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あざらしの談話室2コミュの恋旅小説『のんびり旅行記』☆25☆

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ついに『ミッドナイト』に乗車します。『海峡』と同じく、今は無き列車ですが、青春18きっぷユーザーの北海道移動を支えていた列車です。『ミッドナイト』無きあと、本州〜北海道の移動は少なくなってしまいました。安く行くなら



フェリー


はまなす



しかないでしょうね。フェリーは新潟・秋田・敦賀・大泊などあちこちから出ています。北海道の出入口は苫小牧・小樽・函館です。

フェリーの難点は駅から港が遠い場合、めんどくさい。そして時間がかかる点です。利点は安いってとこですなぁ。

はまなすは、青森〜札幌を結ぶ夜行急行です。料金はかかりますが、とにかく楽チンです。夜行急行といっても寝台車も連結されていて、普通自由席、普通指定席、特急なみのリクライニング席(指定)、女性専用席もあり、バリエーション高い列車なんですよ。


青森発23:08→札幌着6:18

札幌発22:00→青森着5:50

最大の利点はそれぞれ列車の接続がいいってとこですなぁ。




★★☆☆☆☆☆



そろそろ山を降りないと美味い飯は食えないということで、恭輔は碧を連れのぞみらを探しに動き始めた。展望台はかなり込み合っていたので、なかなか見つけることができない。ようやく見つけたときには、時計の針は20時を指していた。バスに揺られて駅に戻る。


次に来るのはいつの日か・・・。それから30分ほどで、函館駅に戻ってきた4人。とりあえず食事のできる店を探しに歩くことにした。最初に向かったのは函館観光の原点とも言える『函館市場』である。函館朝市と聞けば誰しもがわかるだろうあの場所である。

しかし読んで字のごとく朝にしか賑わいを見せない。現在時刻は21時に近い・・・それでも探すが、店は見つからなかった。と、のぞみが一軒店を見つけた。居酒屋チックな食堂だった。店の前ののぼりには『いくら丼』とか『海鮮丼』とかいったおいしそうな名前がゆらゆらと揺れていた。


ここにしよう


席について、メニューを見る。魚介類(特にイカ)を使った料理が名物なようで、4人とも海鮮丼を注文した。やがて運ばれてきた丼を見て、一同「お〜」イカ・マグロ・イクラ・ウニなどなど・・・。当然食事中は目立って誰もしゃべることはなかった、それだけおいしかったんです。

「・・・あと二時間半?」

「することなくなっちゃったね」

「そうだね」

食べ終わって30分くらいおしゃべりをしたあと、3人は函館駅前に戻ってきた。待合室のベンチに腰掛けるも、やることが見つからない。会話も一方通行だったりすぐに終わったり・・・と言うのも、4人とも疲れがかなり溜まってきていて、正直あまり体力を使いたくなかったのだ。

別に気まずい空気ではない。体力を温存しておきたいから、誰も口を開かず動かなかった。しかしこの状態で静かにしていると、眠くなってしまう。最初にうとうとしだしたのは、意外にものぞみだった。恭輔の予想は碧なのだが、当の本人は健在だった。それにしても暇だ。

恭輔は時間を確認した。・・・さっきから10分しか経っていない。こんなときに限って時の経つのが遅く感じてしまう。函館は道南の中心都市だが、この時間の列車の出入りはほとんどない。にも関わらず改札口付近には人の姿が見られる。一部の人達はホームに向けて改札口を通り始めている。

「みんな行き先は同じだな」

メモ帳をめくりつつ恭輔が言った。4人も乗る『快速 ミッドナイト』に乗るのだろう・・・と言う事だろう。実際、4両編成のうち札幌側の1号車は自由席である。その限られた座席をめぐり競争が行われる。そこまで話が進んだ時、ふとのぞみが口にした言葉に一同慌てることになった。


めぐちゃん指定席取ってるの?


彼女は自由席に乗るつもりだったらしい。自由席は2・3両連結されているものとばかり思っていたようだ。急ぎ改札を通過、列車が発車する函館本線ホームに向かった。


・・・やっぱし並んでるよ。


長蛇とまでは言わないが、結構な列が出来つつあった。さぁてどうしましょうか? めぐみは少々不安になっていた。下手すれば札幌まで立ちっぱなし・・・と言う事も有り得るわけだ。どうしましょうか? とりあえず列に並び4人で対策を考えた。

「・・・シャンデリアが眩しいね」

話題は10分ほど遅れて札幌からやってきた、上野行きの寝台特急『北斗星2号』に移った。ちょうど向かいのホームに入線、4人の目の前にはちょっど食堂車が停まった。ブルートレインカラーに染まった、2両のDD-51ディーゼル機関車に牽引された列車だ。夜行列車業界では知名度の高い列車で、唯一『儲かっている夜行列車』である。

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