流し、リアル・アイクラブを加えた5人で、夕食は町田の商店街にあるカレーうどん専門店で食べた。

都心のオフィスから来ていた2人は月曜日は有給休暇なので、今日は、この町田オフィスにある宿泊室に泊まる。リアル・アイクラブは夕食後、帰宅した。

町田オフィスの最上階、7階の部屋で、4人は、ようかんを食べながら語り合っている。今日は、深刻なことを話し合う気分ではなかったので、明るく、楽しく、夢を語り合った。
「ほぼ1年前、734〜738に消化器検診に行ったときのことが書かれていますが、リアル・アイクラブ君は、今日、消化器検診に行ったそうですね」

田町オフィスのオフィスで、数人の元栗社員が、リアル・アイクラブと雑談をしている。田町オフィスは今日、特に休業というわけではない。勤務時間中だが、リアル・アイクラブと雑談するのはなんら問題ではないのだ。

「738で少し触れていますが、実は、1年前は、検診の一週間ほど前から風邪のような症状で体調が悪いのが続いていて、いまひとつ、ロイヤルホストのモーニングも楽しめなかったのです。今日は、体調も普通だったので、ロイヤルホストのモーニングをぞんぶんに楽しむことができました」

「しばらく前に繰り返し言っていた、病床であってもできるようなこと、寝転がって読書やBDを見ることですら、健康で体調が良い状態でないと楽しめないのだ、ということですね」

「病院に入院していてもできるようなことを健康なときにするのはもったいないという考えを以前は持っていたし、今もどこかに残っているが、寝たきり老人ができるようなことも、健康で体調が良いのでなければ楽しむことはできないということは、繰り返し言い聞かせるべきです」
「月曜日になりましたが、今日は祝日、明日は田町オフィスでは一斉休暇、リアル・アイクラブ君は有給休暇です。つまり、金曜日の夜なのと同じです。4連休というのはすばらしい」

「おそらく、4連休は1年間で今回が最初で最後ですね。2日目の昨日は延々と昼寝してしまいましたが、前日、同じ職場の仲間と飲んだし、台風がどうなるかわからなかったのでまあ、良いとしましょう」
「このトピックは1000が近づきました。トピックを立てたのは2012年4月。10年半書き続けてきました。多くの人が訪れてコメントを書き込むコミュのトピならば、1000など数か月程度で達成してしまうのかもしれない。逆に、まったく訪れないようなところだと何年もコメントがなく放置されている。このトピックはほとんど人が訪れないにもかかわらず、コツコツとリアル・アイクラブ君がコメントを書いて約10年で1000に達した。おそらく、mixi有数の珍しいトピックだろう」

「このトピックを立てたときは、『趣き、風情、ロマン、ほのぼの、ホッとする』というのを指向していたが、いつのまにか、深刻・真剣に人生について討論することが多くなった。このトピックが終焉に近づいたことを機会に、『趣き、風情を味わうほのぼのトピ』と『人生について討論するトピ』を分けるべきではないか」

「しばらく前から、この元栗ストーリーのトピック以外でも、リアル・アイクラブと元栗中年社員の会話によってコメントを成り立たせることが多くなった。この元栗ストーリーは、元栗中年社員の生活や会話を書くということに意味があったので、どのトピックでも会話形式のコメントをするならば、この元栗ストーリーのトピックは役目を終えたとすらいえる」

「1000に近づいてトピックとして終わりに近づいたときに、奇しくもトピックとしての役目も終えた」

リアル・アイクラブが言った。
「新たに『趣きトピック』と『人生討論トピック』を立てたら、この元栗ストーリーのトピックは削除しようかと思っています。このトピックは、いわば、『雑トピック』『その他トピック』のような存在だった。ゆえに、ほとんどこのトピックにコメントするというのが長い間続いた。しばらく前から、バランス感覚で他のトピックにコメントしているが、やはり、内容によって各個別トピックに書くというのが望ましいと感じる」

「さようなら元栗ストーリートピック。1000に達しないうちにこのトピックは削除されるでしょう。全コメントを保存し、印刷した上で、削除しましょう」
リアル・アイクラブは土曜日はほぼ昼寝(朝寝・昼寝・夕寝)だったが、今日、日曜日は淵野辺の部屋の管理組合の委託業者による「排水管洗浄」に立ち会った。
業者が部屋を訪れるとき、隣の部屋の住人はいかにも面倒くさそうに対応していたが、リアル・アイクラブは業者がインターホンを押すと待ってましたとばかり元気よくドアを開けたので業者は驚いた。

田町オフィスの会議室で、淵野辺から帰ってきたリアル・アイクラブと、元栗中年社員数人が雑談をしている。

「10月22日土曜日は、いよいよ問題のこのノーベル賞対策室のマンションの排水管洗浄ですね」

「マンションに住んでいる数多くの人は、排水管洗浄に立ち会うのなんてめんどうだ、排水管なんて詰まったりしないだろうと思いながら過ごしているでしょうね。まさに、『知らぬが仏』だな。ノーベル賞対策室の部屋はとんでもない欠陥マンションだが、まあ、マンションというものの本質を認識することはできた。どんな高級マンションでも、排水管がはりめぐらされていて、他の住居に漏れる危険性はまちがいなく存在する。共同住宅の本質です」

「どんなに超高級マンションだろうと、50階建てのタワーマンションだろうと、排水管が他の住居の上を通り、水が漏れだす可能性はまちがいなくあるのだ。基本的構造の問題なので、高級だとか、頑丈な建築だとか、まったく意味がないのだ」

「逆に、どんなオンボロほったて小屋だろうが、プレハブ小屋だろうが、一戸建てなら下の部屋も自分の家なので、たとえ排水が漏れても問題はない。10坪の狭小戸建ては超高級タワーマンションにまさる。どんな高級マンションも『共同住宅』にすぎないのだ」
「共同住宅は、共同住宅にすぎないのだ。四畳半の風呂無しアパートも、超高級タワーマンションも、本質的にはまったく同じ危険性を持っているのだ」

「実際の危険性だけではない。リアル・アイクラブと中高生の頃に友達だった、昭和の宇宙人と呼ばれる奴も、超高級マンションに住んでいながら、風呂もないオンボロの家に住んでいたリアル・アイクラブや、荒川区に住んでいる友達をねたんでいた。10坪でも一戸建てを選択するべきだし、今回の再開発の立ち退きにあたってのリアル・アイクラブの選択は正しかったのだ」

「就職率100%の名門専門学校を出ても、学歴としては高卒なのだ。偏差値30台のFランク大学を出ても、大卒なのだ。まあ、学歴については人によって人生にあまり変わりはないかもしれないが、マンションの排水管の事故は、現実の脅威として起こりうるのだ」
「タワーマンションだけではない。低層の超高級マンションもまったく同じです。ノーベル賞対策室の部屋は2階ですが、2階なんて1階と同じようなものだと思いがちですが、2階ならば1階に水は漏れるのです。そういう意味では部屋が1階の船橋の部屋はもっとも安全ですが、1階でも上の階から漏れてくる。しかも、マンションの問題点は漏水だけではない。1階は下に漏れないという点では2階以上の部屋と雲泥の差だが、共同住宅である限り問題はなくならない」

「低層の超高級マンションは、『漏水など起こらないようにしっかりと頑丈に建設している』にすぎない。本質的に共同住宅であるという点でオンボロ公営住宅、さらにいえば6畳オンボロワンルームと変わらない。超高級マンションは、ノーベル賞対策室の欠陥マンションを高級にしたにすぎないのだ」

「ノーベル賞対策室の欠陥マンションに、2008年から14年間も苦しめられているが、超高級低層マンションも、このノーベル賞対策室の欠陥マンションと、共同住宅という本質はまったく同じなのだ」
田町オフィスでの元栗中年社員とリアル・アイクラブの会話は続く。

「10坪の一戸建ては、超高級マンションにまさる。・・・リアル・アイクラブ君は繰り返し言い聞かせてきた。以前のリアル・アイクラブ君は、繰り返し言い聞かせて自分で認識していたことを、なぜか魔がさして違うことをやってしまって大失敗してきたが、今回の、立ち退きに伴う新居の選択は、正しかったですね。ようやく、50代になって、人生における大きな選択で間違えなかった。2023年、これまでのうだつのあがらない人生とはまったく違う、新しい人生に変わるのではないかという予感がします」

「・・・まあ、『予感』はこれまでだいたいはずれてきたし、予感ではなく『論理』で判断するべきだというのが最近の考え方ですが、まあ、予感というもの自体は否定はしません。単なるヤマカンの予感ではなく、理由のある予感、これは予感ではなく予想と言うべきでしょう」

「(笑)たしかに。うっかり予感という言葉を使ってしまいました。『論理的に、理詰めで、予想』しましょう」
金曜日の夜になった。三連休前の金曜日だ。

「リアル・アイクラブ君は引っ越し準備で気が重いと思いますが、金曜日の夜はさすがにせいせいするでしょう」

元栗会社の中年社員が、田町オフィスの会議室で言った。今日も田町オフィスの会議室には元栗中年社員十数人と、リアル・アイクラブが集まっている。

「この三連休、ある程度は引っ越し準備を進めなければならない。うんざりといえばうんざりだ。ただ、週末の休みは楽しみでした」

会議室のテレビは、会議をしていてもつけっぱなしである。NHKニュースの後の、ニュースの延長のような番組が映し出されている。

「平日、朝、茶碗一杯の白米と梅干しという粗末な朝食を食べ、フジテレビのめざましテレビを見ながら家を出るまで過ごす。テレビを見ているだけではなく、大便をし、ひげそりをし、シャワーを浴びる。朝起きてから家を出るまで、常に、『元栗ストーリー』について考えている。朝、出勤前など嫌なものだ。たいていのサラリーマンは嫌だろうが、自分も嫌です。嫌な気分を少しでもまぎらわそうと、元栗について考える。・・・仕事が終わって、夜、帰宅あるいはノーベル賞対策室に行ったらじっくりと元栗ストーリーを味わおう・・・この場合の味わうというのは、書くだけでなく過去のコメントを読むことを含めてだが・・・と思っているが、結局、仕事が終わると意外に元栗ストーリーを楽しむ余裕がない。そして、結局翌朝になってしまう」

「今日は、金曜日ということもあるのかもしれませんが、元栗ストーリーを書けましたね」

「いよいよ、元栗ストーリーが二つに分裂します。趣き、風情、ロマンを追求するトピックでは、平日の夜も、味わいたいものです」
雨がシトシトと降っている。日曜日の夕方だが、月曜日が祝日なので、いつもの日曜日のような重苦しい感じはない。

田町オフィスの談話室に、10人ほどの中年社員と、リアル・アイクラブが集まっている。
特に討論するのでもなく、壁のモニターのテレビニュースを見たり、アイドルのライブ配信を見ている(談話室には複数のモニターが設置されている)。

「雨がシトシト降る中、談話室で過ごすのは趣きがあります。我々が求めているのは、このような週末だったはずです」

「週末に、”レジャー”とやらへ行くとか、我々はまったく求めていない。豪勢な体験など、我々はまったく求めていない。ささやかな風情、趣きを味わいたい」
「このトピックを『分裂』させた二つの後継トピックを立てました」

小説家・脚本家・詩人をめざす生活・思考・行動を討論形式で分析し、発想を生み出すトピック
https://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=5173071&id=99363839

システマティックに作家・詩人をめざす生活で趣き・風情を味わうトピック
https://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=5173071&id=99363941

「この、元栗ストーリーのトピは、対話形式というか、我々が討論することに意味があったが、現在は、このコミュのどのトピでも我々が登場して対話し、討論している」

「人生そのものを語るような内容の重い、深刻な討論と、ほのぼのと趣きを感じる内容を、一つのトピックに詰め込むのはどうかというのが今年の前半あたりで我々の共通した認識になった。1000が近づいたことだし、二つのトピックに分裂させることを夏頃に決定した」
「この元栗ストーリーのトピが立てられたのは11年前ですが、分裂させたことを知らせる前の989にいたるまで、10年以上、元栗ストーリーのコメントを書き続けながらも、常に、24時間、毎日、旧研修所のゴミの片づけがずっしりと重荷・重圧として重くのしかかっていたことを考えると・・・旧研修所を手放した現在、改めて思い出すと息が詰まりそうですね」

「この元栗ストーリーで実にいろいろな議論をした。新発想と称していろんな発想をした。いろいろなことを思いついた。・・・しかし、あのときも、このときも、常に、旧研修所のゴミのことが頭の片隅ではなく中央に陣取っていた。旧研修所のゴミに頭の80〜90%を占領されて、のこりの10〜20%ですべてを考えて行動しなければならなかった。頭の容量的な問題だけではなく、気が重く、いつもなにかが重くのしかかっている感があった。しかも、重苦しい感じの真の理由がわからなかった。なにか重苦しい理由を探ろうとしたのは過去のいろんなトピックのコメントに散見されて、仮説も立てているが、仮説は、まったく的外れではないが正解ではなかった」

「旧研修所のゴミに頭の80〜90%を占領されていましたが、まさに、頭の中のゴミも同時に無くなり、頭の80%ががらんどうになった感じですね。これまで、使用できなかった脳の80%を一気に使えるようになったのは大きい。〇〇さん(前の発言をした中年社員)が言いましたが80%使えるようになったという脳の容量的な問題だけでなく、『やろうと思えばできることをわざわざ
強力にストップさせていた』『再開発での移転が終わるまではできないので一時停止させていたことを再開させられる』『その他、再開発のことや旧研修所のゴミのことで精神的にいろいろ強引に止めたり控えたり精神的に悪影響があったことをすべて終了させられる』という点も大きなことですね。大きなことというか、自分のすべてかもしれませんが」

「常に、再開発のことと旧研修所のゴミのことで、重苦しさを24時間感じながら、この元栗ストーリーは続いてきました。分裂させて継続トピックを2つ立てた去年の10月時点では、すべての元凶は旧研修所のゴミの山にあり!ということに気づいていませんでした。新たなトピックを立てたいところですが、おそらく出落ちのように最初10とか20のコメントでとだえてしまうだろうから、継続トピックの2つや、これまでさほど書いていなかった創作文芸センターやノーベル賞対策室のトピックに『ゴミ後、アフターダスト』の最近はかなり書いているので、既存のトピックで新生活に入った現在以降、コメントを書き続けましょう」
「この”ストーリー”のトピックで議論するのはひさびさになります。議論、趣き、どちらのトピックともふさわしくないと思い、さらに、過去のことを繰り返したこのトピックにふさわしいと考えました」

「ああ、今日の昼の夢のことですね」

「朝の5時台に、スパゲティの朝食を食べた後、再度寝ていたら午後1時過ぎになりました。まあ、土曜日は本来昼過ぎまで寝ている曜日なのでかまいませんが、午後1時過ぎに起きる直前、夢を見たのです」

「以前話した、4回生のときに交際寸前だった○子のことですね」

「運転免許証に以前は本籍が書いていました。夢の中で出てきた免許証には本籍が書かれていた以前のものか、現在のようなものか、そもそも夢の中がいつ頃なのかわかりませんでしたが、〇子がまだ独身だったので、まあ、4回生のときでしょう。本籍を東京にしないかと冗談めかして言ったら、〇子は、そういうの多い・・・と、他にもいろんな男から言われているような口ぶりで、ああやっぱりそうかという感情を強く感じた。31年前、リアルに会話したときはそういうところまで話さなかったが、やはりそうかという感情を夢の中で強く感じた」

「おそらく、〇子との関係が発展していたら、そういう話になっただろうといった、つまり、〇子との関係に続きがあったらという想定をした夢になっていたので、感情を強く感じたのだと思います」

「〇子は、あわてたように、今日はダメですよと言った。今考えると、ですよとか敬語を使うような関係ではなかったので、おそらく、リアルの〇子に、他の女のイメージも混ざっていたのだろう。リアルな出来事ならば、このあたりで名刺を渡しただろうが、目がさめてしまった」

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