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Invitation card for Mazeコミュの2nd card;Jack The Ripper

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少なくとも、15人以上の女性を殺害し、
死体から剥(は)いだ皮膚を身に纏(まと)い、
さらに、屍肉(しにく)を食すなど常軌(じょうき)を逸した
連続殺人事件を犯したエドワード・ゲイン(映画『羊たちの沈黙』で
描かれたレクター博士のモデルにもなっている)。

祖母や母を殺害したうえ、多数の女性を殺しては
首を切断した屍体と性行を重ねていたエドモンド・エミル・ケンバー。

世界の犯罪史には、おぞましき殺人者たちが、自らの名を刻んでいる。

だが、数ある殺人者にあって、世界で最も
有名な存在と言えるのが、Jack The Ripper
(ジャック・ザ・リッパー=切り裂きジャック)ではないだろうか。

殺害した女性の数(判明しているだけ)は、
エドワードやエドモンドに比すれば、かなり少数ではあるが、
Jack The Ripperが遺した手口は、
犯罪史上にセンセーショナルな影を落としている。

Jack The Ripperによる最初の被害者が発見されたのは、
1888年8月31日未明。

霧の都の異名をとるロンドンのイーストエンド地区に位置する
ホワイトチャペル〔和訳すれば、白い教会、といかにもロマンチックな
響きを持つが、犯罪者や浮浪者、娼婦等の巣窟(そうくつ)となっていた〕で、
むごたらしい遺体が発見された事に端を発する。

いかにむごたらしかったのか、については、
第1発見者である野菜市場の運搬人が「ボロ布と思った」と
証言している事からも明らかであろう。

被害者となったのは、通称ポリー(本名メアリ・アン・ニコルズ)という42歳の娼婦。
耳の下部から喉にかけて大きく切り裂かれ殺害されたうえ、
体も切り刻まれ、地下鉄のホワイトチャペル駅裏の路上に、
投げ捨てられていたのである。
現場は文字通り、血の海と化していた。

スコットランド・ヤード(ロンドン警視庁)は直ちに捜査に着手。
解剖の結果、凶器は15〜20cmのナイフ若しくは短剣と判明。
被害者の前夜の足取りについても
「事件現場へ1人で歩いていった」との証言を得ている。

しかし、犯人の目撃情報に類するものは、
1つも浮上しなかったのである。

現場が血の海になっている事からも推察されるように、
犯人が多量の帰り血を浴びていた事は明白であった、
にもかかわらずである。

それから9日後、第2の事件が起こる。
被害者は、通称ダーク・アニー(本名アニー・チャップマン)と
呼ばれていた40代中頃の娼婦。
遺体は最初の被害者以上に悲惨をきわめ、
下腹部をメッタ切りにされたうえ、
血まみれの腸が引きずり出され、
肩にかけられていたという。

この事件の際には被害者が殺害される前に、
「黒いフェルト帽、黒いコートを着た長身の男と歩いていた」という
目撃証言はあったものの、犯人の特定には至らなかった。

このセンセーショナルとも言える残虐な連続殺人事件は
連日、新聞紙上で報道され、陰惨な2つの事件の
現場となったホワイトチャペルでは、自警団を組織
(犯罪者や浮浪者、娼婦などで組織された
自警団という存在には、いささか疑問を呈さざるを得ないが、
逆に言えば、それほどまでの恐怖に襲われていたのだろう)している。

勿論、スコットランド・ヤードも捜査の手を緩める事はなかった。

しかし、そんな警察や自警団の動きを嘲笑うかの如く、
9月30日、第3、第4の事件が発生する。

第3の被害者は、通称ロング・リズ(本名エリザベス・ストライド)と
呼ばれていた44歳の娼婦。
これまでと同じように喉笛を切り裂かれ、
発見時において死後20〜30分と推定された。

さらに第3の被害者が発見された約30分後には
第4の被害者の遺体が、第3の遺体発見現場から
歩いて15分という場所で見つかっている。

被害者は、またしても娼婦で、通称ケイト・ケリー
(本名キャサリン・エドーズ)という43歳の女性だった。

ケイトの遺体は2件目と同様に、
下腹部が切り裂かれたうえ、
腎臓が切り取られていた。

この第3、第4の事件が発生する2日前、
ロンドンのセントラル・ニューズ・エージェンシーという通信社に
犯人と思われる者から犯行を予告する手紙が届いている。

その手紙に認(したた)められていた名前こそ、
Jack The Ripperであった。

今にして見れば、劇場型犯罪のルーツとも言えるケースであり、
以後Jack The Ripperを模倣した犯罪が、
世界中で起こった事は周知のとおりであろう。

それはさて措き、Jack The Ripperは、
第3、第4の事件後にも以下の手紙を送っている。

『自警団のラスクさんよ。女から取った腎臓の半分を送る。
これはアンタの為にとっといた物で、後の残りは揚げて
喰っちゃったが、すごくうまかった。
もうちょっと待てば、そいつを取り出した
血まみれのナイフを送ってやるよ』

検査の結果、送られてきた肉片は、
人間の腎臓である事は判明したが、
ナイフが送られてくる事はなかった。

Jack The Ripperは、この時、
最後の事件を起こそうとしていたのである。

最後の遺体が発見されたのは第1の事件が
発生してから3カ月後の11月9日。

被害者は通称ブラック・メアリー(本名メアリー・ケリー)と呼ばれる
またしても娼婦だった。

Jack The Ripper最後の事件と呼ぶに相応しく、
首の皮1枚だけてで頭部がつながっていた
全裸の遺体からは、乳房などが切り取られていた。

さらに腹部を切り裂かれたうえ、
子宮と肝臓がえぐられ、
内臓は壁の釘にひっ掛けられたり、
テーブルに無造作なまでに置かれていたという。

それは、まさに血の芸術とでも呼ぶ以外に
表現の仕様はなく、凄惨(せいさん)の
クライマックスとも言えるものであった。

スコットランド・ヤードでは、これまでの4件と
連続した殺人事件と判断したが、
ただ1つ、これまでの被害者が、いずれも40代で、
どちらかと言えば貧相な風体であったのに対し、
最後の被害者となったブラック・メアリーだけは、
25歳と若く、美しい女性だったのである。

この事件以降、Jack The Ripperから手紙が
送られてくることもなくなり、
その姿は迷宮の彼方へと消えてしまう。

勿論、捜査過程において、使用された凶器から
医師や産婆、不審な動きを示していた弁護士、
洋服職人、画家、事件の発見者である運搬人夫、
さらにはヴィクトリア女王の孫まで容疑者として浮上したが、
決定的証拠を掴む事は出来ず、
裁判に持ち込まれる者は皆無だった。

以降、現在に至るまで、
Jack The Ripperの正体はつかめていない。

但し、リッパロロジストと呼ばれる研究者たちが、
現在においても世界各地でJack The Ripperに関する
謎の解明に挑んでおり、比較的最近の例としては、
『検屍官』『死体農場』等の女性検屍官ケイ・スカーペッタを
主人公とするシリーズで知られる作家のパトリシア・ダニエルズ・コーンウェルが
自著で研究成果を発表しているほか、
後に事件現場付近で王室に関係した馬車が
目撃されていた事などが判明し、
現在では貴族階級にいた者が
Jack The Ripperではなかったか、という
推察が主流となっている。

……Jack The Ripperは最後の殺人を犯していない

以下はあくまでも筆者の誰何(すいか)であり、
結論を下したつもりなど毛頭ないが……。

Jack The Ripperが第3、第4の事件前、
手紙を送った事は前述したとおりだが、
その中で彼(or彼女)は
「俺は娼婦に恨みがあるんだ」と綴(つづ)っている。

しかし、だからと言って、これほどまでに
残虐な殺人を繰り返す必要があったのだろうか。

現在ではメジャーになった犯罪者の動向などを示す
プロファイリングによれば、確かに異常な犯罪を繰り返す者はいるが、
それにしてはJack The Ripperの場合、件数そのものが少ない。

またJack The Ripperが犯したとされる殺人のうち、
「なぜ最後の被害者だけが25歳と若かったのか」という
謎は残されたままとなっている。

だが、もし、Jack The Ripperの恨みの対象が、
娼婦の女性ではなく、職業そのものだとしたら。

さらにJack The Ripperが最後の被害者となった
「ブラック・メアリーを愛していた」としたらどうだろうか。

幾多のリッパロロジストたちによる研究成果を信じるならば、
Jack The Ripperが貴族階級に属する人物であることは
間違いないであろう(多数の証拠があったにもかかわらず
検挙に至らなかった事も、王室関係者からの圧力が
あったとも推察されるではないか)。

もし、そうであるならば、貴族階級に属する
Jack The Ripperが、娼婦のブラック・メアリーを
愛したとしても、階級の壁に自らの愛を
阻まれる結果になった事は容易に推察できる。

Jack The Ripperは「ブラック・メアリーが同じ階級にいたら」と思い、
娼婦という職業そのものを恨んだのではないだろうか。

結果、愛情に端を発したJack The Ripperの想いが、
娼婦殺害という形で発露したのではないだろうか。

最初の被害者と最後の被害者が、
共にメアリーという名前なのは決して偶然ではなく、
Jack The Ripperの明確な意思表示ではなかったのだろうか。

勿論、最初のメアリーを殺したのは、最後の被害者となったメアリーを
「愛している」という意思を周りの家来に表示する為であり、
4人の娼婦を次々と殺害したのも、
思いを果たせない切なさだったのかもしれない。

きっと、周囲の貴族たちは、Jack The Ripperを懸命に説得し、
メアリーの事を諦めるよう因果を含んだであろう。

推論に推論を重ねるしかないが、
Jack The Ripperは、幽閉されていたのかもしれない。

第4の事件と最後の事件との間に期間が空いたのは、
説得などに時間を要した為であろう。

しかし、メアリーへの思いをどうしても断ち切れない
Jack The Ripperは、11月9日、愛を告白する為、
ブラック・メアリーのもとを訪れる。

だが、そこに待っていたのは、凄惨な光景であった。

そう。先回りした家来たちの手により、
メアリーが惨殺されていたのだ、としたら……。

Jack The Ripperの哀しみは、
これまでに重ねた殺人以上に
深く暗かったであろう。

コメント(2)

ぐふぅ、、、活字離れした我輩には、とっても時間が必要そうだ^^;
>カンクさん

イヤイヤ、活字離れって(笑)

確か……、
作詞してますよねぇムード

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