リズモジカル　-lismojical-コミュのHAN-SEN　Vol.2

タラ・マキオ
性別：男性
職業：鉄職人

空が広がり　まるでみえることのない何千メートルもさきの空気上を吸い込むように

　左足を下げると右足が連動して上がる

吸い込んだ分を吐き出さなきゃいけないように

腕の力の半分は支えるためだけに存在し　行く先さえも決められたものをワガモノ顔で左右に変換する

首輪を付けた犬

犬を連れているスカートを履いた人　髪が長い

制服を着た男女が5人並んで川を眺めている形で確認をしあう
そのときの記憶は消えているようで　しっかり刻まれ寛容さに生きてくる

　右足が下がって左足の抵抗を和らげ脹脛を少し緊張さす

両側の傾斜

緑とその先の土

その先の川面

一瞬顔を上げる

昼と夜の間の変化の早さ

反対側の道路を連なって走る　意外と小さなカーキ色のトラック

ここ数年の国の開発によって急激に工業地帯と開発が進んだボフロイ
昔は広く澄んだ海が広がり　海との生活をしていた

住宅街の屋根の傾斜の均等性が壊れ　所々に屋根が抜け落ち
室内がむき出しになっている家も見ることができる
道路には片付くはずもない家々の瓦礫が山積みになっている

さっきまで100mくらい先を走っていたはずの自転車が目の前に現れる

そこからは自己中心的レースの始まり

相手はレース場にさえも入場していない

おならをしたぶんだけ加速する想像

想像後の顔のにやけ

道路のへこみを早くに発見できる自分にえへん

　少し後ろ側に回った右足を逆側に力を加え減速

突如目の前にニャーが横切りそれをかわす　という危険回避想定訓練

　少し腰を浮かして　前傾姿勢になり　後ろにある左足を上に蹴上げる

車体が少し浮き上がり　今度はその反対の足で進行方向とは反対側に力を加える

地面に接地した瞬間の抵抗感でキャルッと軽くスリップさせる

想定ニャーを回避

いもしないのに　想定ニャーのいた後方を眺める

工房を出たときよりもさらに日は沈んできている

さぁ　あの角をまがったら家族の待つ家の到着だ

今日は僕の大好きなマカリタスープが待っている
妻の作るそのあっつあつのマカリタスープを飲んで
来年の春には生まれてくる子供らの為の　僕らのための暖かい話をとめどなくするのだ
それが今の僕らの必要な噛み締めることのできる幸せの時間なのだ