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歯ごたえのない感想などいらん!コミュのリトル・ミス・サンシャイン          

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変な家族が巻き起こす。どたばたコメディーです。
でも、心がホンワカ温かくなる超、洒落た作品でした。


監督:ジョナサン・デイトン ヴァレリー・ファリス  脚本:マイケル・アーント
出演:アビゲイル・ブレスリン グレック・キニア ポール・ダノ アラン・アーキン トニ・コレット スティーブ・カレル

 黄色のミニバスがハイウェイを走りまわる。
そのバスの行くところはドコ、と期待感にワクワク躍らされながら、観る者は作品の家族の行く先を見守っている。

 物語の人々は、ドコにでもいそうな、普通の家族の肖像なのだ。
上昇志向の理論を講義するが、浮かびあがれない父。
愚痴をひたすら吐きながら、ヘロインに溺れるエロオヤジの祖父。
自称アメリカ一のプルースト学者で、失恋して自殺し損ねたゲイの叔父。
家族と社会の全てに不平をもち、ニーチェを敬愛し口を閉ざした兄。
なんとか、家族の均衡を保つためにがんばる母。
ビューティー・クィーンを夢見て止まない、太めの主人公のオリーヴ(アビゲイル・ブリスレン)。

家族はお互いがそっぽを向きながら、オリーヴが滑り込みで出場する事になった「リトル・ミス・サンシャイン」のコンテストに参加するため、カリフォルニアを目指してボロボロのフォロックスワーゲンのミニバスで、会場に乗り込むのだ。

誇張された濃いキャラが、ハチャメチャのドタバタのコメディーである。
オープニングでオリーヴのアップのめがねに写るTVの中のミス・アメリカの姿。
これは、アメリカカンドリームの象徴の姿をしているのだ。

目をハート型にさせて、その向こうの画面に憧れをいだくオリーヴ。彼女の姿は、今のアメリカの家族の理想の像を見せている。

旅の途中の家族は、同じバスに乗りながら、それぞれが自分こそが、一番の不幸を抱えていると思っている。
その中で一人、超、楽天的に見えるオリーヴこそが、彼らの希望の絆のように見えてくる。

ロードムービーの形態をとった家族の再生物語り風に見える作品である。しかし、コレは自己再生の話である。

みんながそれぞれ、自分の内側をさらけ出し、声を上げて自分の言葉を人に伝えることに意義がある。と気づく作品なのだ。

会場に向かう途中で、エンストを起こして止まってしまったバス。それは、壊れかけた家族の形そのものである。

たとえ乗り込むバスはおんぼろでも、みんなで力を合わせてバスを押す。
動き出したバスに、走りながら自分のタイミングを持って乗り込む。その順番は決まっている。
そこには、差し出してくれる腕が伸びてくるのである。

みんなが一台のバスにちゃんと乗り込むことが出来た時、バスは、加速度をまして、道をズンズン走りだす。

仕事に失敗しそうな父リチャード(グレッグ・キニア)に、「真の敗者とは、勝たない者のことじゃない。
負けることを怖がるあまり挑戦しないことだ」と言葉をかける祖父のグランパ(アラン・アーキン)。

同じセリフをコンテストにくじけそうな娘オリーヴと、負けを意識しそうな弱気な家族にかける父。
その言葉が、観ている者の心にちゃんと聞こえてくる作品になっている。

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