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あざらしの談話室2コミュのFreedom-Fighter 6-3

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戦闘空域からキャンプダガイまではそれほど時間はかからない。すぐに基地上空にさしかかり着陸態勢に入る。キックスからアプローチを始め、その間ハスティーが上空をぐるぐる廻り周辺警戒をしながら着陸許可を待つ。と、ハスティー機とCDコントロールの警戒装置が敵接近を知らせた。

「北西から侵入、機数2。unknownです!」

「くそっ!」

「キックス機、着陸態勢。このまま降ろします」

ウイングは対応策を考えていた。ハスティーを降ろしている間に敵機がやってくる。地上から効果的に弾幕を張ることは難しい。となると残された手段は限られてくる。

「バズファクト准尉、今すぐ動かせる機体はあるか?」

全員の目がウイングに向いた。まさかこの男は・・・と言った感じだった。バズファクト准尉はすぐに調べる。そして答えを出した。



SuperRabbitとWhiteWingがあります



ウイングはさらに考えた。そして出した結論。



ハスティーは降ろす。その間にオレが出る。バズファクト准尉、悪いがついてきてくれ



「ウイング、ちょっと待ってよ」

間髪入れずに口を開いたのはさらだった。ゆかとちとせも止めに入る。3人の意見は統一されていて、もう少し一緒に居て欲しかったのだ。しかしウイングは、他にも基地要員がいるし、すぐにキックス・ハスティーがやってくるから我慢してくれと返した。それでも食い下がらない3人にウイングは少々語気を強めた。

「ここは戦場だ! 何もしなければ死ぬんだぞ! だったら戦うしかないだろうが! いまさら言うな!」

再び室内に沈黙が流れる。特に3人は竦み上がっつしまった。



ウイングの言う通りよ、さらもわかってるでしょ?



背後からの声に3人が振り向くと、フライトスーツに身を包んだ女性・・・さやかが立っていた。

「パインランド・S・サレンス中尉、遅くなりました」

さらは目を見開いた。驚きと感動が同時に来たような、そんな感覚に陥った。

「敵が来てるんでしょ? 出るならお供するよ」

「悪いな」

「謝るならまずその娘達に頭下げな。特にそこの2人は民間人なんだから」

ウイングは目線を外した。彼にもそんなことくらいわかっていた。ついかっとなって口が滑ってしまったのだ。もちろんその辺はサレンスにも察しがついていた。

「バズファクト准尉の代わりに私が出ようかと思ったけど、准尉が出て私がこの娘達の側にいたほうがよさそうね?」

そうしてもらえると助かるよ、ウイングはそう返事した。

「キックス機、着陸完了。機体をリフトオフさせよ。」

―リフトオフ完了。

「セカンドリフト、ダウン。ディフェンスゲート1番から4番順次閉鎖」

地上の滑走路に降りた機体は昇降リフトを使って、地下の格納庫に向かう。キックスもこの流れで格納庫に移動し整備補給を受ける。出撃する時はこの流れの逆である。ウイングとバズファクトは格納庫に向かった。2機の戦闘機がスタンバイしている。

「ウイングさんも戦闘機乗りだったんですか?」

ゆかが疑問の声を上げる。

「TEAM-SEALIONのメンバーはみんな飛べるよ・・・。私もさらも、ね?」

さやかはゆかに微笑んだ。その表情がとても温かく感じた。が、2人の脳裏にひとつ疑問が生まれた・・・



この人達は一体何者?



「X683W THUNDERBIRD WHITE-WING発進位置へ」

リフトで地上へ上がったウイング機。LTF-X681をパワーアップさせた機体である。設置されている空母用航空機射出カタパルトに移動、出撃態勢を整える。ウイングは後方上空を確認する。1機高度を下げつつ接近するものがあった。ハスティー機である。

彼は無事に降ろさなければならない。そのためにも早く上がって接近する敵機を牽制しなくてはならない。ウイングはエンジンをフルスロットルにする。

「ストーネス・M・ウイング、WHITE-WING発進する!」

同時にカタパルトが機体を勢いよく空に打ち出した。浮力を得てウイング機がどんどん高度を上げていく。カタパルトにはリフトで上がってきたバスファクトのSUPER-RABBITがセットされている。それもハスティー機がリフトダウンすると同時に射出された。

「バスファクト、左をやってくれ」

―了解。

ウイングは操縦桿を手前に引っ張った。雲を残しつつ急上昇しバスファクトは少し高度を下げて、接近する戦闘機に各個に対応すべく態勢を整える。

―ダガイ・コントロールよりTSX005へ

キックスの声だった。

「こちらX05。キックスか、どうした?」

キックスは接近する戦闘機が以前会敵したことのある機体もしれない、ということでデータを送信したいというのだ。ウイングとバスファクトは指示された回線を開きデータをダウンロードした。直後、レーダーにダウンロードしたデータが表示された。相手は以前ハスティー・キックスが戦った相手だった。

「悪魔の姫様か、そいつらは用心しな」

―オレの腕を過小評価しすぎてないか?

「油断すると墜ちるぞ」

―お心遣い感謝する。まぁ心配すんな。

キックスはマイクを切った。表情はにこやかである・・・信用しているようだ。キックスはあぁ言うが、ウイングはハスティー次いでフライトミッションの成績優秀者で、航空作戦の時はハスティーに代わってリーダーシップをとることもあるのだ。キックスは再び机上の地図を睨んだ。

『悪魔の姫様』はここから北西の方向から飛来して来た。そのまま脱出するには来た道を引き返すか、南東に進路を取り海上に抜けるかのどちらかだ。



飛行経路は変わってないんだな



背後の聞き慣れた声に一同が振り向く・・・WhiteWingのメンバーには懐かしい人物が立っていた。

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