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【理子の短編小説】コミュの〜素直になれたら〜

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今日もバイトに明け暮れてる。週末だから息つく間もなく客が来る忙しさで気は紛れるけど、ふとした瞬間想うのは…アイツのこと。

そんな時に限って見透かしたかのように有線から流れるあのメロディ…







-抱きしめてほしいよ
ほんとは
ねぇ今すぐに
素直になれるなら
すべてが君に...-


この曲…悔しいくらいアタシの曲…小山何してんのかな…なんでアタシこんなに淋しいんだろ…


-いつだって
本当はずっと
I wanna say I love you
でも戸惑うばかりで
過ぎていくね
時間だけ
君のすべてに
なりたくて
信じてたいの-


あれから連絡はない。

忙しいアイツを思うと重荷になる気がして怖くて…また逢いたいなんて言えなくて。


-強がって笑顔で
隠す不安は
君にはもう
気付かれてるかな?
気になって伝えなくて
I want you by my side
every moment in my life

傷つくことが
怖いから
次の約束も
できないまま
またねって、
手を振ると
泣きたいくらい
切なくなるのはなぜ?-


小山に逢いたいよ…

バイト終わりにロッカールームで携帯開いてみたけどアイツからの連絡はなかった。

あ、友達から電話…
『ユカ?前から言ってたコンパどうすんの?』
あぁ忘れてた…
『うーん…どうしよ…』
『ユカのこと紹介して欲しいってヤツいるし来てよ?』
『え…』
正直そうゆうの今はいらない。
『2つ上なんだけどいい人だよー』
『そーなんだ…』
今はアイツ以外は考えられない。

でもアイツにとって自分がどんな存在なのかわからないし…気持ち伝えるのは怖いし…何も言ってくれないし…こんなままじゃどうにもならないことぐらいわかってる…けど…けど…あぁ!もぉ!この際コンパでも行くべきなのかな…


-ためらってる今
この瞬間にも
君は何を
思っているの?
知りたくて
聞けなくて
boy you make me losecontrol
every time you touch my soul

着信の度に
スクリーンの中
探してるのは
君だけで
'逢いたい'の一言が
痛いくらいに
私を乱してく-


ねぇ小山…

アタシここだよ?

何してんの?

今誰といんの?

ズルいよ…

アンタは私に逢いたくないの?


-離れてると
寂しくて
側にいると
苦しくて
どこにいたって
何をしてたって
ただ募ってくよ
君への想いだけ-


♪〜
うそ…
『…もしもしっ』
『あ、俺…久しぶり』
『…うん』
『元気だった?』
『…うん…小山は?』
『元気…』
やばい泣きそう…


-こらえ様のない気持ち
溢れだしていく
I wanna give it all to you
君の声を聞くだけで
ふっと見つめられるだけで
いつまでも
何があっても
離したくないから-


『ねぇユカ、今から逢える?』


-lovin'you
君へ走り出す-


『今何処?』
『ん?…何処だと思う?』
『バカじゃないの?わかんないから聞いてんだって』
『うっせぇよ、ユカの部屋の前…だから早く来いっつってんの』


-いつだって
本当はずっと
I wanna say I love you
でも戸惑うばかりで
過ぎていくね
時間だけ
君のすべてに
なりたくて
信じてたいの-


走って走って…

こんなに急いで馬鹿みたい…

でも1秒でも早くアンタに逢いたい!!








部屋の前の人影に胸が痛くなって息ができない。

『おかえり』

ポケットに手を入れて壁にもたれたまま優しい声で言うから泣きたくなる。

でも泣いてやらない。

もどかしくて目が合わせられない…


-抱きしめてほしいよ
ほんとは
ねぇ今すぐに
素直になれるなら
すべてを君に...-








ふいに体が温かい。

気がついたら小山の腕の中…








『ユカ、逢いたかった…』








『ばか………』
『可愛くねぇー』
『…うるさいよ』
『素直になれば?』
『なれない…』
『じゃあ帰るよ?』
『やだ………』

そして背伸びして薄い口唇に口づけた。

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