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快適な排泄ケアを考える会コミュの人工尿道括約筋 前立腺手術に伴う括約筋損傷患者に埋め込み

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 ◆人工尿道括約筋 前立腺手術に伴う括約筋損傷患者に埋め込み。

 ◇重症の尿失禁に効果 「生活支障なし」9割、長い耐用年数/保険外で高額
 東京都東村山市内に住む男性(73)は、8年前から尿失禁に悩んできた。症状は、前立腺がんによる前立腺摘出手術を受けた直後に始まった。多いときで1日に尿漏れ用のパッド3枚以上を使う。主治医のアドバイスで、肛門(こうもん)を締めて骨盤底筋を鍛える運動を毎日50回以上続けた。子どもの夜尿症に効くという抗うつ剤も処方された。パッドは1日1枚程度まで減ったが、外出時は予備のパッドが手放せず、趣味のアウトドアを楽しむ時間も減った。

 そんな折、主治医に人工尿道括約筋の埋め込み手術を勧められた。高額の費用や、異物を体内に入れることへの抵抗感から迷ったが、「尿漏れから解放されたい」という気持ちが勝った。手術の約2カ月後に使えるようになり失禁はほぼ解消。息むと少し漏れることはあるがパッドは不要という。男性は「悩みがうそのよう」と声をはずませる。

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 尿道括約筋は、ぼうこうの出口付近にある筋肉で、普段は締まっていて尿漏れを防ぎ、排尿時は脳の指令を受けて緩む。前立腺の摘出や、前立腺肥大症による内視鏡手術の際、隣接する括約筋の一部が傷付くと、慢性的な尿漏れにつながることがある。

 東北大病院泌尿器科の荒井陽一教授によると、国内で前立腺全摘手術は年間2万件ほど実施され、その1〜3%にあたる200〜600人に重い尿失禁が残ると推定される。荒井教授は「重症だと常にオムツが必要になり、仕事をやめるなど社会生活に支障をきたす人が多い」と指摘する。

 東京女子医科大東医療センター泌尿器科の巴ひかる講師は「尿道括約筋損傷による男性の尿失禁の治療法には、骨盤底筋の電気刺激療法や薬物療法などもあるが、重症の場合、効果は期待しにくい」と話す。

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 人工尿道括約筋は米国製。主な部品は、尿道に巻き付ける「カフ」と、それぞれぼうこう付近、陰のうに埋め込む「圧力調整バルーン」と「コントロールポンプ」。生理的食塩水で満たされたカフが尿道を締め付け、括約筋の代わりを果たす。排尿時は、ポンプを陰のうの上からつまむと、カフ内の水がバルーンに移り、締め付けが緩んで尿が出る。バルーンの水は排尿後、自然にカフに戻る。

 製品の国内総販売代理店「タカイ医科工業」(東京都)によると、過去約40年間にわたり世界で13万人以上が使用。米国では年間四千数百件の埋め込み手術が実施されている。

 日本では94年以降に年間平均7件ほど実施されてきた。器具が新モデルに切り替わった際に薬事法の再申請が必要になり、07年から約2年間、供給が途絶えたが、昨年9月に承認。すでに6施設で計23件(21日現在)の手術が実施された。保険は適用されず、器具代(約150万円)と手術・入院費などで計180万〜200万円ほどかかる。ただし、国から先進医療の指定を受けた施設では、一部で保険が適用され、自己負担は170万円前後だ。

 手術は1〜2時間で、全身麻酔で行う。入院は通常1週間弱。荒井教授が08年にまとめた国内調査では、手術後に排尿状況を評価できた58人のうち約47%は失禁が完全に治り、尿漏れが多少残る人を含め約91%は「生活に支障がない」と答えた。さらに全64人のうち7割が10年以上使用を継続していた。器具の細菌感染などのため再手術で取り出したケースも2割であったが、荒井教授は「新モデルを使った最近の成績はかなり向上しているだろう」と予想する。

 巴講師は「治療法はあるのであきらめないで」と呼び掛ける。日本泌尿器科学会は、荒井教授を中心に人工尿道括約筋認可推進委員会を設置し国に保険適用を求めている。【須田桃子】

 ■人工尿道括約筋(新モデル)の手術実績がある病院

▽北海道大病院(北海道)☆

▽東北大病院(宮城県)☆

▽東京医科歯科大病院(東京都)

▽東京女子医科大東医療センター(同)

▽原三信病院(福岡市)☆

▽中村病院(大分県別府市)

 ※21日現在、タカイ医科工業調べ。☆印は先進医療の指定施設。

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