ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

町家の駅・家の駅コミュの?「町家の駅」物語 完結編

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
ビル公共施設に「新・合掌の家」
ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)

某県の小さな町、G市の「町家の駅・G」に、
公共団体から小さな公共施設の入札の誘いがありました。

この「町家の駅」の駅長さんは市の仕事もしている営繕業者さん。

「なぜうちに?」

聞けば、あまりに予定価格が安すぎて、市内業者が落札してくれない、とのこと。

いわゆる不調です。

さりとて、市外業者に仕事を出したくない、ということで、
「町家の駅・G」を運営している駅長さんにも再入札での指名が掛かったのでした。

市の担当職員も、市内のあちこちに建っている「新・合掌の家」の
コスト・パフォーマンスはよく聞いていて、個人的に
「いつかは公共施設にも採用されるのではないか」と思っていたのでした。

結局、「新・合掌の家」の応用版の施設は、あっさり予定価格内で建ってしまいました。

「低予算ながら、自然素材の良い造り」

「耐震性もある」

「住宅仕様だからこれなら人が住めるゾ」

「これって、駅前商店街で販売している‘家’だよね」

その後この小施設は、「こんな家がほしい」と、市民の間で評判になりました。

G市の市議の間でも、これまでの仕事と何か違う手応えを感じた、という声が
交わされるようになりました。


家公共事業 「町家の駅」
ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)

G市よりもはるかに人口規模の大きな中核都市、E市において、
周辺市町の合同物産展が開かれました。

この物産展のスタッフとして自分の自治体から派遣された、役所の職員Fさんは、
そこそこの来場者数に胸をなで下ろしながら、会場内を巡回していました。

各市町がブースを連ねるなか、FさんはG市のブースに足を留めました。

G市の特産物の陳列の中で、Fさんが注目したのは、‘家’の販売事業でした。

地域の木材を地域で使い、地域の山や木材産業を守り活性化させる木材の地産地消が、
様々な自治体や非営利活動グループを中心に取り組まれています。

その数は500余り。

地材地建、地材地消、近くの山の木でつくる家、地場産材住宅、県産材住宅、
地域材住宅など、呼び方も様々です。

「でも、G市には山林はないしなぁ。今どき公社を作って開発事業、という時代じゃないだろうし」

Fさんはじゃまにならない時間に、G市の職員に話しかけました。

G市は農業と一部の企業による税収以外は合併効果も見られず、
高齢化、近隣の大きな自治体への人口流出、それによる産業の衰退に悩んでいる
町でした。

そんなG市が着目したのが、市内でも有名な、駅前商店街ではじまった「町家の駅」運動。

隣県のM町にならった事業であり、この事業で商店街周辺の商工業者は
ガラリと活気づいていました。

それに追い打ちをかけたのが、「町家の駅・G」の意外な評判の高さでした。

「市の財政では、宅地開発などの投資などできない。
でも最初の‘町家の駅’1軒分の小さな支出で地場産業に経済波及効果が期待できるのなら、
これは経済効果がすごく高い公共事業ではないか」

そこで市議会と商工会議所が協力して、
これまで存在感の薄かった第三セクターによるまちづくりの会社に、
この「町家の駅」をはじめさせたのです。

経済活性化のための公共事業として、行政(税金)で「町家の駅」を運営しているのか、
と感心するFさん。

「当市の特産物ですよ。
安くて良い家をお求めなら、G市でお求めいただきG市にお住まい下さい、
という口上です」
とG市の職員さんは笑います。

G市内の公共施設や観光施設にもパンフを置いたり、市内の様々なイベントで
宣伝しているということでした。


家家づくりは国づくり
ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)

ほどなく、G市の家づくりによる地域おこしの取り組みは全国ネットで
テレビ放映され、一躍有名になりました。

このテレビ放送をたまたま自宅で観ていたFさんは、家族に
「あっ、これ知ってるぞ」
と言いました。

「お父さん、‘新・合掌の家’を知らないの?○×さんのお宅もこれだったわよ」
と奥様。

「あたしもこんな本を買ったの」

奥様が見せてくれたのは、「新・合掌の家」のプラン集。

単なる間取り図だけではなく、概算予算も分かるようになっているようです。

「こんな本が出てたのか。『これを建ててくれ』と発注できるなんて、
まるでアメリカだな」

とFさんは言いましたが、実はそれよりも、社会に疎いと思っていた自分の家族が
そこまで知っていたことの方に驚いていたのでした。

「類似本が何冊も出てるわよ」

翌週から、G市に、全国の自治体から視察団が殺到しました。

その模様がまた報道されるのです。

これには、全国に飛び火した「家の駅」も「町家の駅」も大喜び。

「安くて品質が良くて、全国の職人さんが元気になる家づくりという
お墨付きをもらったようなものだ」

「職人さんなら誰でも建てられる標準化住宅が、行政にも認められた」

「家の駅・姫路」からはじまった家づくりが、日本の家づくりを変えました。

97歳のお年寄りからはじまって、個人、慈善団体、篤志家、非営利団体、行政・・・・・

様々な人たちが知恵と力を供出したことにより、地方が活性化しました。

日本国家が窮地から救済されました。

家づくりは、町づくり、そして国づくりだったのです。


桜プロジェクトが実を結ぶ
ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)ー(長音記号1)

「新・合掌の家」は日本の標準化住宅となりました。

たくさんの「町家の駅」が全国で、家づくりの窓口として活躍しています。

全国にたくさんのシステムクリエイターが生まれました。

若い大工さんも増え、多くの家掌さんが生まれました。

地産地消も定着しました。

全国に建てられた「新・合掌の家」のプランがデータベース化され、
どこのプレカット工場でも、詳細な指示書がなくても注文にあわせた部材を
出荷できるようになりました。

そして、やがて「時代おくれのスマートハウス実行委員会」は、時とともに解散しました。

この小さな報道が流れたとき、
多くの「新・合掌の家」を愛する人が「あっ」と声を上げました。

が、解散の趣旨が分かれば、皆納得したのです。

もとより、家づくりのボランティア活動。

生き延びようともがく営利企業ではありません。

映画の「○○制作委員会」と同じように、プロジェクトを終わらせたら、
実行委員会は解散するのが自然な流れなのです。

これまでに建てた家、これから建てる家は、普通の大工さんなら誰でも保守できます。

昔の純木造の家づくりの時代がそうでしたし、誰も補償面の不安なんか抱いていませでした。

古き良き時代の「家づくり」は再生し、ひとつのプロジェクトが実を結んだのでした。


家電車家電車家電車家電車家電車家電車家電車家電車家電車家

ペン後書き

世の中をよくするには、どうしたらいいのでしょうか。

国内の多くの地域社会が、困っています。

有識者や著名人の方が色々議論し続けていますが、有効な解決策が示されてはいません。

大企業が潤えば、よくなるでしょうか。

いえ、大企業が潤った時代でも、格差社会の問題は深まるばかりでした。

幼い子どものうちからビジネスや金融の勉強をさせようという昨今ですが、
私たち「時代おくれのスマートハウス実行委員会」は、営利企業の論理だけでは
地域社会はよくならないだろうと考えます。

とかく企業というものは、営利を追求するために組織を拡大し、
その組織を守るためにさらに営利の追及が必要になり、
敵対する組織を倒し、あるいは併合してしまい・・・というように、
本来の社会に対する使命よりも組織防衛が存在目的になってきてしまうものです。

また人が生きるため以上の営利の追求は過度な競争を生み、
勝つためならと道徳や倫理が軽視され、悪質な行為を生み、
売る人と買う人との間に不信が生まれ・・・

そして世の中は訴訟社会になり、監視社会になり、規制社会になり、
訴訟や規制や監視といった非生産的な仕事に就く人が増えるばかりです。

これら、非生産的な雇用や社会コストをささえるのは、つまるところ
一般市民のお財布に他ならないのです。

社会の全ての側面で、市場主義を否定するつもりはありませんが、
建設・住宅業界に身を置いていると、上に述べた悪循環を顕著に感じるわけです。

そしてその弊害は、大きなお金の負担を強いられる消費者と、
安い日当しかもらえない末端施工者というカタチで現れています。

売る人も作る人も買う人も、みんな豊かでないのが、住宅業界です。

誰にとっても、「家」は他の商品と違って、極端に高いのです。

しかしながら、最低限の人権として、補償されなければならないものです。

だから、家づくりを変えるということは、
世の中に少なくないインパクトを与えるはずです。

そういう信念で、私たちはこうして「家の駅」「町家の駅」という、
世直しの解決策を発表し、実践しようとしています。

そのやり方は、過度な営利の論理ではなく非営利、ボランティア。

でも、個人事業としては、活き活きと人が生きられる。

家づくりを、そういうものにしなければいけないと思います。

昔は大工さん1人で家は建ったのです。

昔の家づくりに、何万人もの構成員を抱える巨大な組織はなかったのです。

要は、新しいことをしようというのではなく、
昔の家づくりのやり方、共同で家づくりをした共同体社会の在りように学ぼう
ということです。

家づくりが個人ビジネスであっても、経済波及効果は変わりません。

むしろ、大きな営利組織の存在の方が弊害が大きい。

家づくりを小さな社会事業に戻せば、世の中は変わります。

その信念で、私たちは「家の駅・姫路」から出発しようとしています。

姉妹サイト「家の駅物語」http://mixi.jp/view_community.pl?id=4150219
そしてこの「町家の駅物語」から、多くの議論や実践が生まれることを切に願います。

このトピックスに、お気軽にご意見をお寄せ下さい。

(おしまい)

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

町家の駅・家の駅 更新情報

町家の駅・家の駅のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。