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愛玩犬はうたうよ。コミュの『最上階出生コンブリオ』

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※新作が書けたから削除してここに保存。


ちわーッス。
アクセス、アザーッス。

とか体育会系でもないのにソレっぽさを装ってみました。
特に意味はありません、悪意です。
運動神経はいいんですが、大病患って手術で腹筋を割いて以来一回も腹筋出来ないけど案外生きていけるもんですよ。もう腹筋イラネ。背筋もイラネ。脊柱もイラネ。グニャリ

授業とバイトのシフトが合わなくて出来てしまったこの時間を使って
なんだか書いてみました。




『過去が欲しいか?

 ――ならばくれてやる!!!』


ってゆう、なんかそんな声がしたことにした。臨場感と迫力を出す為に爽健美茶のペットボトルを倒した。地の底から響いてきたという設定にいました何者かの声の威力で倒れたのだ。ドルビーラボラトリーの連中が泣いて喜びそうなくらいリアルな音を立てた。茶が零れた。ちくしょう。

俺は過去を思う。

過去という言葉は赤っ恥、青っ恥、トラウマといったネガティブなイメージを引き起こすが、出したり、割ったり、滑らせたり、肥えることはあっても減ることなく、時には車に乗せたりもするぐらい《口》八丁な詩人は過去という言葉にやさしくルビを振る。『おもいで』と。一昔前なら『おもひで』。

なんの不幸か記憶に色々問題あったりして俺には友人たちより圧倒的に思い出が無いみたいな、なんてゆうかマジそんな感じ。で、そのことでたまに滅入りもする。でも前向きなんですよ俺。思い出がねェなら作るのさ。

羽根がねェ。
だから乗り越えるんだ。
鍵がねェ。
だったら造るのさ。
それが自由の値打ちなんだ。

昨夜読んだ某マンガにそういう言葉が書いてあったが、それを読んで、なにか不思議な感じがした。デジァヴって感じ。それもそのはず、このコピーは俺が考えたものだった。 じつは今朝、ネームに行き詰って自殺しかけていた二〇〇二年頃の原作者から依頼があったから、居候が乗ってきたマシンに乗って時間を遡りこのコピーを書き付けた原稿を届けに行ったのだ。

金槌とコンドーム風船とゴム手袋風船を使って『ナカジマの中の声優がテレビ系列の採り方によらず一定であること』を物理学に置き換えてアートしていた時に、十数年前のジャンプの若き漫画家がアイデアを乞うてきたことがあった。海賊マンガを描きたいがキャラクターが思い浮かばないと言う。
俺は居候のマシンに乗って彼に会いに行った。強さがインフレーションしてゆくと収集がつかなくなることを一度プロデュースした名古屋のマンガ家で経験していたから、作品には『縛り』を敷くべきだった、という反省を胸に提案した。

「んなら、主人公はカナヅチのゴム人間にしたらどうかな。海賊だけどカナヅチなんだ。全身ゴムだからパンチがめちゃめちゃ伸びる」
「え……ゴムですか?」
「ゴムだよ?メタルやクロムのヒーローはもう古い。断固、ゴムだ。ガムでもいいよ。コーヒー味の。」
「それは荒木先生の専売特許なんで……じゃあ、ゴムにします。」

こうして生まれたのが某海賊マンガの主人公・D・ルフィだ。

あと居候は尻尾を引っ張って電源をオフにして押し入れに閉じ込めてある。なぜロボの癖にふつうに飯を食うんだ。ニートの癖におやつまで食べる。誰が稼いでると思っているんだ。食費がかさんで生活が貧窮し、気苦労からうつ病になって俺が首を括る可能性もあるんだから、あいつは存在自体が人間への危害だ。
アシモフのロボット三原則に反しているという訳でポケットを没収し燃えないゴミの刑に処すことが俺によって決定していた。でもあいつは昭和の匂いの残るノスタルジックな東京が好きらしいから、現代に埋めてやろう。URAYAMAに埋めてやろう。そう思ったが、考えてみるとずいぶん手間なのでポケットだけ残して居候自体はいなかったことにする。押し入れがスッキリした。

話が逸れたが、そう、俺は思い出をつくろうと決めた。
過去をつくりあげるのだ。
とりあえず東京上野生まれという過去は庶民臭いから抹消。
目をつぶる。 目蓋の裏になつかしい風景が浮かびあがる。

夜の海岸沿いに連なる幻惑的な摩天楼。俺は海を挟んでそれを見ている。人工衛星から唯一見ることのできる人工島群のなかに聳え立つ超高層ビルの最上階の一室、俺はそこにいた。幼い俺はその場所から世界のちっぽけさを見下ろしていたのだ。そうだ俺はドバイで生まれた。

なんで今まで忘れていたんだろうな?

石油王の父に嫁いだ日本人のうつくしい母は俺を生んですぐ「普通の女の子に戻りたい」と言って離婚し、俺を連れて帰国した。そうして俺は、いくつかのバイク専門店と古びた民家がせせこましく建ち並ぶ首都高沿いの陋巷、東京は上野のマンションで暮らしていた祖父のもとへやってきた。
もともと狂っていたらしいから必要性も無いのに学生時代には京大吉田学舎に入り浸り、大体毎日マリファナでラリっていた祖父は社会に出ても大体毎日狂っていたから、外資系の大企業に勤めていたものの社長と派手に喧嘩して懲戒免職になり、当時は東京砂漠でラクダを引き、東京湾で白鯨を狩ることを生業とするヒッピー上がりのロマンチストだった。今は引退し、房総半島に買った古い一軒家に身を潜め、日々釣りに勤しんでいる。
マリファナの代わりにタバコを死ぬほど吸うようになったヘヴィスモーカーの祖父の吐き出す紫煙のなかで育つことになった俺の視界はつねに白く霞んでいた。幼い俺は、世界はきっとカルピスの原液のなかに沈んでいるのだろうと思っていたが、実のところは、無為に射出され死んでいったすべての精子の悲哀のなかに沈んでいるのだと知った。幼稚園の入園式で出会った親友の干潟がそう教えてくれたのだ。

「なるほど、精子か。ラーメン、ソーメン、冷やザーメンか。おまえ頭いいな!」

「オレ、天才だから。科学者や物理学者は結局のところみんな夢見がちな乙女野郎だし、タイムパトロールだって知らねえ。スゲェーだろーう?」

「スゲェーーーー!うおおおお、スゲェーよ!!ぜんぜん知らなかった!!!!」

「オレは干潟。ジャン・P・アヴレイユの後継者だ。おまえ、子分にしてやってもいいぜ」

「ジャン・P・アヴ……ってなんだ?」

「ジャン・P・アヴレイユ、ロック歌手であり、思想家。」

「よくわかんないけどスゲェー!うん、じゃあ子分なる!!俺、対空。」

「あだ名考えようぜ。お前、たいちんな。」

「じゃあお前、エヴァンゲリオンな!」

こうして俺は幼稚園生にして既にひどい猫背でエヴァンゲリオンみたいな体型だった干潟と友だちになったが、干潟はジャイアンのように乱暴でスネオのようにズル賢く狡猾なやつだったから毎夜枕を濡らして後悔した。しかし人間と言うものは過酷な環境に適応してゆく能力があるので、俺はいつのまにか干潟の我が儘に順応し古代恐竜の皮膚で出来ているかのようにたくましく育った。鈍感と言うものであるが、口八丁の詩人だから剣折れど不折のペンのような男ということになる。

年長になると俺はクラスを受け持っていたシンケンジャーのイエローのようなおっとりとした幼稚園教諭に恋焦がれ、日々恋愛詩を書くようになったが、思い詰め過ぎて死の衝動にかられるようになった。ついに、「フランスパンで手首を切って自殺してしまいたい」と打ち明けると干潟は言った。

「フランスパン?フランスパンは痛てーよ?グリッシーニかスナックパンくらいにしろよ。」

「それも痛そうだ……痛いのは嫌だ。俺せんさいだから」

「ふんなら、餅を咽喉に詰まらせて餅死は?」

「苦しそうだ……それに餅はなんてゆうかさ、オシャレじゃないっていうか。ほら、俺そーゆーの気にするから。」

「じゃー、イースト菌飲み込んだら爆死出来ると思うんだがどーよ!」

「爆死かっこいいな!それにする!!イースト菌ってどこに生えてんの?」

「知らね、溝?とか?」

「味噌か。朝そういえば味噌汁だったから鍋に生えてるかもなんだぜ。」

「それよりたいちん、風俗行こうぜ。」

俺たちは当時6歳。のちに完全なる草食系男子になり、ことあるごとに『解脱してぇ』と梵我一如を願うようになる干潟もまだ若かったから性欲を持て余していた。そういう訳で俺たちは風俗街へ向かい聖母のようなお姉さんたちに嬉し恥ずかし筆おろしをしてもらい、6歳という若干遅めかと思われる年齢でやっと童貞ソーヤングを卒業した。帰り道にアメ横の『菓子の二木』で買って半分ずつ飲んだカルピスソーダの味が忘れられない。

ちょうどその後ぐらいから、お遊戯の時間にみんなで音楽会の練習をしていると、干潟は突如、「あ゛ーーーーッ」と奇声を発しながら教室から抜け出してしばらく戻ってこなくなるという奇行を繰り返すようになったが、その原因を実に何気なく告白されたのは高校の修学旅行で大浴場に浸かっていたときである。


「やっぱり温泉は最高だよなー。魂がダウニーで洗濯されてるっつーか、明日から絶対モテるっつーか、なあたいちんよ? ガハハハ」

「おれ三回転出来るぜ」グルングルングルンジャバー



カポ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄Z__________ン



「干潟、お前さ、昔いまより変なやつだったな。急におかしな声上げてどっか行ったり」

「ああ、あの時な。性病移されちまったんだよ。ちくしょう……あのアバズレが」

「フーン、ところで我々の同志ジャン・P・アヴレイユってお前の妄想だろ。野球選手がモデルだ」

「おー、当たり。フルーツ牛乳を買ってやろう」

「イラネ。」


ノンフィクションの最後の会話をもとに、俺は今日こうして有限の時間を割いて過去を何個かでっち上げたわけだが、充実感は特にないし、『マスターベーション』というタイトルにして投稿した方が相応しかろうと思った。
それでも折角書いたんだから、なんてゆうか、信じた方がステキって言うか、俺はそういうのは信じたいわけ。占いでもいいとこだけ信じるの。だから『ワンピース』と『ドラゴンボール』と『ニ舎六房』の印税何パーセントか入ってこねえかな。

って思いながら零した茶を拭いてる。

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