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Invitation card for Mazeコミュの4th card;Zodiac

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殺人事件などの現場に残された様々な情報を収集し、
論理的かつ分析的な思考を加えていく事で犯人像を
絞り込んでいくプロファイリング。

現場から得られる視覚的物証以外のWhyから
Who done it?(フーダニット)を推察していく作業だが、
このプロファイリングが世間に知られる契機となったのが、
ジョディ・フォスターが主演した映画『羊たちの沈黙』。

その『羊たちの沈黙』において監獄の中から
巧みなプロファイリングを披露したアンソニー・ホプキンス演じる
レクター博士には2人のモデルがいる、とされている。

1人は、死体から剥いだ皮で自らが纏う衣服や
ランプシェードなどを作っていたエドワード・ゲイン。

もう1人は、少なくとも360人以上は殺害したとされる
史上最凶の連続殺人鬼ヘンリー・リー・ルーカス、その人である。
ルーカスは、獄中から捜査に協力した事でも知られており、
そのエピソードが、レクター博士のバックボーンとなっている。

ちなみに、プロファイリングが科学的捜査方法として確立し、
FBIなどで行われるようになったのは1980年代であり、
背景には被害者と加害者の間に直接的つながりが無い
動機なき殺人の増加があると言われている。

そのようなプロファイリングの必要性を最初に認識させたのが、
1968年から1969年にかけてカリフォルニア州で起こったZodiac
(ゾディアック)による連続殺人事件である。

Jack The Ripper(ジャック・ザ・リッパー)が世界で1番有名な
殺人鬼だとするならば、Zodiacは、アメリカで1番最初に
有名となった連続殺人鬼と言えるだろう。

Zodiacが最初の殺人を起こしたのは68(昭和43)年12月2日。
サンフランシスコ北部に位置するバレオ貯水池の傍らで、
当時デートに訪れるカップルが多いことから、
『恋人たちの道』と呼ばれているスポットであった。

被害者となったのはディヴィッド・ファラデーとベティルゥ・ジェンスンという
ティーンエイジャーのカップルで2人共銃殺されていた。

2人の死体が発見されたのは、事件発生からわずか数分後
(偶然、現場を通り掛かった女性が発見)の事とされ、
さらにその数分後には通報を受けた警察も現場に到着している。

警察は当然の如くすぐさま現場検証が行ったが、
ディヴィッドが身に付けていた財布は、手つかずで残され、
ベティルゥの衣服には乱れもなく、暴行された痕跡も一切なかった。
さらに12月という事で道路は凍結しており、
タイヤ痕1つすら見つける事が出来なかった。

以上がZodiacが犯した第1の事件に関する顛末だが、
このような迷宮事件等を扱った著書において、
しばしば見受けられるのが、現場の描写等に
明らかに想像を加わえたと思われる物である。

Zodiacに関する文献でも、殺される直前に
キスをしていた等の記述がなされている物があったが、
これらは警察の捜査(ディヴィッドの唇にベティルゥのリップが
付着していたのであろう)によって、後に判明若しくは
推察されるものであり、当事者が死亡している以上、
断定する事は、事実上不可能な筈である。

にもかかわらず、さも事実の如く描写する事は、
読者をミスリードさせる恐れがあるほか、
客観的判断に狂いを生じせさかねない。

心霊現象に関する著書においても、
話しを伝えている筈の当事者が
死亡しているケースは少なくないが、
存在その物が懐疑的とも言える心霊現象と
実際に起こった事件を同列に記述していくような
書き手が存在する事には閉口せざるを得ない。

話しを本題に戻そう。
ディヴィッドとベティルゥ殺害事件は、翌69年7月4日まで何の進展も見せなかった。
それが突如一変したのは、第2の事件を担当する事になるヴァレイホ警察署に
かかってきた1本の電話が発端だった。

電話は殺人を知らせるもので、交換手に
第2の事件現場となった駐車場の位置を正確に伝えた後、
「2人を撃ったのは9ミリのルーガーだ。去年、例の子供たちを
殺したのも俺だよ。あばよ」と言い添えられた、とされている。

警察は直ちに現場へ急行し、ウェイトレスを職業にしていた
ダーリン・エリザベス・フェリン(23歳)の死体と
首を撃たれ意識を失っていたマイクル・マゴー(19歳)を発見。
その後、病院で意識を回復したマイクルから
「犯人はガッシリした丸顔の男で薄茶色のウェーブか巻き毛、
身長は5フィート8インチ(約175cm)、年齢は25歳から30歳ぐらい」
という証言を得ている。

凶器となった拳銃は、ディヴィッドとベティルゥ殺害事件で
使われた物とは違っていたが、
警察では同一犯による犯行と断定し、
連続殺人として捜査を進めていった。
が、被害者となった2組のの間には
何のつながりもなかったばかりでなく、
4人各人についても、殺す動機を持つ者など
誰1人として浮かんでこなかったのである。

……テレビの生放送に出演を果たす

それでも、ヴァレイホ警察は、マイクルから得た証言により
不審人物を洗い出していったが、該当者は無く、
捜査は予想以上に困難を極めていった。

そのような状況が続くなか、後にプロファイラーと
呼ばれる事になる警察の心理学者たちは、
電話の男が2件の殺人事件を自ら話した事により、
「犯人は自分が連続殺人犯である事を知らせたがっている。
おそらく実生活ではあまりパッとしない存在で、
世間の注目を集めようとしているのだ」
という1つの犯人像を導き出していた。

プロファイラーたちによる犯人像が正しい事を裏付ける
結果となっのが、第2の事件から4週間後の事である。
ヴァレイホ・タイムズ・ヘラルドという新聞社に
犯人から手紙が届いたのだ。

手紙には警察が公表していない殺害現場の詳細等が
書かれていたほか、奇妙な暗号文が同封され、
署名の代わりに『○』の中に『十字架』を描いた、
ライフルの照準を思わせる奇妙なマークが記されていた。

同様の手紙はヴァレイホ・タイムズ・ヘラルドを加えた
新聞3社に送られており、紙上に公開された
暗号文は学校教師のドナルド・バーデンが解読に成功している。

同氏の解読によると、暗号文には
「俺は人殺しが好きだ。すごく楽しいからだ。
森で獣を殺すより楽しい。人間は最も危険な動物だからだ。
殺しは俺には最高のスリルだ。女の子とセックスするより気持ちいい。
とりわけいいのは俺が死んで楽園で生まれ変わった時、
俺が殺した連中はみな俺の奴隷になるからだ……」
と記されていたという。

その後、新聞各社が更なる情報の提供を
犯人に呼び掛けたところ、Zodiacと名乗る男から
殺害事件に関するより詳細な情報が盛り込まれた
手紙も、送られてきている。

Zodiacと名乗る男は以降も、ブライアン・ハートネル(20歳)と
シシリア・シェパード(22歳)のカップルをナイフで襲撃し、シシリアを殺害。
さらに、その事件の2週間後にはタクシー運転ポール・スタインの
後頭部を撃ち抜き、死に至らしめている。

ここまでの過程を見れば、単なる連続殺人とも
呼べるのだが、Zodiacが特異な行動を示したのは、
ポール殺害事件があった10日後の事であった。

Zodiacは、警察に「自首する」旨の電話をかけた際、
当時の人気TVプログラム「『ジム・ダンバーズトークショー』でしゃべってみたい」
という要求を出したのである。
連続殺人犯のTV出演など前代未聞の要求とも言えたが、
警察はZodiacの要求を受け入れ、番組出演へと動いた。

結果、Zodiacは生放送中のスタジオに15回にわたって電話をかけ、
「俺は頭痛に悩まされている」などと語っている。

ただし、TVプログラム出演以前にZodiacの声を聞いた
交換手など3人の証言によれば、Zodiacの声は、
どちらかと言うとしわがれたガラガラ声の中年を思わせたが、
TVで流れたZodiacの声は、柔らかな少年じみた声音であり、
出演したのがZodiac本人であったかどうかについては、
未だ謎に包まれたままとなっている。

後に、TVプログラムで電話を通じ話をした
メルヴィン・ベティ弁護士のもとにZodiacから
「俺は9人目、10人目を殺しそうだ。助けてくれ」
などと書かれた手紙と共に殺害されたタクシー運転手ポールから
切り取られた衣服の一部が送られてきている。

また1974年にはサンフランシスコ警察へ、
すでに37人殺害した事、
「新聞紙上でもっと大きく取り上げないと
何かすさまじい事をやる」といった旨の手紙2通が
Zodiacから投じ受られた、とされているが、
この2通については、Zodiacからの物かどうか
真偽のほどはついていない。
さらに09年になり、
「私の父が真犯人である」と
デボラ・ペレスが名乗り出ているが、
真相については、未だ明らかになっていない。

……Zodiacは希代のロマンチストだったのか?

果たしてZodiacとは、どのような人物で、
何ゆえ殺人を重ねたいったのであろう。

例の如く、以下は、あくまでも筆者の推測であり、
結論を下す、という物では決してない。

まず注目すべきはZodiacが最初の事件を起こした
『恋人たちの道』というスポット名ではないだろうか。

娼婦ばかりを殺害したJack The Ripperにしても、
最初の殺害現場には何故かホワイトチャペルというロマンチックな
響きを持つ場所を選んでおり、『恋人たちの道』を
選択したZodiac同様どこかロマンチストの匂いを漂わせている。

Zodiacは、当初2件のターゲットに、いずれもカップルを
チョイスしているが、裏を返せばカップルへの憧憬が
あったと考えられるのではないだろうか。

Zodiacという音だけを耳にする時、何か禍々(まがまが)しい
響きさえ感じさせるが、和訳すれば12星座宮の事であり、
自身そう名乗った事から、少なくとも徹底したリアリストでは
ないことは容易に推察できるところであろう。

Zodiacが殺害した人数については、
本人が「37人殺した」と書いた手紙を送っているが、
手紙の真偽が定かではないうえ、
犯人が逮捕されていない現在、明瞭なる答えは出ていない。

ただ、最初の犯行現場に『恋人たちの道』をチョイスした事、
自らを『12星座宮』であるZodiacと名乗った事から推察する限り、
Zodiacは、希代のロマンチストと言えるかもしれない。

もしかしたら、Zodiacは、若年期に罹る事が多いとされる醜形恐怖
(自分が正視に堪えられないほど醜いと思い込んでしまう心の病い)
に侵されていたののではないだろうか。

「恋愛をしたくても、こんな醜い姿では誰にも相手にされない」
恋愛に恋焦がれながらも、もしそう思い込んでいたとしたら、
Zodiacは、切なさを懐いたまま殺人を重ねてしまった
悲しい男だったのかもしれない……。

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