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マジ料理する会in柏コミュの柏王サーガ

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 「柏(かしわ)王サーガ」とは、

 第1回「料理会」の買い物タイム中に生まれた物語です。



 柏王の世界観を書いてみます。

 
 柏世界の細かなデティール、

 柏王を取り巻く人々、

 柏王の得意料理など思いついた方、

 バシバシ書き込みをお願いします(^^)




     「柏王サーガ」



 柏王は「柏世界」に君臨する王様です。


 柏王は料理の達人です。
 
 

 柏王の武器は、バナナ、卵、氷、メープルシロップ、牛乳を使って、

 「バナナシェーク」を作ることができます。


 柏王の武器は、コンセントがない場所では、使用できません。
 


 柏王は柏タワーの最上階に住んでいます。


 柏王のいる最上階に行くには、

 「柏四天王」

 (「東柏王」「西柏王」「南柏王」「北柏王」)の4人を倒し、

 「柏の鍵」を手に入れる必要があります。


 柏王は非常な「目利き」で、

 良い食材を一目で見分けることが出来ます。



 柏王には直属の部下が2人居ます。


 一人の弱点は、純白のシャツにカレーがかかること。

 もう一人の弱点は、カワイイ女の子。



 柏世界を支配する、柏王を倒すべく、「新柏」が立ち上がりました。


 立ち上がった「新柏」を援護すべく、「松戸王」も立ち上がりました。


 「新柏」&「松戸王」の連合軍に対抗すべく、

 「柏王」は「新松戸王」と手を組みます。
 


 今、ここに、

 「柏王」VS「新柏」の激しい戦いの火蓋が切って落とされました。




  ここまで、書いてみて、

  「あぁ、こんな事をやって、遊んでたんだなぁ」と、

  第1回料理会で過ごした豊かな時間が蘇ってきました。


 第二回料理会では、

 この「柏王サーガ」がどのように育ってゆくか、楽しみです。

コメント(49)

柏王がまず手にしたのは、週刊NEETというバイト情報誌だった。
連載コラム「生涯いちニート〜働いたら負けだと思っている〜」はなかなか読みごたえがある。

パラパラとページをめくると、ある化粧品メーカーの求人が目に入った。

○モホルン・リン○ルという化粧品を作っている会社らしい。聞いた事がある。
抽出される液を一滴一滴見ているという仕事があるが、その人がさぼらないように見ている仕事の求人だ。

ド○ホルン・○ンクルを見ている人、を見ている人…。

柏王の心はときめいた。
しかし、工場は熊本らしい。遠すぎる…。


 柏王は考えた、

 「いっそ、熊本に出稼ぎにでようか?」


 愛する「千葉犬」「神奈川犬」のために、

 柏王は柏の地を去ることを本気で検討し始めた。


 「新柏」の本当の狙いは、実はこのことにあったのだ!!


 柏王が熊本に出かけている間、

 主の留守を狙って柏タワーを我が物とすることこそ、

 「新柏」の悪魔的頭脳が弾き出した計算だったのだ。
柏王は柏タワーに戻り、最上階から柏の街を見下ろした。

なんとなしに柏駅に発着する電車の数をかぞえていると、あっという間に陽が落ちていた。
パノラマに広がるトワイライトの幻想を切り取る建物の影に、なじみぶかい店舗や夕食時の家々の灯りがぽつり、ぽつりと浮かび上がる。

その灯りひとつひとつが、自分にとっての「千葉犬」や「神奈川犬」と同じ重さを持っている。
柏で生まれ、柏に生きた思い出が、柏王の胸に湧き上がる。

野球部でレギュラーになって初めての試合前日勝利を祈った柏神社、みんなで夜が明けるまで騒いだファーストフード店、約束の日にあの子が来なかった交差点。

決意が揺らぐ。
愛するモノの為に街を去る。その代償は決して、安くはない。
陽はまた昇り繰り返していく。変わりゆくものと変わらないものを飲み込んで。

柏王は、答えを出した。
軽快にキーボードを叩く音が、熊本行のルートを検索し始めた。

その時、柏王の部屋にノックが響く。
扉の向こうには、柏王直属の二人の部下が立っていた。

レイコとスミアキである。

ちなみに、このトピックはフィクションです。
実在の人物、団体、事件、施設とは一切関係ありませ〜ん。

http://www3.daiwahouse.co.jp/mansion/kanto/29000/kashiwa-t/land.html

 レイコは柏王が活躍していた野球部のマネージャー。

 スミアキは、柏王の女房役(キャッチャー)であった。


 何を隠そう、柏王はピッチャーでキャプテンだったのだ。


 時には三塁手もカバーできるスーパー・プレイヤーとして、

 県内トップの甲子園児として君臨していたのだ。


 現役時代の柏王は、

 「柏ボール養成ギブス」を身につけ、

 白球を追うベースボール・アニマルだったのだ!!


 あぁ、その柏王が、柏の地を離れようとするなんて、

 柏王の明日はどっちだ!!!?
「柏王!大変です!」

レイコの声は緊迫していた。
その声を遮るように、スミアキが言った。

「柏と松戸の境界線を挟み、にらみ合いを続けていた「ペットショップ柏屋」と「焼き鳥松ちゃん」が小競り合いを始めたようです!」
そういえば、スミアキのリードはいつも少し強引だった。

「なんだと!?」

二つの店は、柏=松戸境界線を挟み、度々トラブルを起こしていた。

「ペットショップ柏屋」では、ペットの鳥を主軸に、犬猫など幅広く取り扱うペットショップの老舗である。

後から建てられた「焼き鳥松ちゃん」は、松戸王の配下「珍卑羅会」の経営する焼き鳥屋だ。

はたして誰が香ばしい焼き鳥の匂いが漂う中、ペットの鳥を買おうと思うだろうか?
柏屋の鳥関連の売上は、松ちゃんが商いを始めてから明らかに落ちていた。

そして、それをわかって商売を始めたくせに、松ちゃんは柏屋にいちゃもんをつけた。

「うちの焼き鳥が売れないのは、お前らがペットの鳥を売ってるからだ。みんな可哀想で焼き鳥を腹いっぱい食えないじゃねーか、どうしてくれるんだ!?」

柏屋の店主は、温厚な人柄で今まで散々の嫌がらせを耐えてきた。しかし、今回は様子が違うらしい。

レイコが言った。
「松ちゃん側が、柏屋の鳥を捕まえて自分の店で焼き鳥にしてしまったのです!!それに対し、ついに柏屋の店主が抗議し、松ちゃん側も対抗して、争いが始まったのです!!」

柏王は現場に向かった。


 柏王は現場に向かった。

 
 柏王が高校球児だったころ、

 松戸王とは毎年県の予選会で火花を散らすライバル同士だった。


 「あの松戸王がなぜ?」


 柏王と松戸王。

 2人は互いに反目しつつもお互いを認め合っていたはずなのに・・・。
高校三年の夏、一点差で迎えた九回裏2アウト満塁。

バッターは松戸王。

柏王は全力で直球勝負をした。



 「この戦いに魔球は必要ない」

 柏王は、スミアキの出した魔球のサインに、首を横に振った。


 スミアキも心を決めた。

 彼のミットは、ストライクゾーンのど真ん中に、収まった。


 松戸王も呼吸を整え、バッターボックスに入る。


 かつては、「バイオレンスの松ちゃん」の異名をとり、

 対戦相手をボロボロに傷つける

 「デスマッチ・野球」を信条としていた彼の心は、

 今、澄み切っていた。


 昨日までの梅雨のうっとおしさが嘘のような青空の下。


 照りつける太陽の下で、柏王は第一球を投げた。
柏王のど真ん中のまっすぐに対して、松戸王も初球からフルスイングで応えた。

「ストライィイィーーーッッ!!」

初球は完全に振り遅れだった。
しかし、松戸王は笑っていた。

 「それでこそ、我が宿敵(ライバル)」

 松戸王は思い出していた。


 倒しても倒しても充たされない。

 力こそ全て。

 勝つ事だけが全て。

 勝利のためには手段を選ばない。


 かつての松戸王は、「ピッチャー殺し」の異名を持つ、

 ラフ・プレイヤーだった。


 そんな彼を、柏王との出会いが変えた。


 ただ相手を倒し、自らの力を誇示するためにしていた、「野球」が、

 互いに認め合い、高めあう競技でもあることを松戸王は知った。



 「それでこそ、我が宿敵。

  この場こにそ、生きる値打ちがある」


 松戸王は、目を閉じ深く呼吸をした。


 次に彼が目を開けたとき、

 柏王の2球目の投球モーションが始まった。
「この一球で決める!!」松戸王には確信があった。
それは、必ず直球で勝負してくるであろう柏王への信頼と、己のスイングへの絶対の自信であった。

大きく振りかぶった柏王の右腕から放たれた球は、150球を超えてなお威力を保っていた。
いや、むしろ伸びているとすら感じる。

だが2球目、松戸王のスイングは完全に柏王の球をとらえていた。

球場全体が息をのんだ。




 レイコは目を閉じ祈った。

 これまでの部員の努力が、おそらくこの一球にかかっている。


 
スミアキは目を見開いた。

時に人は、歴史が動く瞬間を目の当たりにする。
今がまさにその時であると、スミアキは感じていた。
 松戸王の振ったバットは確かにボールの真芯を叩いた。


 乾いた音が球場内に響いた。


 打球は何処までも高く飛んだ。



 結局、試合は松戸ナインの勝利という形で幕を閉じた。

 「県内最強・常勝松戸軍団」は今年も甲子園への切符を手に入れた。



 だが、松戸ナインの姿が全国大会で見られることはなかった。


 柏ナインとの激しい戦いにより、

 戦力を使い果たしてしまった松戸ナインに、

 もはや戦う力は残されてはいなかった。



 柏ナインは、「千年王国」と言われた

 「県内最強・常勝松戸軍団」を追い込んだ。


 この試合の後、千葉県内の野球部はどこもレベルを上げた。


 二年前、柏王が入部するまでの「柏ナイン」は、

 県の予選会、一回戦敗退が通常の戦跡だった。


 そんな弱小野球部が、「常勝・松戸」に対して、

 「後一歩」というところまで追い込んだのだ。


 県内の球児たちは、

 「自分たちにも何かができるかもしれない」と、

 練習の日々を希望を持って過ごすことになる。


 これ以後、千葉県は全国きっての激戦区となった。

 



 
伝説の試合から数日が経った。

張りつめた糸が切れたように、心がどこかに取り残された松戸王のもとに一通のメールが届いた。

柏王である。
柏王は、柏ナインと松戸ナインを温泉へ招待したのだ。

戦い終わった戦友たちは、ただ、全力で風呂にはいった。

YA-HA!

 「柏王、柏王、現場に着きましたよ!!」

 レイコの声で目を覚ました。


 柏王は昔の思い出を夢に見ていたのだった。
*すまん!翼君、追想・高校野球編にもうひとつだけエピソードを追加させてくれ!



風呂から上がった両ナインは、全員で牛乳を飲んだ。
腰に手を当て、一気飲みである。

生牛乳、コーヒー牛乳、フルーツ牛乳を各々が一気飲みをする様は爽快だ。

「ぷはぁ〜、うまい!!」(カメラ目線)
その揃い方は、CMの域に達している。


それからは各々が風呂上がりの時間を楽しんだ。
マンガを読む者、カードゲームに興じる者、仲間と語らう者、そして、女子マネの入っている女風呂をのぞきに行く者…。

スミアキを筆頭にのぞきに行った者たちは、柏マネ知将レイコのブービートラップで捕獲後、松戸マネ武将ゴリ子の暴力で半殺しにされた。


柏王と松戸王は、ふたりで温泉の周りを歩いていた。
鳥のさえずりや、のどかな自然の風景を眺めながら。

熱い戦いを繰り広げた者たちに、言葉はいらなかった。

歩きつづけ、しばらくすると何も無い草原が広がった。
数人の子供たちが遊んでいた。

無邪気に遊ぶ子供たちを見て、松戸王は野球を始めた頃の自分を重ねた。

子供のころ、仲間たちとただ野球をするのが楽しかった。
最初は難しかったことも、チャレンジしてできるようになっていくのが嬉しかった。

チャンスで打てなかったこともあった。
その悔しさから勝利を欲し、やがて勝利だけに拘り始めた。

ラフプレイも厭わなくなっていった。
「ピッチャー殺し」「バイオレンスの松ちゃん」「デスマッチ・野球」
それらの称号を誇りにし、畏怖を力にした。

力こそ、すべて。そう信じていた。
それがあの決勝で全く無意味なものになってしまった。


「おーっし、お前ら!野球すっぞ!!」
柏王が子供たちに声をかけた。

「うん!やろう!!」
草原に投げ捨てられたおもちゃのバットとボールを拾って使った。


「おいっ!柏王と松戸王が野球やってるぞ!!」
「マジかっずるいぞ!」「俺たちも行こうぜ!!」

走り出した男たちを見て、レイコは焦った。
「ちょっと!みんなボロボロなんだよ!?静養に来たのに、また野球やってケガでもしたらどうするのよ!?スミアキだって、さっきゴリ子さんにボコボコにされたばっかなのに!」

「無駄よ、あいつらバカだから」
ゴリ子が言った。

「ほんっとに、野球バカ。年がら年中野球ばっかやってんだから。好きにさせましょう」

レイコとゴリ子は目を合わせて、くすくすと笑った。


野球バカたちは、日が暮れるまで遊び続けた。

大会が終わっても、日々は続いていく。
野球もずっとやり続ける。

再戦を誓って、柏ナインと松戸ナインの夏は終わった。





 「おーっし、お前ら!野球すっぞ!!」







 「・・・柏王、楽しい夢でも見てるのかしら?」

 レイコが言った。


 「この人は、どんな立場に立っても変わらないな」。

 スミアキは嬉しそうにレイコの言葉に答えた。


 このまま寝かしておいてあげたい。

 それができればどんなに良いだろう。 


 


 

 

スミアキは懐からおもむろに、油性マジックを取り出した。
「額にか・し・わ揺れるハート

「バカじゃないの!?」
レイコが止めに入ったが、時すでに遅し。

柏王の額には「柏」の文字が書かれていた。
スミアキは、眠っている人の額に肉とか骨とか、書きたくなる男だった。
その理由について、本人は幼少期のトラウマ説を主張している。

「…こいつも、いつまでも変わんないわね…。」

レイコはがっかりして、スミアキの顔を見た。
スミアキは額に文字を書いた満足感で良い笑顔をしていた。

 「柏王!! 起きてください!!  現場に着きましたよ!!」

 レイコが先ほどより大きな声で言った。


 スミアキは既に、「柏屋」の店主と話し込んでいる。


 「う、う〜ん」

 柏王は目覚めた。
「おっ、スミアキ君じゃん。元気?
日記見てるよ、最近調子良さそうだよね。はは」

柏屋の店主にスミアキは答えた。
「ええ、お陰さまで。店主はどんな調子ですか?」

「うん、相変わらず。いろいろあるけどね。あれ、スミアキ君、肩固まってるよ」
そう言うと、店主はスミアキの肩をマッサージし始めた。

店主が続けた。
「あぁ〜、固まってるねぇ。この固まってるの、緩めてあげるとさ。ほらキて
るキてる、だいぶ緩んできたよね」

スミアキの肩が緩んでくると、表情までほがらかになっていた。
「いやぁ、店主ありがとうございます!」

ほがらかなスミアキを見て、店主もほがらかな表情になっていった。
「うん、うん。」

「ところで、店主。松ちゃんの事なのですが…」
スミアキのその言葉に、店主は猛烈に反応した。

「ハイハイハイハイ!松ちゃん!あいつらひでぇんだよ!
うちのマスコットキャラクター九官鳥のフジッコ君が焼き鳥にされちゃってさ。

お前らいいかげんにしろよ!って、
これから、松ちゃんに乗り込もうと思っててさ〜。

あれ、スミアキ君が来たって事は、柏王もキてる?キてるの?
柏王と松ちゃんに乗り込む?そういう流れ?おぉ〜〜〜!!」



 店主の勢いに押され、

 なかなか発言できなかったスミアキ。


 しかし、九官鳥のフジッコ君の話を聞いたとき、

 スミアキは拳を堅く握り締めた。


 フジッコ君との楽しい思い出。


 千葉犬とフジッコ君とスミアキは柏王の命を受け、

 山に山菜を取りにいった仲間だった。


 一匹と一羽と一人のチーム。


 このチームの仲間の一人がいなくなってしまったことが、

 スミアキにはとても悲しかった。
「松っちゃん…許せん…っ」
悲しみを通り越して怒りを抑えられなくなったスミアキが
握ったこぶしを振り上げ、松ちゃんに踏み込もうとしたそのとき!
柏王が、なだめるようにぽん、とスミアキの肩を叩いた。

「気持ちは分かるがひとまず、待つんだ。ここは、
 やつらに食わせる料理の食材を買いに行こう…。」

柏王には、ある考えがあったのだ。

確かに柏王にもフジッコ君を焼き鳥にされた怒りは溢れんばかりに
こみあげてきたが、それではよきライバルだった高校球児<あのころ>の
二人に戻れる可能性はほぼなくなるだろうし、このまま突入すれば、
互いに血を見るのも目に見えんばかりだ。

『その前に、飯だ』と柏王は直感した。
こういうとき、互いに腹が膨れていれば、よけいな怒りは自然と収まる。
そう、柏王は確信していたのだった。

+++

こんにちは、ダンテですw
ちょっと参戦してみましたwww

最初から読んでるから、違和感はないはずですが。。。
よろしくおねがいします!^^

 第三の視点現る!!

 ダンテさん、歓迎しますぴかぴか(新しい)
「柏王!!ここで日和ってどうするんですか!!フジッコ君が焼き鳥にされたんですよ!?我々がかたきを打たねば、フジッコ君はうかばれないじゃないですjか!!」
スミアキは激昂した。肩が震え、顔は真っ赤に血が上っている。

「憎しみは争いしか生みださない。心を開いてハートツーハートで対話をするのだ。ラブ&ピース、だよ。よしんば、俺は今、猛烈に七味屋のかき揚げ丼が食いたいのだ!!」
柏王の本音がのぞいた。

「柏王!"よしんば"の使い方間違ってる!」
レイコが突っ込んだ。


場が凍りついた。
みなが睨みあい、身動きがとれなかった。
重苦しい空気が身体にからみついていた。

店主の言葉がその静寂を破った。
「ひとりは大切な仲間を殺されて怒り狂い、ひとりは猛烈に腹を空かせながら愛と平和を謳い、ひとりは誤りを正そうとしている。三者が三様の態度で事態に向き合っている…。

これは一体何なんだろう?この場に一体何が起こっているんだろう?
ここにはどんな可能性があるんだろう?

ここにいるひとりひとりの思いを拾い上げて場に投げ返せたら、一体何が起こるんだろう?」



柏王は思っていた。

『争いは、起きるときには起きてしまう。でも、火種をまかれたからといって
それに簡単に乗せられて火の海で踊らされるのはもうまっぴらだ。火種は、種の
うちに消火してしまうのが一番得策だ。無駄ないさかいは起こしたくない。
それに、店主だって人間だ。どんなにうらみつらみがつのろうと、どこかに
温かい気持ちが残っているに違いない。いや、俺は人という温かいその部分を、信じる!』

柏王はもう、自分の周りに起こった抗争に今度こそ決着をつける覚悟で、
てき、味方なしに全員と腹を割って話がしたいのだ。

そこに光が見えると思っているのだ。
Dante
ナイス!
難しい球投げたのに見事に返したね。
この流れ、良い感じだよ。素晴らしい。

翼君、なんかできそう?
出来そうなら頼むぜ!

難しかったら、まかしてくれぃ
「ごめんなさいね、邪魔しますよ」


 ひとりは大切な仲間を殺されて怒り狂い、

 ひとりは猛烈に腹を空かせながら愛と平和を謳い、

 ひとりは誤りを正そうとしている。


 三者が三様の態度で事態に向き合っていたその時、

 一人の男が「柏屋」に入ってきた。


 「焼き鳥や松ちゃん」の店主だった。
「なんだいなんだい、しけたツラがそろったもんだ。辛気臭くていけねぇな。おっレイコちゃんじゃないか。久しぶりだねぇ。どうだい、こんな芋連中のトコは抜けて、うちの店で働かねぇかい?給料は弾むぜぇ、へっへっへっ…。」

ぎょろりとした三白眼のイヤラシイ目つきで松ちゃんの店主マルコはレイコの身体を舐める様に見た。
レイコは寒気を感じて、柏王の後に隠れた。
「おぅおぅ、隠れなくてもいいじゃねぇか。こんなに好きやのに、つれないなぁ」

「貴様!何しに来た!?」
スミアキがマルコに食って掛かった。
柏屋店主はハエ叩きを握りしめた。

「待て!」
柏王が二人を制止した。
「久しいな、マルコよ。」

「へっへっへっ、こりゃお久しぶりですな。柏王。」

柏王とマルコ、二人は旧知の仲だった。





 『焼き鳥や松ちゃん』を経営する「珍卑羅会」の大物。

 マルコはこれまでに、何度も「柏世界」の平穏を乱してきた。



 「今日は、立ち退きをオススメにやってきたんですよ。」

 マルコは言った。


 「何だと!!」

 今にも飛び掛りかねない勢いで、スミアキが叫ぶ。


 「『立ち退きをススメル』って、どういう、ことなの?」

 レイコは一言ずつ言葉を選んでマルコに問いかけた。



 「へっへっへ・・・・・。

  前々からご説明させていただいてるようにね、

  家の美味しい焼き鳥を食べにくるお客さんたちは、

  この店が気にかかって、

  楽しくお食事ができないんでさ。」


 柏王は知っていた。

 先ほどから「柏屋」の主人が、

 自分の中の怒りを抑えようと悪戦苦闘していることを。


 マルコは更に話を続けた。


 「もう、いい加減、潮時というヤツでしょう。

  ねぇ、柏屋さん。

  あんたの店、利益も減ってきてるんだろ?

  これ以上ツマラナイ意地を張るのはやめにして、

  この店をたたんだらどうだい?」
「お前たちこそ…!!!大事なフジッコ君を!!」

こらえきれなくなった柏屋の主人の荒げた声を片手で制して静かに王は
マルコに向かった。

「マルコ。ここでいさかいをするのは、果たして本当にお前に有益なのか?」

柏王は続ける。

「どちらかが身を引くのではなく、互いに勝ちを掴める道を探そうじゃないか。
とりあえず今みながすべきことは、まず冷静になることではないかな?」

柏王はそう言って、ここにいる全員を見渡した。
容易ではないことを言っているのは分かっていたが、
柏王の腹ははなから決まっていた。

「互いに勝つ、ねぇ…。柏王よ、あんた、理想だけいってても
何もはじまらねえんだよ。なんか具体策でもあんのかい?え?」

マルコの強気な態度に、柏王は気おされた。
言われたとおり確かに今、王のなかには具体的な解決策はなかったからだ。

「ほれみろ。ねぇんだろ?あんた、昔ッから変わってねぇな。
だから現実に置いていかれて柏タワーから街をのぞむしかねぇんだよ」

鋭い突込みを受けて柏王の胸はちりちりと痛んだが、過去は過去なのだ。
今出来る最善策を探るのが自分の使命だと感じていた。


「理想を現実にするのが、王の務めだ。具体的なことは、
今から考える。俺だけではなく、全員で…」

「柏王…一人では良い方法を生み出せないからって、誰かに頼りきりでは
道は開けないの、分かってる?」

そうレイコは釘を刺した。
だが柏屋の店主には王の言葉が不思議と響いた!
そうして冷静になってみると、店主にひとつ、重大な疑問が浮かんだ。

「マルコさんたちが…」

「あんー?」

「マルコさんたちが嫌がらせをする本当の理由はなんなのですか!」

柏屋の店主は、全身からふりしぼるようにその疑問をマルコにぶつけた。

するとマルコは、レイコに送ったいやらしい視線以上の
ぞっとするような笑みをにやりと浮かべてふんっと鼻を鳴らした。

「俺はな、柏王のような理想だけ述べてなにもしねぇ輩がこの世で一番だいっ嫌ぇなんだよ!!
世界はお前が思うようなおキレイなところじゃあねぇんだよ!!
だからいつも俺が思い知らせてやるんだよ?なぁ?
奇麗事だけじゃ、この世は治まりきらねぇってな!!」

マルコの怒声が店内に響いた。
しかしそれは果たして『怒声』なのだろうか?

柏王はマルコのそれに悲痛な叫びを聞いた気がした。
そこからわずかでも光を見出せるのではないだろうか。

+++

なんかいつもごめんなさい><
つなげにくいし拾ってないしで…
話をどんどん私が壊してしまっている気がする〜;;;

 大丈夫。 ちゃんと、繋がってますよ指でOK
よかったぁw ほっとしましたw
つばささん、ありがとうございます><
マルコの怒声にスミアキが食ってかかった。

「いいかマルコ!お前は自分の店の客足が伸びない理由を柏屋のせいにしているが、それは言いがかりだ!わかっているんだぞ!お前たちは汚い手段で柏屋をつぶし、松ちゃんを拠点に柏市内へと勢力を伸ばそうとしているんだろう!この成金野郎!!」

柏市では、古くからの個人経営の店が多く、どの店も市民に愛されている。
珍卑羅会が新規参入を狙って何度も出店をしたが、その度老舗の壁に阻まれて撤退していた。
ならば、その老舗を壊していけばいい。
それが珍卑羅会、マルコのやり方なのだ。

それを聞いても、マルコは涼しい顔をして言った。
「それがどうした、そんなもんは当然のことだ。弱いもんが食われ、強いもんが生き残る。寂肉強食…、それが自然の摂理よ。負け犬の遠吠えはみじめだねぇ」

マルコの開き直った態度に柏屋店主が熱くなる。
「このひきょう者が!だいたいお前らの店の売り上げが伸びないのは、お前らが出す焼き鳥がまずいからだろう!安い肉を使って、食えたもんじゃないんだよ!まっとうな努力もせずに、何が弱肉強食だ!」

マルコは店主を睨みつけた。
「なんの話だい。まったく信じられないね。憶測でものをかたるんじゃないよ!!まずい肉?お前さんの店のマスコットとかいっていた、あの不細工な鳥のことかい!!
うちの店の焼き鳥は最高なんだよ。最高級の国産地鶏を使った千葉県内でも、1,2を争う美味さだと自負している。
言いがかりを付けてきてるのはお前さんの方じゃないか。このウスノロ!」

フジッコ君を侮辱され、柏屋店主もいよいよ後には引けなくなってきた。

「嘘をつけ!お前の店の焼き鳥が美味いわけないだろう!」
マルコの言葉に反応して、柏屋店主も熱くなっているのが、その場の誰にも明らかだった。

マルコはこの時を待っていた。網を張って、獲物がかかるその時を…。
「そうかい、そこまで言うなら、お前さんうちの焼き鳥より旨いものをつくれるっていうのかい?」

当然だ、とでも言うような顔で店主はマルコを睨みつけた。

「じゃあ、こうしようじゃないか。うちとお前さんで、料理勝負をしよう。
勝った方が店をたたみ、ここを出ていく。そうすりゃあこんな無益な口論などせずに、決着がついて後腐れねぇだろう。」

「上等だ!」
柏屋店主はマルコの挑発に乗った。

「もう、ここまで来たら後には引けませんよ。柏王」
スミアキが言った。

柏王が重い口を開いた。
「いいだろう。ならばその勝負、私が預かろう。一週間後、柏タワーに来るがいい」
三者三様の意見は決着を見ぬまま、一週間後の料理勝負へと持ちこされていくこととなった。






 「さて、まずは食材を探さないとね」

 レイコが言った。


 「それなら、柏市場に行くといい。
 
  あそこなら、新鮮な食材が揃っているから」

 柏屋店主がレイコの言葉に答えた。
一行は柏市場へ向かった。

そこには新鮮な柏食材たちがひしめいていた。
まずみなの注目を集めたのは、柏梨である。

50cmはあろうかという大きさで、巨大なスイカのようにずっしりと重い。
柏梨は甘味が強く、スィーツに向いているだけでなく、ビタミンを豊富に含み美容にもよく、女性に人気がある。
柏ギャルの美しさの秘密は柏梨だと言われている。



 一方、その頃。

 マルコは柏王を陥れるべく悪魔的頭脳を駆使して策を巡らせていた。


 「この機会に柏王を叩き潰す・・・、その前に、あのお方の支持を仰がねば」


 珍卑怯羅会ビルの最上階、玉座の間へマルコは急いだ。
王座の間へ向かう長廊下は、大理石柱にギリシャ神話の英雄や神々が彫られていて、その彫刻にも見劣りしない屈強な男たちが警護にあたっていた。

玉座の間の数十メートル手前でSPに制止されたマルコは、あのお方への謁見を望む旨を伝えた。

「ここで待て」
無骨なSPがそう言い放ち、しばしマルコは待ちぼうけさせられた。

今、あのお方は、どうやら別の者と会っているらしかった。
せっかちで待たされるのが大嫌いなマルコは、眼鏡を上げたり下げたりしながら気を紛らわせた。

しばらくすると、玉座の間の巨大な扉が開き、中から数人の男たちが出てきた。

マルコはぎょっとした。
その男達の中に、いるはずのない男を見たからだ。

「…か、か、柏王!?なぜこの玉座の間に?なぜあのお方と会っていたのだ!?」

それは、確かに柏王だった。
驚きのあまり、マルコの入れ歯は飛び出した。

しかし、マルコがもう一度男の顔を確かめる間もなく、男たちにさえぎられて柏王らしき男は立ち去っていった。




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