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日経産業新聞を読む★コミュの富裕層予備軍にも照準

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「富裕層予備軍にも照準」を読んで。

中国における花王は、1993年に上海花王として進出し、最初こそは店頭へ商品を並べるとすぐに完売となってしまう状況ではあったが、次第に「値下げ競争」に巻き込まれ、苦しい状況になった。直販体制に切り替えたのもそうした状況を打破するためであったが、これも逆に販路を縮小する結果を招き、今回は、これまでの試行をハイブリットした販売戦略となる。

主要都市では、日本で培った直販スタイル。郊外では、販路を拡大できる問屋ルートを採用したのである。

花王は、中国の市場における「2度の失敗」で、流通構造が複雑で、販売チャネルのコントロールが難しいことを学んだ。
販売チャネルのコントロールができれば、日本で確立したブランド力を維持・向上できると考えたのである。

中国は広く、洗濯・洗顔・化粧などの習慣が異なる。よって、国全体を1つの市場として見ず、経済圏・生活圏でくくる必要があるというのが、花王の回答だ。

たとえば、北京では節水し、水が潤沢な広州では、節水という概念があまりない。だから、洗濯用の洗剤は水濃度に合わせて微妙に異なるのだ。
あとは、洗顔料だが、日本人は、手で泡を立ててから洗顔するが、信じられないかもしれないが、中国人は、洗顔料を顔へ直接つけてから伸ばすようにして洗う。
だから、洗顔方法が異なる中国では、日本の洗顔料をそのまま持ち込むことはできない上に、節水かそうでないかの地域ニーズ差を商品の基本スペックへ盛り込む。
こうしたスペックコントロールは欧米でニベアを拡販した際に築き上げたノウハウが生かされているのであろう。実に柔軟だと思う。

このように経済圏・生活圏でくくった販売チャネルごとに顧客のニーズを把握し、適切なスペックの商品を開発・販売していく戦略で、従来のプレミアム層だけでなく、ミドル層に対し抗戦をしかけていくのが、中国における花王の2009年なのである。
ミドル層が、プレミアム層へ移行する潮目にビジネスチャンスがあるとも読み取れる。

同様に中国で元気なのは、VWである。一汽VWと上海VWが、2008年にそれぞれ約49万台を販売してPSA・GMなどが振るわない中、目覚ましい伸びを見せている。
今年もこの消費不振の中にあっても、合計100万台を目指すという。
これには、やはり裏付けがあって、ポルシェ社の後押しがあってこそであろう。
「小が大を飲む」形で買収したのは、記憶に新しいが、具体的な形で、シナジー効果を出しつつある。

ポルシェのカイエンは、VWのトゥアレグと開発生産段階の協力によりコスト削減に成功するというビジネスモデルが実証されたのだから、中国でも連携効果でコストを抑制できれば売り勝てる。

09年9月発売予定の4ドアスポーツカー「パナメーラ」(ポルシェ)は、VWハノーバー工場の協力のもと、ポルシェのライプチヒ工場で生産して、カイエンートゥアレグの成果を再現できるか、独連合野望の「試金石」として期待を集める。

最後に、これまでの中国市場の顧客の主体は、プレミアム層な上に、新しもの好きな特長をもっていたが、これからは、ミドル層で且つ、既存品からのブランドスイッチが入りにくい層へ販売していかないと売上増加は望めない。
これを価格競争を回避しつつ、販売チャネルや開発生産体制の整備でどこまで開拓できるかが、中国における勝利の方程式なのであろうか。
勝ち組、花王・VWに学ぶ企業が次の中国長者になるのだろうか。

たま★

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