ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

Eggs of story -短編小説広場-コミュの月間企画【5月】No.2【さいか】「言葉で紡ぐ物語」

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
「ここは…どこだろう…?」
「館の一室…?知らない場所だ…」
「どうしてここにいるんだろう…」
「わからない。わからない…」

『あら、お目覚め?』
「…君は?」
『君ぃ?…そんな口をきいていいのかしらぁ?』
「何だ…なんでそんな高圧的なんだ…」
『あららぁ…これは躾のし直しが必要ねぇ…』
「躾?し直し?…な、何をする気だ!!」
『ん、痛くはないよ…ただちょっとお話をするだけ』
「ほんとう…だろうな…」
『でも言うこときかないと、ここから出れないよ?』
「選択肢はなしか…」
『えぇ。でも大丈夫…だんだん気持ちよくなるよ』
「一体なにを…」
『それは、お・た・の・し・み』

『さぁ…まずは』
「なんだ…?」
『そこに腰かけて、ゆったりして。』
「それだけか?」
『えぇ。話しを聞いてくれるだけでいいよ』
「何か裏でも?」
『ないわ。何なら寝ちゃってもいいよ』
「本当に自由なんだな…」
『えぇ。最初から耳を塞いだりしなければ…ね』

「これで…いいのか…?」
『うん。上出来。さっそく始めるわ』

『まずは深呼吸ね』
「何のために?」
『ただのリラックスよ。貴方ガチガチじゃない』
「は、はぁ…?」

『ほら、いくよ。すってー…』
『はいてぇー』
『すってぇ…』
『はいてぇ…』
『…すってぇ……』
『…はいてぇ……』
『…すってぇ………』
『…はいてぇ………』

『リラックス…できた…?』
「そりゃ…まぁ…」
『よかったぁ。じゃあもっとリラックスしようね』
「まだあるのか?」
『まぁまぁ害はないから』

『私が触った場所の力が抜けていくわ』
「な、薬かなにかか!?」
『つくづく心配性ねぇ。本当に触るだけよ』
「だったらいいが…」

『じゃあ、まず左腕…ほらだんだん力が抜けていく…』
『次は、右腕…だんだん力が抜けていく…』
『胸…力が抜けていく』
『左太もも…力が抜けていく』
『右太もも…力が抜けていく』
『最後は、ひたい…力が抜けていく』

『…いま凄くリラックスできているはずよ』
「たしかに…しかし……」
『まだ疑問?』
「いや、そういうワケじゃ…」
『いいじゃない。今なら私の声を聞くだけでも気持ちがいい…』
「それも…そうか…話を聞くんだよな…」
『ええ、そのためのリラックスよ…』
「なら…早速…はじめてくれ…」
『あら、今度は乗り気ね』
「害はなさそうだし、なによ…り…きもち…ぃぃ…」
『眠たそう。そうね…じゃあ始めるわ…』

『声を聞くだけでも気持ちいい…』
『気持ちいい…』
『今なら私のどんな話でも…気持ちいい…』

『私はね。この屋敷のご主人さまなのよ』
「ごしゅじんさま…?」
『そう。ご主人さま。使用人もいっぱいいるわ』
「そんなに…なんのために……」
『ええ、有能な人種を集めるのが趣味なの』
「はぁ…?」
『まぁそれでね。有能な人は得てして自我が強くて』
「頑固…なんだな…」
『そう我儘なの。あなたはどうかしら…?』
「別に…ふつう…だと思うぞ…」
『そうなのね。でも実は我儘は嫌いじゃないの』
「ほほぅ…」
『だって…躾がいがあるじゃない』
「また凄い単語…物々しいな…」
『まぁまぁ、ただ話合いをするだけよ。』

『そう…今の貴方みたいにね』

「まぁ…無関係な話だけどな…」
『そうね。貴方には関係ないかも…今は…』
「また…何か含んだ言い方だな…」
『さぁ…でもこれくらいの方が飽きないでしょ…』
「寝てもいいっていったくせに…」
『まぁまぁ拗ねない拗ねない。そんな嫌なお話じゃないでしょ?』
「ま、まぁな…」

『じゃあ、続きいくね』

『躾かたには続きがあってね』
「まぁ話合いだけじゃな…」
『ええ、リボン…リボンを巻くことにしているわ…』
「リボン…?」
『そう、リボン。ただし首にね』
「いつでも絞めれるって…?」
『そんななんじゃないわ、つけたフリをするだけよ』
「なんだってそんな…」
『結構評判いいんだけどなぁ。貴方にも付けてみようか?』
「い、いや。遠慮しとく…」
『遠慮しないで。リボンなら自分でもはずせるでしょ?』
「そ、そりゃ…まぁ…」
『まかせて。とっても気持ちいいんだから』

『はい。付け終わったよ。実際つけたわけじゃないから苦しくはないでしょ』
「ほんと…付けたフリだな…」
『なぁに?実際付けてほしかった?』
「い、いや、そんなワケじゃ…」
『ふふ。冗談。でも首元がちょっと温かい気分になるわ』
「あぁ…なんだか気持ちいいぐらいだ」
『ええ、リボンをつけられるのは気持ちいい…』

『更に…』
『その際に命令されるともっと気持ちよくなるわ』
『抗う気持ちなんて失せちゃうんだから…』

「なんか怖い話だな…」
『大丈夫よ。気に入らなかったら自分ではずせるわ』
「まぁ…しばらくは付けておくよ…」
『そうよ、リボンをつけられるのは気持ちいい…』
「あぁ…まんざらじゃないんだな…」
『勿論…』

『そうそう…』
『今の貴方は、私の命令は何でも気持ちいい…』
『抗う気なんて起きない…』
『だって…凄く気持ちいい…』

『じゃあ、手の甲にでもキスしてくれるかな…』
「まぁ、その程度なら…」
『うん。上出来。どう?キスした口元も気持ちいいでしょ』
「嫌いじゃない…」
『素直じゃないのね。せっかくもっといいこと考えてたのに』
「き、気持ちよかった…」
『あらあら…じゃあそうねぇ…はい。なでなで』
「子供じゃないぞ…」
『でも…すごく気持ちいいでしょ…』
「ほんとだ…なんだかすごく温かい…」

『あら、もうこんな時間。そろそろお開きね…』
「そ、そんな…」
『そんな残念そうなこといわないで。』
「で、でも…」
『いまの記憶はわたしがリボンをはずすと、すべて忘れるわ』
「い、いやだ…」
『いやだといわれてもねぇ…そうだ、ひとつ条件があるわ』
「そ、それは何だ」
『首輪…、リボンのかわりに首輪をつけるの…』
「首輪…だと…」
『ええ、首輪。これはもちろん自分じゃ外せないわ…』

『快楽の虜…絶対の服従…最大の恥辱…』
『もう…戻れなくなっちゃうよ…』
『強要じゃないわ。それでもいいならこちらに来なさい…』

「や、やってくれ…」

『あらぁ…お早い返答…もっと悩むかと思ったのに…』
『ド変態…』

「なんでも…いいから…」

『ごめんごめん。ではいくよ…』
『我が名。ヴェノマニアの名をその首に刻むがいい…』
『もう…逃れられないよ…』

「首輪!首輪だ…」
「嬉しい。あぁ気持ちいい…」
「もう何なりとしてくれぇ…」

『じゃあとりあえず…』
『お・あ・ず・け』
『大丈夫。1日開けるだけよ。それまでいい子で待っていてね』

『さぁて…』
『次はどんな客人かしら………』

コメント(4)

鬼長くなった。

しかもお題の意味合いをくみ取っていない気もする。
ルールは守ったけど、もうちょっとちゃんと紡げたらなぁ。
でも、こういうのも書いてみたかったんだ。

あとちょっとばかり性的な表現もある気もするけど、
たぶん大丈夫。きっと大丈夫。
雰囲気がそんな感じなだけだと思う。

なんかドラマCDとか書いている気分になった。
ちょっと新鮮だったー。
一番良い催眠を頼むw

言葉だけという縛りがなかなか難易度高いのは頷ける。
鬼長くなるか、極端に短いかのどちらかに
なってしまうのではないかな…と。

ドラマCD…懐かしいね〜
けど、台詞だけで表現しようとすれば、
こういう形式だし、面白かったですよ
いや、十分グッジョブてすよ
情景が断片的な分だけ会話が虚空に浮き上がって強調されて読めます

ドラマCDは良い表現だよねw
思ったより好評。ありがとうございます。

>暗条さん

これ自体は催眠にはなっていませんが、
ニュアンスは真似てあります。
描写をセリフにするとすごく長くなりますね。

ふと、長文を書くときの参考になるかも?

>えんさん

二人っきりの会話だと情景はそほど書かないので、
読みやすかったのかもしれませんね。
ドラマCDっていうのも情景描写は少ないし、
ある意味、似ているのかもしれません。

最後に、、、

『もう…戻れなくなっちゃうよ…』
『ド変態…』

この二つを言いたかっただけで書いたなんて言えない。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

Eggs of story -短編小説広場- 更新情報

Eggs of story -短編小説広場-のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング