ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

眼鏡を外すと線が見える。コミュの蛇の章/45

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 「なるほど、それで合点がいった。永久的に神隠しを隠蔽し続けるつもりにしてはあの『奪名』はあまりにも雑だった。けれどその場凌ぎに使うには『奪名』は難易度の高過ぎる術式だ。どちらにしたところで中途半端な小細工だとは思っていたけど・・・ま、期間限定で発揮するには十分だったか。」
 物言わぬ従順な犬のような白を傍らに侍らせながら、藍は慈愛に満ちた聖女の様な笑顔を浮かべている。
 「そして白の精神が壊れた今、当初の予定通り白を幽閉して後は悠々自適に子育てのつもりだったってわけか。」
 「そういうことです。さて、先輩。謎は全て解けましたか?」
 そう言うと藍は微笑みを顔に貼り付けたまま一歩前へと踏み出した。
 そのあまりにも普通過ぎる行動が今、この状況に限っては恐怖以外の何も語らない。
 「そろそろ本題に戻りましょうか?」
 さらに一歩。
 そして、それと同時に薄暗かった洞窟内に一斉に妖しい光が灯った。
 淡く青白い光。それは誘蛾灯のような色合い。
 自然と全身に悪寒が走る。
 無意識のうちに体がすくむのが分かる。
 それは壁に埋め込まれた輝石が藍に反応した結果だろう。
 しかし、その光のお陰で洞窟内の全体が・・・そして、藍や白の姿もくっきりと浮かび上がった。
 鮮血に染められた藍の服装。
 その夥しい血の赤が今や彼女を彩る最高のドレスと化していた。
 そして、光を得、色を得た室内でようやく気付いた一つの事実。
 幼さが残る少女の笑顔を象徴する二つの瞳。
 その両の瞳が宿す色合いはただ一つ。
 気付いていた。
 白の左目にあるべきモノが無かった瞬間から。
 深紅のドレスがどこから流れる血によって仕上げられていたかを。
 爬虫類のような黄色い瞳。
 守倉藍は両眼に疫禍神の象徴を宿していた。

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

眼鏡を外すと線が見える。 更新情報

眼鏡を外すと線が見える。のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング