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快適な排泄ケアを考える会コミュのありふれた症状に潜む間質性膀胱炎

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頻尿・尿意切迫感という症状は、非常にありふれた症状です。

頻尿の定義は、トイレに行く回数が多くて困る状態で、実際、何回以上行けば頻尿で、何回未満が頻尿でないという定義はありません。(一般には、日中8回以上といわれてはいますが。)

夜間頻尿についても、夜1回でもトイレに起きて困れば夜間頻尿です。尿意切迫感は急な尿意で困る状態をいいます。

困ればいつでも泌尿器科外来を尋ねて下さい。

頻尿・尿意切迫感を自覚する方は、40歳以上の女性で30%、男性で10%いることが分かりました。非常にありふれたな症状なのです。しかし、困っているにもかかわらず、2−3%しか病院を受診していないのです

間質性膀胱炎の主な症状はこの頻尿、尿意切迫感なのです。そして、排尿を我慢すると、膀胱に痛みや不快感を感じます。

一般に膀胱炎と言われる細菌性膀胱炎と症状は似ていますが、細菌は証明されません。抗生物質を飲んでも治らないのです。

脳硬塞や脊椎疾患、糖尿病など神経疾患などの合併もなく、見た目は健康そのものです。

それなのに、「20回も30回もトイレに行かなくてはならなくて辛い。」と患者様は訴えます。医師にとっては、医学部で学んだ細菌性膀胱炎でも神経因性膀胱でもない、膀胱癌でもないので、困り果てた医師は、「異常ありません。」と診断してしまうのです。ときには精神病扱いをしてしまう。

こういう原因が良く分からない頻尿・尿意切迫感を訴える患者群を、間質性膀胱炎と呼んできました。別名、頻尿・尿意切迫症候群frequency-urgency syndromeと呼ばれてきました。

このような扱いを受けてきた疾患に対して、米国では1984年、一患者であり医師であるVicki Ratner氏が間質性膀胱炎患者会 (ICA)を創設し、米国政府機関(NIH)を動かし、1988年、表1のような研究用の診断基準(National Institute of Digestive, Diabetes and Kidney Diseases; NIDDK基準) を作りました。

麻酔下水圧拡張時の膀胱鏡所見を必須条項としたことで、多くの臨床医が膀胱粘膜の変化を目の当たりにすることとなりました。

それから20年、多くの研究・治療開発が欧米を中心に行われました。その中で、米国には100万人以上の患者 がいることがわかってきました。

しかし、この診断基準は非常に厳しく(この基準を満たした患者様をみたら「10人の医師が10人とも間質性膀胱炎と診断する」という意味で厳しい 基準です)、間質性膀胱炎だろうと考えられる患者様が6割の外来でこの基準に適合しないことが明らかとなりました。

このため、新しい国際基準を作る動きが欧米で 始まりました。ただ、その動きはあまりに米国主導で、欧米の2極化は、この世界基準作成に障害になっていました。

このような中で、2003年3月28〜30日、世界で初めて、5大陸、15カ国30名の間質性膀胱炎専門家を日本に招待し、間質性膀胱炎国際専門家会議International Consultation on Interstitial Cystitis, Japan (ICICJ)(議長 上田朋宏)を開催しました。

そこで議論して認識を深めたことは、間質性膀胱炎を「症状で診断する」傾向が強まっているということでした。

これには、米国の場合、膀胱鏡検査は多額の医療費負担を患者に強いること、さらに、患者に早く薬物治療などの医療サービスを受けられるようにするという配慮が働いていました。即ち、米国の政治的経済的な背景があったのです。

そして、頻尿、尿意切迫感があって明らかな原因疾患がなければ、膀胱痛があってもなくても間質性膀胱炎と診断してよいというのが会議の結論になりました。

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