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あざらしの談話室2コミュのFreedom-Fighter 19-2

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「どうする? 一気に殲滅できるぜ」

キックスの投げかけにハスティーは・・・

「7番隊・・・なぎさちゃんでなく美春さんの動きが気になる」

7番鳴滝隊は村に退却しているのがわかっている。でもゲーム開始以降7番ラインフォード隊の動向が掴めていなかったのだ。

「とりあえず10分後に総攻撃だ、背後を警戒しつつ・・・」

「SE6より各員へ、TN1よりかごめかごめ」

アリソンが無線で指示を出した。すると・・・



TN5了解、兄貴に従う

TN3同じく、兄貴に従う



「兄貴って・・・あたし?」

アリソンは2人に聞くと、笑い声が帰ってきた。

「兄貴っていうのは、アリソン・・・ゆかちゃんの親父さんのことなんだよ」



思わず大声を出しそうになった。同時にアリソン・ヨークタウンの名前の由来がはっきりした。特にひねりもなにもないただ単に



親父さんが使っていた名前



というだけのことなのだ。でも彼女にはそれがうれしかったらしい。

ウイング小隊もラプター小隊も、ムスタング隊が動いても常に包囲しているように動く。しかしムスタングはすでに包囲されているのではないか、そう推測していた。ゆえにむやみに動くと攻撃されるのでは・・・とさえ考えていたのだ。A軍とムスタングの駆け引きが続いていたのだ。

しかしその駆け引きもやがて終わりが来る。ムスタングが戦略的後退を指示した瞬間、至近距離に爆竹が投げ込まれた。もちろんムスタングの想定の範囲内だった。しかし・・・



よもやすぐそばから突撃を仕掛けられようとは



まさに電撃的な攻撃だった。ムスタング隊全滅・・・。

「完敗だよ、ハスティー隊長」

ムスタングは手を挙げてハスティーに近付いた。

「まだまだだね・・・まぁ指揮はキックスがほとんどだけど」

あっさりネタをばらした。それに悔しさをにじませるムスタング・・・と、アリソンが持っていた無線機から緊迫した声が聞こえてきた。



演習は中止、演習は中止、至近距離内に敵兵発見。各員は武装を換装し対応せよ



「なんでこうなるかね〜」

キックスは頭をかいた。

「とりあえず全員戻れ、ウイングとフリッツは先行して索敵」

ウイングは腰に差していたマガジンをスナイプランチャーに取り付ける。フリッツはアリソンから75mmロケット砲弾を3発受け取り、1発をライフルランチャーに装填した。

「他は本部に戻り装備の上別命あるまで待機」

演習参加の全メンバーが本部に戻ったのは15分後。滋賀から聞いた話に指揮官クラスは驚いてしまった。



今日付でダガイにやって来る部隊が敵部隊と交戦中



「指揮は誰が?」

ハスティーが滋賀に尋ねると、彼も首を傾げたのだ。つまり指揮官なしで補充員が戦っている、というのだ。

「補充員の中に着任後指揮官になるやつがいる。そいつが指揮を執っていればあるいは・・・」

「はっきりしねえな」

ラプターはいつでも走り出せる状態だ。

「TN1よりTN5へ、状況を知らせ」

「こちらTN5、銃撃音に近付きつつある・・・TN4が双眼鏡で確認中・・・」

ウイングからの無線に交じって爆音や銃声が聞こえてくる。と・・・

「ウイング、あそこ・・・あの子に見えるんだけど・・・」

「・・・おいおい、冗談じゃねえぞ」

「おい、どうした。ウイング」



ハスティー、ちひろちゃんがいるよ!



フリッツの叫び声に誰もが言葉を失った。

「フリッツ、援護しろ!」
「・・・すぐに合流する」

そう言ってハスティーは交信を終えた。

「サレンスは待機だ。別命あるまで動くなよ」

ハスティーはそう言い残して走り出した。キックスとラプターが後に続く。滋賀は全軍に完全武装で待機を命じた。

「さて・・・うちらも滋賀さんに従おうか。第6戦隊と101支援小隊はあたしの後に」

第6戦隊と第101支援小隊を総称して第24特務遊撃隊と呼ぶ。その隊長がサレンスで戦隊指揮官も兼任、第101支援小隊の隊長は・・・

「すごいですよね、ゆか先輩が隊長なんて!」

支給された装備をぎごちなく身につけていく第101支援小隊の隊員。立派に部隊を名乗っているが、今はゆかとちとせ・・・アリソンとミルフィーの2人しか隊員はいない。残りの隊員は補充分で補うことになっているのだ。

「最初は私も驚いたよ・・・でもね」

ミルフィーの頭に『?』が浮かんでいた頃、森の中では戦闘が激化していた。ウイングとフリッツは敵を側面から攻撃する戦法を取ることにしていた。悟られないよう静かに敵の側面に移動する・・・。うまくいけばまさに『横槍が入った』ということになる。

「小隊クラスか?」

ウイングは目を凝らして見極めに入っていた。しかし目が疲れたのか、スナイプランチャーにスコープを取り付け、それを覗き始めた。



攻撃しよう



ウイングがスコープから目を離すと、フリッツがライフルランチャーを構えていた。

「フリッツ・・・どこを狙ってる?」

ウイングは再びスコープを覗く。フリッツもスコープを覗いていた。

「ちょうど中心だよ」

敵兵の位置は部分的ではあるが確認することができた。フリッツは潜む集団のちょうど中心を狙っていたのだ。

「・・・ならもう少し左だ」

ウイングの思惑はすぐにわかった。フリッツは返事するとすぐに狙いを変える。ウイングは攻撃のタイミングをフリッツに任せ、自分は少しフリッツから離れ補充要員が潜んでいるであろう場所に近付いた。



発射音が聞こえた

すぐに敵の背後で爆発音・・・

もちろん注意はそっちに移る・・・



「今だ!」そんな声がしたが早いか、スナイプランチャーが火を吹く。正面ではなくやや側方からの銃撃に、敵兵は混乱した。



突撃っっっ!!



女の声がした。すると補充要員だろう、集団が勇ましい叫び声を発しながら突撃を始めた。ウイングは攻撃を中止しフリッツの元に移動する。フリッツもウイングに遅れて攻撃をしていたが、ウイングが戻って来たら攻撃をやめた。

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