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小児風邪対策研究会コミュの風邪症候群を軽く引きこなすために

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病原体の侵入を抑制するには鼻副鼻腔の機能が大切です。鼻粘膜は、本来、侵入してくる病原体を繊毛運動や粘液で阻止して上咽頭炎への進行を防ぎます。また、副鼻腔は加温加湿された空気を保持して外気を加温加湿し、上気道を乾燥低温化から防ぎ、感染を予防します。

病原体の排出を促進するには咽頭から病原体が侵入するルートは二通りあります。喉頭→気管→気管支→肺と食道→胃→小腸→大腸の二経路です。気道系はガス交換を担う生命に関わる最重要経路で、原則、無菌です。わずかな異物も、咳反射や粘膜の繊毛運動経路や粘液を駆使して排泄します。一方、逆に、消化管系は、栄養素を含めて大量の異物を処理しています。普段は食物の消化吸収が任務ですが、病原体が侵入してくれば、胃は動きを抑えて胃液で処理します。一部、腸へ逃げ込んできた病原体は蠕動運動を活発にして、吸収を犠牲にして下痢で病原体を追い出します。

以上から、病原体の侵入を促進する病態は、冷気寒気吸入→副鼻腔自然口閉塞→鼻粘膜乾燥→繊毛運動低下±口呼吸→咽頭粘膜乾燥→病原体の定着・感染・増殖促進であり、一方、排泄を遅延させる病態は、(慢性)副鼻腔炎→病原体を含有した後鼻漏→慢性反復性誤飲→エアロファギア→胃拡張→小腸・大腸拡張(腹満)→消化管収縮力低下→排便量低下(便秘)→内因性腸炎→腸粘膜腫脹→消化管内腔狭窄→腸閉塞(イレウス)となります。

この間、気道あるいは消化管の粘膜組織では病原体の抗原情報を元に、液性免疫(IgG抗体や分泌型IgA抗体)と細胞性免疫(キラーTリンパ球)が産生されて、その病原体に対して免疫となります。しかしながら、体内での病原体負荷量が多ければ、せっかく出来た特異抗体やキラーTリンパ球の負担も大きくなり、最終的な臨床的治癒に至るのに時間がかかってしまいます(治るのが遅いとか、長引くとか、あるいは、拗れるに相当します)。特に、問題なのはウイルス感染細胞です。この過程ではウイルス(予備軍)が効率よく処理されると同時に、体自身の細胞もアポトーシスという形で処理されてしまいます。感染を終焉させるには『自己犠牲が伴う』ことを意味します。いくら感染を終焉させても、自己細胞の犠牲が著しければ、ダメージも大きいことになります。最たるものが劇症肝炎です。肝炎ウイルスが感染した肝細胞を、キラーT細胞が一気に処理する結果、急激な肝機能不全を引き起こしてしまい、生命の危機を招きます。風邪においても同様です。体へのウイルス負荷量が多ければ多いほど、最終的に犠牲になる気道ならびに消化管粘膜細胞も増えてしまい、気道粘膜損傷により咳が長引く、消化管粘膜損傷により消化不良が続く、あるいは全身倦怠が激しいなど、回復が遅れてしまいます。このように、最終的に体の負担を最小限に留めて感染を終焉させるために、非特異的免疫応答による病原体負荷の軽減が極めて大切です。非効率的な非特異的免疫応答は体への虐待になります。

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