従来のリスク評価においては皮膚浸透研究は健康な及び/又は損なわれていない皮膚を用いて実施されている。損なわれた皮膚の場合には、摂取が強まる可能性があるので安全余裕(Margin of Safety (MoS))でカバーされるよう考慮される。しかし、ナノ物質の場合には、従来の安全余裕(MoS)では安全性の適切な表現を与えないかもしれない。もし活性な組織に対する全身的吸収があるなら、皮膚から全身的循環への急速な展開をもたらすかもしれない。どのような全身的吸収も異常な皮膚状態(例えば日焼け、アトピー、湿疹、乾癬性)でより多く起こりそうであるということが予測される。皮膚における物理的、特に機械的及び/又は化学的反応はナノ粒子の浸透に影響を与えるかもしれないという証拠がある。
■地球の友(FoE)の報告書 『ナノテクノロジーと日焼け止め−ナノ日焼け止めを避けるための消費者ガイド 2007年8月』 Nanotechnology & Sunscreens - A Consumer Guide for Avoiding Nano-Sunscreens, August 2007 Friends of the Earth Australia
■Nanowerk Spotlight 2008年8月20日ブログ記事 『日焼けによる皮膚のダメージはナノ粒子の皮膚浸透のリスクを増大させる/概要紹介』 Sunburn increases risk of nanoparticle skin penetration By Michael Berger http://www.nanowerk.com/spotlight/spotid=6838.php