元気な本棚　ほっこりコミュの≪マンガ・コミックエッセー≫

マンガ・コミックエッセーのコーナーです。
　是非、気軽にコメントを書き込んでください。お待ちしております。

　　　　　　　　

『テルマエ・ロマエ』と『ジャコモ・フォスカリ』の巻の番号に（？）がついていました。目次の編集の欄は訂正できたのですが、本文は訂正出来ないので、やむを得ずそのままにしました。申し訳ありません。

〔目次〕
　１　『テルマエ・ロマエ』Ⅰ巻　ヤマザキマリ・作　　エンター・ブレイン
２　『テルマエ・ロマエ』Ⅱ巻　ヤマザキマリ・作　エンター・ブレイン
　３　『テルマエ・ロマエ』Ⅲ巻　ヤマザキマリ･作　　　エンター・ブレイン
　４　『テルマエ・ロマエ』Ⅳ巻　ヤマザキマリ・作　　エンター・ブレイン

　５　『ジャコモ・フォスカリ』　ヤマザキマリ・作
　　　　　　　　　　　　　　　　　創美社／発行　　集英社／発売

　６　『マンガ「論語」完全入門』　森哲郎／著　講談社

　７コミックエッセー
　　　『ツレがうつになりまして』　
　　『その後のツレがうつになりまして』
　　『イグアナの嫁』『７年目のツレがうつになりまして』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　細川貂々・著　幻冬舎

　８　『逢沢りく』　上・下巻　　ほしよりこ・著　　文芸春秋社

　９『ペコロスの母に会いに行く』　　岡野雄一・著　　西日本出版社

１０『ペコロスの母の贈り物』　　　岡野雄一・著　朝日新聞出版

１１『ＣＯＣＯＯＮ』　　今日マチ子・作　　秋田書店
　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　

コメント(11)

最初
全て
最新の40件

[1] mixiユーザー 07月31日 14:06

『テルマエ・ロマエ』　ヤマザキマリ・作　エンター・ブレイン（2009年12月）

　

気分転換にコミックスを3冊買いました。
　
　山岸凉子さんの『テレプシコーラ』第２部の４巻が入ったと、行きつけの親切な本屋さんが連絡してくださり買いにいったところ、レジに積んであった新刊が目に入り、面白いですよとのことで、つい買ってしまいました。マンガは大好きなのですが、普段はあまり買わないようにしています。時間もないし、置き場所もとるし、お金もかかるので。でも暑いときの気分転換になるし、たまにはいいかと思って買ってしまいました。

　そのうちの一冊が『テルマエ・ロマエ』です。そういえば新聞で紹介されていたのを覚えていました。
帯には大きく2010年のマンガ大賞と手塚治虫文化賞の短編賞をＷ受賞したと書かれていました。

　

古代ローマの風呂の設計技師ルシウスは仕事熱心で、浴場のアイディアに悩みまくり、そのあげく現代日本のお風呂にワープする（そのときにより銭湯だったり、露天風呂、家庭のお風呂、お風呂のショールームだったり）という、ちょっと思いつかないような設定。さすがＷ受賞というだけあってレヴェルが高いなあと感じさせる内容でした。抱腹絶倒！とても面白く何度も大笑いしてしまいました。

　

作者はヤマザキマリという女性名ですが、信じがたく、ネットで調べてみましたが、正真正銘女性でした。
　1967年生まれで、イタリア生活が長く、今はポルトガル在住ということ。マンガはフィレンツェで、貧乏のため必要にせまられて描き始めたとのこと。
　イタリア暮らしを綴ったエッセーマンガでデビューされたということ。他の作品も読んでみたいです。

[2] mixiユーザー 10月17日 21:29

『テルマエ･ロマエ』?巻　ヤマザキマリ・作　
　　　　　　　　　　　　エンターブレイン（2010年9月末）

?巻が出ました。
　?巻でもご紹介しましたが、古代ローマの仕事熱心な設計技師ルシウスが、浴場のアイディアについて悩みまくり、そのあげく現代日本の銭湯にワープ　そこから得たアイディアをローマの浴場に取り入れ大成功、という抱腹絶倒の展開。
　作者が女性であることにまず驚き、ちょっと思いつかないストーリーも、面白すぎて。
　

感心するのは、主人公が古代ローマ人で、外国と日本とを行き来するストーリーにもかかわらず、作者は日本人としての土台の上に立って、しっかり「日本の風呂文化」の良さと、愛すべき日本人の姿を描いていて、あらためてそれを再認識させられたことです。

?巻も期待を裏切らず、とても面白かったです。
きわどい場面も出てきますが、ポルノなどとはまったく次元が違う、大人のマンガです。

[3] mixiユーザー 06月01日 09:10

「テルマエ・ロマエ」?巻　ヤマザキマリ･作　
　　　　　　　　　　　　　エンターブレイン･発行（2011年5月）　680円＋税

　?巻発売を心待ちにしていて、さっそく読んだのですが、ご紹介するのが遅れてしまいました。
　

なんと、「テルマエ・ロマエ」が、映画化されるということです。
阿部寛さんと上戸彩さんが主演です。阿部寛さんがルシウス役。彫りの深い顔立ちが買われたとか。
　映画になりにくい内容だと思っていたので驚きでした。アニメならわかりますが。しかも日本人がローマ人の役で、というのでまたまた驚きです。でも、もともと荒唐無稽の内容なのだし、“それもまたあり”でいいのではないか、と思ったりします。

楽しみながらいつのまにか、日本のお風呂文化はこんなに奥深く素晴らしいものだったかと気づかされたり、古代ローマについて、歴史の勉強にもなっている感じで、マンガっていいなあと、あらためて感じました。

[4] mixiユーザー 02月13日 19:51

　『テルマエ・ロマエ　?巻』　ヤマザキマリ・作　　エンターブレイン

いまや、国民的「風呂マンガ」となった『テルマエ･ロマエ』
　いつもは古代ローマにすぐに戻れるルシウスが、戻れなくなってしまう。これが何を意味するのか？

　今回は、大学で考古学を専攻し、ラテン語にも堪能で温泉芸者でもある、さつきさんという美しい女性が登場。
　マリさんは、芸者さんというのは、日本舞踊、三味線、お客を楽しませる社交術も身に付けている、驚異的なマルチ人間である。それなのに、海外では誤ったイメージで見られている、と書かれています。

　日本の文化や古代ローマの文化の深さに触れながら楽しめる大人のマンガ。日本のマンガ・アニメは水準が高いですね！

いよいよ、4月28日ロードショー決定。さらにフジテレビでアニメ化も決定しています。

[5] mixiユーザー 03月17日 19:36

　『ジャコモ・フォスカリ ? 』　ヤマザキマリ・作
　　　　　　　　　　　　創美社／発行　　集英社／発売（2012年9月）590円
　1966年・東京。
　ヴェネチア出身の大学教授ジャコモ・フォスカリは
　日本を代表する文学者たちとの交流の中、
　音楽喫茶パルマで働く青年・古賀に出会う。
　遠い記憶の日々が、いま再び･･･。
　　　　　　　　　　　　　　　　（裏表紙・紹介文より）　　
　

　『テルマエ・ロマエ』の作者・ヤマザキマリさんの最新刊です。『テルマエ・ロマエ』の続きも出ているのですが、そればかり紹介するのも、と控えていました。
　この『ジャコモ・フォスカリ』は、ちょっとマニアックな内容かなと思いますが、こんな本、大好きです！

　

『テルマエ・ロマエ』もそうでしたが、このお話でも外国人の目を通して見た、古くからの日本の伝統の良さ、日本人の感性の素晴らしさ（この巻では、お花見など）を、改めて再認識させられました。
　個性的（？）な大学教授とのからみや、知り合いの魚屋のおじさんが、ジャコモのことをジャコさんと呼んだり、思わず笑ってしまう場面も。

[6] mixiユーザー 12月15日 10:38

『マンガ「論語」完全入門』　森哲郎／著
　　　　　　　　　　　　　　　　　講談社（2004年）1600円

いま、『論語』は静かなブームを呼んでいて、日本のあちこちで「子、日わく･････」と声を張り上げて素読をしている幼稚園児や小学生が、どんどん増えているということです。
　調べてみたら沢山の本が出版されています。さっそくその中から、家庭で楽しんで読めるような本を何冊か図書館で借りてみました。まず、その１冊をご紹介します。

成人図書コーナーにある本です。450ページ余り。なかなかの力作です。マンガ手法での表現は、ほどよいユーモアがあり堅苦しくなくて、楽しい入門編になっています。
　悪い政治家や金儲けしか頭にない経済人などに例えてあったり、ユーモアの中にもぴりっと風刺がきいています。

　『論語』から来ているとは知らずに、私たちが親しんでいる言葉がいろいろあります。
　「温故知新」「朋有り遠方より来たる、亦楽しからずや」「過ぎたるは猶及ばざるがごとし」「一を聞いて十を知る」など。

　『論語』の中にいちばんよく登場することばは「仁」です。「仁」とは人を思いやる心で、孔子はこれをいちばん大切なことと説かれています。

　

私は、組織のリーダーが『論語』を読み、新入社員の研修の時期などにこの『論語』を講義する時間を組み入れたり、また、職場の休憩室にこんな本が置かれていて、手に取ってみたりする機会があるなら、どんなにいいかと想像するのです。　

　

[7] mixiユーザー 03月11日 10:23

コミックエッセー
　『ツレがうつになりまして』　細川貂々・著
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　幻冬舎（2006年）1100円

　

新聞のインタビュー記事で、漫画家・イラストレーターである細川貂々さんご夫婦のことを初めて知りました。ご主人が突然うつ病になり、病から抜け出すまでの日々を描いたコミックエッセー『ツレがうつになりまして』が紹介されていました。
　うつ病は、誰もがなりうる病気だと思うし、人ごとではない。大変遅まきながらぜひ読んでみたいと思いました。
　
　<ツレは、外資系IT企業で働いていたが、リストラで社員が減り、30人いた部署が５人になった。仕事の量も種類も増え、職場の会話も減った。その状態が半年続いた結果、疲れすぎて失敗ばかりするようになり、ねられなくなった。そしてある日「死にたい」と妻に打ち明けた。病院での診断結果はうつ病だった。>

貂々さんはあとがきの中で、こう語られています。
　“私が考えている以上に、世の中には「うつ病」が蔓延していて、心が疲れている人が多い。「うつ病は後ろめたい病気ではなくて、誰でもなる病気だし、ちゃんと治療すれば治りますよ、大丈夫ですよ」と、この本を通してみなさんにお伝えできたらうれしいなあと思います。”

　『その後のツレがうつになりまして』や、ペットとして飼育しているグリーンイグアナのことを書いた『イグアナの嫁』、『７年目のツレがうつになりまして』『ツレと貂々、うつの先生に会いに行く』も、続けて読んでみました。

　『ツレがうつになりまして』は大ベストセラーになったということですが、テレビドラマ化、映画化もされているのですね。テレビでは、貂さん役を藤原紀香さんが、ツレ役を原田泰造さんが演じられたということ。映画の方は宮崎あおいさんと堺雅人さんが演じられたということです。（タレントイグアナもペットのイグアナの「イグ」役で出演。）
　そんなに話題になったことなのに全く知らなかったとは、われながらあきれてしまいます。今頃紹介するのもどうかなあと思ったのですが、私のようにまだご存じない方や、うつ病について知りたい方がいらっしゃるかも知れないと思いなおして、掲載することにしました。　　

[8] mixiユーザー 06月01日 21:03

逢沢りく　上下２巻　著者・ほしよりこ　　文芸春秋

たまたま図書館の新刊書コーナーで見つけました。
コミック本なんですが、大人向けの、詩情あふれる感動作品でした。

逢沢りくという、生れも育ちも東京の、きれいでつんとお澄ましのお嬢様。
関西弁なんか死にそうなくらい嫌いという、ナーバスな１４歳（中学生）の少女が主人公です。
そんな関西大嫌いのりくが、おばさんの家（言葉から、どうやら京都らしい）に預けられることになり・・・
関西人としては、セリフの随所に共感するシーンがたっぷり。
笑って、笑って、最後は泣かせます。
これ以上言うと、無粋になります。題名の紹介だけに。

[9] mixiユーザー 04月24日 10:25

『ペコロスの母に会いに行く』　岡野雄一・著
西日本出版社（2012年）1200円

　
　本書については新聞でたびたび目にすることがあり、気になっていましたが、まだ読めていませんでした。先日、図書館の貸し出しのカウンターに、お薦めの本として数冊立てかけてある中に本書があり、背中を押されるようにして借りて帰りました。

＜著者プロフィール＞
　長崎に生まれ育ち、20歳で上京。小さな出版社で編集の仕事に携わっていたが、40歳で子連れでUターンし、父母と同居。父が亡くなり、母に認知症の症状が出て来る。母がグループホームに入所してからは、仕事の合間に週に2、3度母のところに通う。
　「ペコロス」とは、「小玉ねぎ」のことで、お母さんゆずりの小柄な体型と、ツルツルの頭からつけられたもの。

施設に暮らす認知症の母の日常や、親のこれまでの人生に思いを馳せ、マンガだからこそのユーモアをもって描かれています。
　抱腹絶倒の箇所に、思わずのけぞったり笑ったりしながら、やがて切なくなり、胸がしめつけられます。どれだけたくさんの思いが、この本につまっていることでしょう。

　合間にエッセーも挿まれていて、マンガとはまた一味ちがった、詩情溢れる文章と挿画がとても素敵で、この一冊ですっかり岡野さんのファンになってしまいました。

[10] mixiユーザー 05月06日 08:44

『ペコロスの母の贈り物』　岡野雄一・著
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　朝日新聞出版（2016年1月）1200円

　前回ご紹介した『ペコロスの母に会いに行く』では、認知症で施設に暮らす母との日常が描かれていましたが、本書はその後、お母様が亡くなられてから描かれたものです。
　父母との思い出だけでなく、過去に出会った人びと ― 町内の人たち、友人、サーカスのお姉さんなど、さまざまな人びとのことを思い起こし、そしてそれらの背景には、著者が育った長崎の町と、原爆があります。

　中でも切なかったのは、ケン坊兄ちゃんのことが描かれた「青空（そら）」です。　
ケン坊兄ちゃんの妹が原爆で亡くなったのは、かくれんぼをしている最中のことでした。夏になると、ケン坊兄ちゃんがまた、おかしゅうなる。原爆で亡くなった妹の千恵ちゃんが現れるのです。ユーイチ君や近所の遊び友だちが「千恵ちゃんも一緒にかくれんぼしようよ」と言う温かさに、胸がしめつけられます。

　この２冊の本に出会って、マンガにこれほどまでに深い表現が可能なのだということに驚き、感銘を受けました。むしろ、マンガだからこそ可能な表現があるのですね。　

[11] mixiユーザー 08月13日 10:16

『ＣＯＣＯＯＮ』　今日マチ子・作
　　　　　　　　　　　　秋田書店（平成22年）950円

　＜元気な本棚＞で、マンガの本の紹介が少ないのが気になりつつ、なかなか出来ないでいる。子どもの頃からマンガは大好きだった。今も読みたいマンガはたくさんある。しかし、悲しいかな時間がない。そんなことから、紹介する本のジャンルの優先順位を決めざるを得ない。何としても発信しなければと思っているのが、戦争と平和関連の本。そして、食と健康に関する本、未来をになう子どもたちのために書かれた児童書という順だろうか。自分の楽しみのために本を読むのは、その次ということにしている。

『ＣＯＣＯＯＮ』（コクーン）とは、（カイコなどの）繭のこと。本書と出会ったきっかけは、漫画家の今日マチ子さんが、児童書の＜文学のピースウォーク＞シリーズの中の『金色の流れの中で』の装画・挿画を描かれていたことである。戦争関係のマンガも多数描かれているということを知り、ぜひ読んでみたいと思った。

　本書は、思春期の少女たちの視点から戦争を描いた、今日マチ子による戦争シリーズ第１弾ということである。
　第二次世界大戦で、唯一の地上戦の場所になった沖縄で、女学校に通う主人公・サンとクラスメイトたちは、看護隊として戦地に赴く。そこでの凄惨な日々。ひとり、またひとりと学友を失い･････。

表紙のかわいらしい絵からは想像できないすごい内容の本でした。作者のどれだけの思いが、この本に込められていることか･･･。
　同じ重いテーマを扱った本でも、「マンガなら読んでみようか」という気になったりもします。それは、決してマンガが軽いものだということではなく、むしろ、マンガが持っている力なのではないでしょうか。
　以前に本欄でご紹介した『ペコロスの母に会いに行く』でも感じたことですが、マンガには、マンガにしかできない、マンガだからこその表現の広がりがあるのだということを、ここでも強く感じさせられました。マンガの素晴らしさをあらためて実感しました。

本書は＜世界の平和を願って・その５＞でも紹介しています。