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お好み焼 味幸コミュの映畫(えいぐわ) 007『スカイフォール』を觀(み)て

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 この作品を讀む時に、この音樂を聞きながら鑑賞して下さい。
 これは自作(オリジナル)の

『Motion1(Mirror) &(Substance) 曲 高秋 美樹彦』

 といふ曲で、YAMAHAの「QY100」で作りました。

 映像は伊丹にある、

『柿衞文庫』

 へ出かけた時のものです。

 雰圍氣を味はつて戴ければ幸ひですが、ない方が良いといふ讀者は聞かなくても構ひませんので、ご自由にどうぞ。






     映畫(えいぐわ) 007『スカイフォール』を觀(み)て


 今から五十年前、豊中の庄内には映畫(えいぐわ)館が三軒もあつた。
 一つは東映系で、もう一つは「東宝・大映・松竹など」を放映し、最後の一館が洋畫專門であつた。
 阪急電車の驛を越えた最初の蹈切の近くにその洋畫の小屋があつて、筆者はそこで「007」の第一作『ドクター・ノオ』を觀た。
 都心の一番館ではなかつたので數箇月遲れで、しかもお得な三本立てで觀たのだが、他の二作品は何だつたのか覺えてはゐない。
 それぐらゐ強烈な印象がボンド映畫にはあつたのだらう。
 それといふのも、これ以前の多くの主人公は二枚目である事は言ふまでもないが、無敵以外にこれといつた特徴はなく、時々これ見よがしに危機に陷(おちい)つて、そこから脱出する事で淨化(カタルシス)を得るといふ作劇法(ドラマツルギイ)で鑑賞者を納得させてゐた。
 ところがボンドといふ主人公は、服や食事や飲物といふものから趣味の嗜好品に到るまできつちりと主張し、初めてといつてもいいぐらゐ個性といふものを細かいところまで表現してゐる。


 これ以降、主人公に個性的な性格や癖などが附加へらるやうになつて、テレビの時代劇で近衛十四郎が主演した『素浪人 月影兵庫』では、劍の腕前が滅法強い主人公なのだが猫が嫌ひで、また相方の焼津の半次も曲つた事が大嫌ひで、本當に蒲団や掛軸などが曲つてゐたら直さずにはゐられないといふ滑稽な性格を與(あた)へられて人氣を博したりした。
 さういへば、平井和正の『アダルト・ウルフガイ』の神明がゴキブリ嫌ひといふ設定もそんなとこからかも知れない。


 ボンド映畫は今作で五十周年ださうで、シリイズ第二十三作目の題名(タイトル)の『スカイフォール』とはボンドの生家があるスコットランドの地名ではあるが、別に羅甸(ラテン)語の格言から引用されたもので、

「この世が終らうとも正義を成就させよ」

といふ意味だといふ。
 二作目邊りから出て來た「Q」の小道具が次第に大がかりになつて話題を提供して來たが、次第に荒唐無稽になつたのに比べてダニエル・クレイグになつてからのボンドは、さういつたものは殆ど出て來ずに、むしろ肉體を使つての活劇(アクシヨン)が基本となつてゐるが、初期の頃に比べると追跡劇といふ印象が強く、いつからだつたのかは調べてはゐないので不明だが、ボンドは敵に捕まつてしまふ事が多かつたので逃走劇といふ傾向が強かつたやうに思はれる。


 この映畫の評判は良くて、間諜(スパイ)は時代遲れで上司の「M」までもが職を追はれる羽目になりさうな状況が、現代社會のサラリイマンの苦惱を表現した邊りに共感(シンパシイ)が得られたのではなからうか。
 ボンドの宿敵シルヴアは「M16」の元諜報員で、組織に裏切られた爲に惡の道に染まり敵對する事となつた。
 組織に疎まれてゐる者と、組織から追ひ出された者同士の挌闘が悲哀に滿ちてゐるやうに感ぜられた。


 この挌闘の結果はボンドの勝利に終るが、結末は更に驚く事態が待ち受けてゐて、それは觀てのお愉しみといふ事にしておくが、最後に事件が終つて、Mから「TOP SECRET」のフアイルを渡された時、せめてそれが次の事件の内容で「ドクター・ノ」とでもあつて、第一作目へ囘歸してゐたら面白かつたのにと不圖思つてしまつた。
 この作品を、筆者は梅田まで出かけて觀て來たのである。
 何故なら、今は庄内に一軒の映畫館もなくなつてしまつたからである。



     二〇一二年十二月十日午後四時店にて記す


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映畫(えいぐわ)『クローバーフィールド(CLOVERFILD)』を觀(み)て
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=69515141&comm_id=4671861


コメント(2)

「007」シリーズを全作見ている訳ではありません。
そして残念ながら、「スカイフォール」もまだ観ておりません。
ゆえに、ボンドシリーズについてのコメントをさせて頂きますね。

映画のシリーズ物と申せば、寅さんやゴジラなんかが頭に浮かびます。
予定調和の安心感はあっても、時代の流れには抗えないものですね。
ボンドが宇宙へ行ってしまった時点で、終わったなと当時の私は思いました。
あのゴジラにシエーをさせてしまった愚行と同様です。
私にとってのボンドはショーン・コネリーでしたので、彼が降板した時から、
シリーズへの興味が薄れてはいたのですが。

ですが、ボンドシリーズは頑張っていると思います。
ティモシー・ダルトンの登場がその一つでして。
彼のボンドは不評を買い、数作で交代の憂き目に遭ったと記憶していますが、
肉体を使ったアクション中心に、原作へ戻ろうとした試みを評価します。
前に進むことよりも、元に戻ることはとても勇気が必要ですから。
シリーズを続けたいという、作り手側の意思にも好意を抱きました。
不評だったけれど、私は彼のボンドがとても好きでしてね。
強面の大柄な紳士像から、お茶目で愛らしいボンド像を見せてくれましたもの。

そして現在のダニエル・クレイグ。
新時代のボンド像への試みとしては、上記の意思に敬意を払います。
ですが、彼が果たして「ジェイムズ・ボンド」と名乗るべきなのでしょうか。
ケンタウロスさんが着目された、ボンド特有の嗜好が見受けられませんよね。
美女とのディナーの席で、ノーネクタイだったのにも驚きました。
ワイルドですが、イギリス紳士ではありませんもの。
危機一髪の状態でも余裕綽綽で、気の利いたジョークを飛ばしてみせる。
時代の波に取り残されても、ボンドはボンドであって欲しいですし、
そも、時代の流れに逆らっていたのが、ボンドその人だと思っています。

「ネバーセイネバーアゲイン」でコネリーが老骨に鞭打ち再登板した時、
ラストのセリフが「ネバーアゲイン」でしたよね。
何んとも象徴的で、それが正しいのかも知れないと思ったものです。

ともあれ、ボンドシリーズが今だ愛されていることは素晴らしいです。
新時代のボンドに苦言は呈するものの、シリーズが続くことを支持しますし、
重責を背負ったクレイプ氏の活躍にもエールを送りたいです。
50年続いたとあらば、それだけでも凄いと思っていますもの。
続けることへの使命感、それに伴う苦しさと成功した時の充実感。
ボンドシリーズがそれを体現してくれるのなら、行き着く先をこれからも、
そっと見守って行きたいと、そう願っております。
らいらさん

私は全作見ましたが、ボンドはシヨオン・コネリイがいいと思つてゐます。

彼は今作でも、屋敷の管理人のキンケイド役で出演の依頼(オフアア)があつたさうですが、

「ボンド映画に出るときはボンド以外は演ずるべきではない」

と斷つたと言ひます。

シヨオン・コネリイはボンド役で一躍有名になつて、

一時期天狗になつてゐた節が見受けられましたが、

すぐに役を降りて一度は復活するものの、

その後は年を加へても主演が張れる渋い役者として活躍してゐる、

數すくない俳優の一人となつてゐます。

因みに、屋敷の管理人でボンドの親代わりの老人キンケイドは、

演じるは名優アルバアト・フイイニイが演じてゐました。


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