カロン (134340) Pluto I Charon
太陽系の準惑星(冥王星型天体)である冥王星の最大の衛星。なお、一部には冥王星との二重天体とする意見もあるが、今のところ公式には認められていない。
冥王星からの平均距離: 19640 km
直径: 1270 km
質量: 1.47e21 kg
概要
カロンは1978年6月22日にアメリカの天文学者ジェームズ・クリスティーによって発見された。その後、冥王星が冥府の王プルートの名に因むことから、この衛星はギリシア神話の冥府の川・アケローンの渡し守カロンにちなんで「カロン」と命名された。なおクリスティーは当初から一貫して Charon の /char/ を妻 Charlene (シャーリーン) のニックネーム Char (シャー) と同じように「シャー」と発音していたため、これが英語圏では定着して「シャーロン」と呼ばれるようになった。
2005年10月31日に新たな衛星が2個(S/2005 P 1 と S/2005 P 2。P1は後にヒドラ、P2はニクスと命名)が発見されるまでは、カロンが冥王星の唯一の衛星と考えられていた。
衛星にしては余りにも「惑星」に対する質量が大きく、また共通重心が冥王星とカロンの間の宇宙空間にあるため、二重惑星であるという解釈もされてきた。
2006年8月16日から開かれたIAU総会では、2003 UB313(エリス、発見当初は第10惑星とも言われた天体)の発見を受けて惑星の定義が議題となった。当初の定義案が可決された場合、2003 UB313及びケレスと共に、カロンも太陽系の惑星として追加されることになっていた。しかしこの定義案については反対意見が多かったため、修正案が同月24日に採択された。修正された定義では上記3天体のみならず、カロンの母天体である冥王星も惑星には当たらないとされ、カロンは「準惑星の衛星」と呼ばれることになった。
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