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ピーリング☆ラブコミュの深ピーリング☆ラブ  深章#2

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深ピーリング☆ラブ 
  深章#2
     ―やわらかい瞳、全然OK


登場人物
アタシ(如月キララ/37歳):記憶を取り戻しつつあるハンペンガール
ヒカル(14歳):キララの親友にして怒涛のチクワブガール

ルキア(14歳):シゲルさんとキララの一人っ子、現在漁師見習い中

ミツコさん(37歳):牛との融合を果たしたキララの親友カウガール

均さん(45歳):ヒカルの父にして鳥羽一郎の生まれ変わり
想オヂサン(40歳):ワカメを頭に載せた天才ワカメジャックダンサー


ナカザー(42歳):ヒカルの担任の経理&物理マニア、宇宙船の設計者
カサイ丼(55歳):元ダンスジャック総帥で現在は定食カサイ丼の支部長

林さん(14歳):無人島で遭難後、ゴリラとして保護された才女

シゲルさん(49歳):キララの夫にして映画界のカリスマ黒びかりP

珠子さん(28歳):均さんの嫁だがヒカルにとっては義理の母

アンJ(40歳):元カリスマモデルで女優、シゲルさんの義妹

鬼山(101歳):SとMの交差する闇の世界の帝王、キララの命を狙う

謎のソムリエ:敵か味方かあるいはボンマルシェ?
謎のジャガ:敵か味方かあるいは桃屋か

コメント(6)

イワチ。
アタシはアタシを探さなきゃ。
このセカイに囚われているアタシを。
アタシはどこにいるの?


・・・。


ねぇ、
ミツコ。
アタシたちを乗せて羽ばたいて。


お安い御用やでぇ。
世界のどこまでだって行けるけぇのぉ。


ありがとう、緑おじさん。
お母さんとキララによろしくね。


気ぃつけてなぁ。
ほれ、松の実あげる。

羽ばたく。
羽。
風を捕らえて。
舞い上がる。


どこにいくんや?
キララ。


「モジラ」


アタシのすべては
だってあそこから始まったんだもん。
シブヤの上空。
22時。


けたたましいネオンの明かりがビンビン。


ミツコンドルは夜空を切り裂いて
円山町のモジラに向かってホバリング。


街ではミツコンドルを見て人々が
「キャーッ」
って悲鳴みたいな歓声で出迎えてくれてる。

やっぱ。
カッコイイもんね。
ミツコってば。


ミツコンドルは道頓堀劇場の屋上にふわっと降り立った。

アタシたちは道頓堀劇場の外階段を下りて、
ちょっとだけストリップ劇場の入り口を通ってから
道玄坂の脇道に出た。

ここの道をあがるとモジラ。

アタシたちは早速モジラの入り口に駆けつけた。

黒くて暗い階段。


階段の脇には

「鬼山ナイト」

ってフライヤーが貼られてる。


実は。
アタシは今日が鬼山ナイトだってこと知ってた。

お城でくすねてきたキララの手帳に書いてあったから。

シゲルの黒々ステーションがオーガナイザー。


片を付けるのには最高の舞台だね。


階段の前に立つと。

その黒々とした階段が
まるでダンジョンの入り口みたいに見えたんだ。

恐怖。
葛藤。
悔恨。
懺悔。
希望。
歓喜。
絶望。
挽肉。
人参。
玉葱。
じゃが芋。
カレー。

じゃなくって!!
桃屋。
牛肉。
勇気。

そんな言葉で綴られる感情が
今のアタシを支配している。

武者震いだね。


アタシは。
アタシで。

アタシのまま。

アタシらしく。

全てを終わらせる為に。

アタシはゆっくりと階段を降り始めた。
黒々とした階段を抜けると
そこには鬼山が仁王立ちしていた。


「はい、ごくろうさん!
 君たちは知らないだろうけれどね、
 時代の流れは早いんだよ。
 光陰矢のごとしって言葉がわかるかな?」


「な、何が言いたいの?」

アタシは鬼山を睨む。

すると鬼山は悪魔のように鋭い眼光を放った。

ハンペンがじわっと滲む。


「キミに未来はない。キミは時代の早さに取り残されて、
 過去を亡霊のようにさ迷うことしかできない。」

「!?」

過去。
閉じ込められた場所。
インナースペース。

そしてアタシの亡霊。


うをーっぷ。
ミツコ雄叫び。
「そんなん関係あらへんで、キララ。
 アイツをぶっ倒してこの世界から脱出するんや。
 オマエはもう`キララ´を取り戻したやんけ!」


「ふぉっふぉ。
 いい目をしてるね。 ミツコ君。

 しかしキミはなに一つ理解してない。」


「!!」


「このスペースを誰が産み、育て、閉ざしているのか。」


モォ〜!
ミツコは唸りを上げる角を突き立てるごとく鬼山に突進してく。

鬼山はマタドールの如くヒラリとかわし、
手に持っていたドS鞭をミツコの尻に打ち付けた。


もきゃー!
ミツコは悶絶した。


「さあ、如月君。
 今夜は鬼山ナイトだ。
 楽しんでいきたまえ。

 キミたちに逃げ場はないという絶望とともに。
 
 ふぉっふぉふぉ。」


鬼山はそう言い残してフロアの奥へと消えていった。


さっき鬼山が言ってたこと。
アタシは…。

その時、アタシの中で最期のリンクが繋がった。

そして。
とめどなく身体は震え、
アタシは天を仰いだ。
いよいよ。
その時は近づいていた。

鬼山との対決。


鬼山の言うとおりアタシには未来なんてないのかもしれない。
アタシには明日を迎えるための今日さえもないのかもしれない。

アタシは亡霊のように彷徨う。
このシブヤを。
モジラを。
15年前を。

けど。
例えそうなったとしても
アタシは鬼山を倒さなければならない。


アタシの先走りがほとばしる感情は衝動に炎上、エンジョイ&ジョイトイ。

とにかくさ。
気持ちを平常心にしないとダメってこと。

ミツコの猪突猛進には限界があるってこと。

「みんな!
 とりま、お酒飲もっ!」

バーカウンターでアタシたちは各々にお酒を注文した。

お酒が入れば緊張がほぐれんじゃん。
つまり平常心って寸法だね。

「キララクルセーダーズ、最後の戦いだよ。乾杯。」

アタシ
ミツコ
ヒカル
ルキア

をっと
ギッチュー
イワチ
も忘れずにね

四つのグラスと2つの御椀を合わせてから
アタシはモスコミュールをゴックンした。

ヲトナの味。

確かはぢめてお酒を飲んだのも
モジラだったね。

背伸びをしてモスコミュールをグイグイしたんだっけ?


って。
あれ?
アタシってば進歩なくね?

なんて思ったのも後の祭り。

ゴックンゴックンしてたアタシはいつの間にか酩酊。

「ちょ、タンマ
 トイレットってくるわ。」

アタシはトイレに向かってダッシュ。

すると余計にダァって感じ。

アタシ
自販機んとこに座り込んでた。

カコワルイ。
顔から星がバチーンてなりそう。


「大丈夫☆?」

その時、不意に声を掛けられた。

そっと見上げると
そこにはあの瞳。


アタシは今にも泣き出しそうな気持ちと
吐き出しそうな胸焼けに
食道がイッパイになってたんだ。
あの瞳に見据えられるたび
緊張した。

大好きなあの人の善く思われたくて。

アタシはかつてのあの人と過ごしていた
日常の中の濃さを思い出してたんだ。


恋人になりたくて
オンリーワンになりたくて
指名ナンバーワンになりたくて。


それなのに。


アタシ、
またトイレで吐いてる。
あの人がアタシの喉に指を入れて
吐かせてくれてる。

初めてモジラで会ったときもそうだったよね。

情けなくて
涙も出ないや。


「どうや☆
 スッキリしたんやないですか☆
 飲みすぎには注意でっせ☆☆★」

あの人はそう言ってトイレから出ていった。

若干敬語口調なのは…
アタシ、いま37歳アラフォーフィーバーだからだよね?

なんてどうでもいい思索。

ってwww。
ちょ。
お礼言わないと
超シツレイぶっかけじゃね?

アタシ
トイレから駆け出す。

「あのっ!」

「はい?」
階段の脇にいたあの人はそっと振り返った。
ズッキューン。

「あの、
 あ、ありがとう。」
 アタシがそう言うとあの人は床屋さんみたいな笑顔をした。

「全然OK」


あぁ。
アタシは。
何度でも何度でも
あの瞳と言葉に救われてきたんだ。


ありがとう。
シゲルさん。


アタシの中に沸々と
煮込まれた勇気のオデンが宿った。

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 深章#2
  To Be Continued

深章#3に続く

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