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悪魔の映画辞典コミュのトピック版【 か 】

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【 かー1 】が【蛾】[名]チョウ目の昆虫のうち、チョウ以外のものの総称。  

『羊たちの沈黙』のポスターが象徴的なのだが海外では日本人と逆で“蛾”が美しく“蝶々”は気味の悪いものだということに驚く。だからこそゴジラよりもモスラがアメリカの女の子を中心に人気が高いという背景はここにある。世紀末の東宝モスラ3部作で成虫モスラがどんどん可愛くなっていったのも欧米のこういうファン層を考えていたものと睨んでいる。なにか“らしゃめん”という言葉が頭を過ぎる。


【 かー2 】カーキー・いろ【カーキ色】[名]茶色がかった、くすんだ黄緑色。枯草色。ヒンディー語でもともと土ぼこりの意。  

綿パンで一番好きだったのがカーキ色だった。しかし最近はどこを探しても見かけない。チノパンツもホワイト・ベージュ・ネービー・ブラウンと針でおしたように同じ色揃い。こういう綿パンもチノパンツもトラッドなアイテムだからベーシック・カラーばかりになっていても文句は出ないのだろうが、何か衰退という言葉が浮かんでくる。
バブルのころはもっと遊びがあった。
例えばスゥイング・トップというジャンパーだって10年前にはベージュしかなかった。だから『理由なき反抗』でジミー・ディーンが着ていた真っ赤なスゥイング・トップなどどこにもなかった。だが、いまはスゥイング・トップは下手すれば10色用意されている。ベージュしかなかった時代の定価の4割程度に設定されているが、品物がまったく違う。これには参った。
20年前に買ったスゥイング・トップは新品同様に傷みひとつない。赤は買えるようになったが、おそらく5年以内にくたびれることだろう。日本映画にも通じる真理が感じられないだろうか。


【 かー3 】カーテン・コール【curtain call】[名]演劇・音楽会などの終演後、観客が拍手などして、いったん退場した出演者を舞台に呼び戻すこと。

 最近は舞台を見ることが多くなった。感激し、その余韻に浸っていたいと自発的に感謝の限りを尽くす拍手にも覚えがある。だが、はっきり言って出来が悪く「なんだこりゃ」というものがたまにある。
ひどい例を言えばある歌手が最大のヒット・ナンバーをまったく歌わず、絶対にアンコールがあるはずだと踏んで、そのときまで歌わなかった。肝心の本チャンのほうは聞きたくもないジャズ・アレンジなんかを聞かされたのだ。こういうオンブしたカーテン・コールにはゲッソリする。
だが一番鬱陶しいのは、少しでもたくさんの時間をサーヴィスさせねば損だとばかりに要求し続ける観客だ。出来の悪いときには儀礼的でいいのである。増長させては本人のためにならない。
観客のこういった姿勢ははっきりいって、不潔な行為だと思う。


【 かー4 】か・い《連語》軽い調子での質問・反語などを表す。「遅かったのー」▲終助詞「か」+終助詞「い」

「遅かったのかい?」
「愛し合ってるかい?」
「みんなやってるかい?」
みんな老けちゃったのかい?


【 かー5 】かい・い【魁偉】[形動]顔や体が並外れて大きい。いかついこと。
  
小池一雄原作の『子連れ狼』後期のシリーズに阿部魁偉という出っ歯で乱杭歯のキャラクターが登場する。映画には遂に登場しなかったが、萬屋錦之介のテレビでは金田龍之介が演じた。毒を操り、拝一刀のいちばん手ごわい相手であったように思う。さて映画にした時には誰に演じさせようか?痩せるまえなら鈴木宗男なんだけどね。


【 かー6 】がい・か【凱歌】[名]戦いの勝利を祝う歌。
 
おいおい、チェン・カイコーって本名?カッコよすぎないかい?


【 かー7 】かい・きえん【怪気炎】調子が良すぎて、どこまで本気か疑わしくなるような意気込み。
 
 最近のオリンピック代表って、なんでみんな金メダルを取ってきますって言うんですか?自信のないことを表に出さずに鼓舞しているのかね。


【 かー8 】かい・ぎゃく【諧謔】[名]面白みのある・気の利いた言葉。「ユーモア」の訳語とすることも。 

稲を刈り取ったあとの田んぼを穭田(ひつじだ)という。
植物であるから刈り取ったあとも少しだが伸びてくる。
「蝉しぐれ」という時代劇映画にも雪を載せた穭田が登場して息を呑んだ。
「穭田やそろそろ髭をあたらねば」という句は諧謔の恰好の見本だという気がする。
ただひとつ問題がある。
というのは、これが自分の句だという一点である。


【 かー9 】かい・けつ【怪傑】[名]特別な能力をもった、正体不明の人物。
 
この説明、上手いっ!


【 かー10 】かい・ごろし【飼い殺し】[名]?役に立たなくなった家畜を死ぬまで飼っておくこと。?働きのなくなった奉公人などを、そのまま一生養っておくこと。また会社などで従業員を能力の発揮できない地位や職場に置いたまま、そのまま雇っておくこと。 
 
映画会社では圧倒的に後者が多かった。しかしいまでは会社そのものが存続の危機に瀕しているため、今となっては死語候補生の最たるものになろうとしている。

   
【 かー11 】かい・じゅう【晦渋】[名・形動]ことば・文章などが難しくて、意味がわかりにくいこと。
  
嬉しがりの半可通が持ち上げるカルト作家の本態はこれ。


【 かー12 】かい・じゅう【懐柔】[名・他サ変]うまく扱って、自分の思うとおりに従わせること。
 
伯楽と言われる人物はこの才に長けている。名伯楽と呼ばれるひとは気付かれることなく出来る夢魔のごとき人のこと。


【 かー13 】かい・しょ【楷書】[名]漢字の書体のひとつ。隷書から転じたもので、点画を崩さず書く最も標準的な書体。
  
金はないけど、テーマは普遍性をもつ。演出力は普通だが経済的にペイは出来にくいテーマを選んでじっくり撮り上げる。観客に善意の発動をさせることで赤字を埋めるようにする。
ほら「○○」みたいな映画のことですよ。


【 かー14 】かい・しょう【甲斐性】[名]積極的な気分と生活能力に富んだ、頼りがいのある性格

 またもや、なんという上手い説明なりや!


【 かー15 】カイゼル・ひげ【カイゼル髭】[名]両端がはね上がった八の字形のくちひげ。皇帝ウイリヘルム二世の髭の形から。カイゼルはドイツ帝国の皇帝の総称。
 
ケン・アナキンの『素晴らしきヒコーキ野郎』のゲルト・フレーベがまさにカイゼル髭。医者の社会ではカイザーといえば帝王切開のこと。カイゼル=皇帝→帝王というわけである。


【 かー16 】かいぞく・ばん【海賊版】[名]著作権者の許諾なく複製販売される書籍・テープ・CDなど。
  
いちばんビックリしたこと。今春先日、N駅のコンコースでDVDのワゴン・セールがあった。これがすべて海賊盤。黒澤のパッケージの安っぽいこと!なかでもオン・エアが終わった直後のテレビ・ドラマ『砂の器』がボックスで売られていたこと。確かめるために買うわけにはいかないが、おそらくテレビを録画したものからDVDへ起こしているはずだ。ジングルや提供会社のテロップまで入っていよう。


【 かー17 】かい・らい【傀儡】[名]自らの意思を持たないで、人の思うままに操られる人。
 
あくまでも世界からは金銭的な協力のみが求められ、人心の荒廃が進み、次代を担う絶対的な新生児の減少に歯止めもかけられない。よーく考えれば、太平洋戦争終結以後の敗戦処理時代からの50年にわたる遠大な計画的犯行であるとしか思えない。利用され尽くされて、ポイっと捨てられないようにするには頭脳しかあるまい。  


【 かー18 】かかる【斯かる】[連体]このような。こうした。文語ラ変動詞「かかり(=かくあり)」の連体形から。
 
「かかる事態は開闢以来の不祥事であり、断腸の思いであります。」慣用句・文語文の使用はもうこころを伝える真のパワーを持ちえていない。これからは、新世紀の言葉で語ろうとする動きが必ず出てくるだろう。


【 かー19 】かき・わり【書き割り】[名]芝居の大道具のひとつ。背景として風景・建物・室内などを描いたもの。いくつかに割って描いたことから。
 
現代の書割はCGという名を持っている。だが資金の違いというより、マーケットの違いのためか、ハリウッド映画では脱帽すべき出来栄えであるのに、さらに日本では書割を越えるための努力を積まねばならない。その意味で『スパイ・ゾルゲ』をその越えるべき反省点として認識してもらいたい。『スパイ・ゾルゲ』という歴史認識としても、人間描写としても、おざなりな作品を戦前の東京がCGで再現されたからということだけで評価してはいけないと思う。まさに、その一点でしか記憶されない映画なのであるから。
ではあるが「ALWAYS三丁目の夕日」という映画が、一挙にこの不満を解消してくれた。偉いぞ、鈴木貴監督!


【 かー20 】がく・しょう【楽匠】[名]すぐれた音楽家。大音楽家。マエストロ。
 
本来は音楽用語なんだよね。職人という形容に詰まらない自尊心を示すより、わけのわからない雰囲気にいい気になってんじゃねぇよ。映画におけるマエストロとは、質・量ともにクリヤーしているマキノ以後現われないのではないか。


【 かー21 】がく・ふ【岳父】[名]妻の父親の敬称。
  
モっくんの内田裕也もすごいが、千秋實の佐々木孝丸っつうのって、なんかスゴクナイ?


【 かー22 】かけ・や【掛け矢】[名]杭などを打ち込むときに使う木製の大きな槌。  

吉良邸討ち入りでかけやを奮うのは大高源五とイメージが固まっている。それにしても表門からははしごを使って侵入し、庭の奥深くまでたどりついておいて、裏門からはかけやで門を破って闇討ちという批判をかわすとは、策士よのう。


【 かー23 】かご・ぬけ【篭抜け】[名]建物の入り口などで、そこに所属する関係者のように見せかけ、信用した相手から金品を受け取り裏口などから姿をくらませてしまう手口の詐欺。
 
あれはコント55号の主演映画『世紀の大弱点』であったか、萩本欽一が秋葉原の電気店に立ってたら坂上二郎が勝手に店員と間違えて篭抜けに遭う。山本嘉次郎の『狸の花道』という詐欺師を描いたものでも最初は被害者が勝手に間違えたことがきっかけで小林桂樹はプロの道に入っていく。偶然がひとの良心を揺らせるとは、いつの世にも真実なのであろう。犯罪者を作らないためには、こっちが油断しないことだなぁ。


【 かー24 】カストリ【粕取り】[名]第2次世界大戦直後芋などから急造された劣悪な密造酒。三合も飲めば酔い潰れることから三号で潰れていくような雑誌をカストリ雑誌と言った。

そしてカストリを浴びるように呑みながら、世の憂いをアルコールの勢いのなかにクダまいていた学士さまをカストリゲンチャと呼んだ。いつの世も日本人の言語感覚の素晴らしさに舌を巻く。


【 かー25 】カタストロフィー【CATASTROPHE】[名]悲劇的な結末。破局。

 『カタストロフ・世紀の大惨事』という映画は世界のニュース・フィルムから編集されたお手軽なドキュメンタリーだったが東宝東和の宣伝によってヒットした。ということは、もう二度とこの種の映画が化けることはないということだ。そんな時代は、やはり寂しいね。


【 かー26 】【かたはら・いた・い【片腹痛い】[形]実力もないのに思いあがっている相手の態度が滑稽で笑止千万だ。 
「お前のようなこわっぱに仇呼ばわりされるとは、片腹痛いわ」と弟は瀕死の重傷、姉はてごめに遭ってしまう。それで姉は廓に身を沈め、弟は狂い死にする。昔見た時代劇のはなし。でもこれって、どこにカタルシスがあるのん?


【 かー27 】」カタルシス【KATHARS】[名]悲劇などを鑑賞することによって鬱積した感情を解放し心を軽快にすること。精神浄化作用。
 
前項参照くださいませませ。


【 かー28 】かちんこ[名]映画撮影でカメラのスタートとともに打ち鳴らす小さな黒板をつけた拍子木。
  
ぶっつけで本番する、えげつな〜いヴィデオは「がちんこ」。(例:がちんこ面接)それにしては複数のキャメラとライティングされているものもあり、こんなものに騙されるユーザーはいないと思うが、腋毛ぼうぼうの内田高子のセーラー服に興奮した時代もあるらしいから、解っていて騙されているのかも。『グレート・ハンティング』とか『スナッフ』に騙されて観にいくのは、同じひとだと思う。


【 かー28 】かど・ぐち【門口】[名]家・門の出入り口。

いまから30年前、アクション映画のガン・アクションの振り付けといえばトビー・門口というズングリした口ヒゲを生やした男だった。独占企業のようなものでトップだったが、不祥事を起こして姿を消した。
東京にいた頃には、街でいくらでも地味な芸能人を見かけたものだった。千葉にいまは住むマイミクの彦一さんの世田谷・一の橋のアパートに遊んで夜食を食べに出たとき、交差点のスナックの窓にトビーがデート中の姿を見つけた。Oくんとは、どちらもがそういう体質なのか、普通のひとなら分からない芸能人に遭遇したものだ。新宿アルタ裏に(いまはあるかは不詳だが)「トロワ・フェザン」という欧州家庭料理を売り物にしたレストランがあった。ここはオーナーの趣味なのか世界の栓抜きコレクションがあり、さながら栓抜き美術館とも言われていた。ここのメニューには載せていないミート・ボールスパゲティーがすきだった。ここで彦一さんが小声で「亀石征一郎!」と呟いた。視線をずらせれば、テレビ時代劇の『燃えよ!剣』でも一部のファンがいる彼がデート中だった。有楽町のスキヤ橋商店街の下の交差点で信号待ちをしていた俳優の嵯峨善兵を見かけたのも彼と2人のときだった。ひとりのときに見かけた有名人では、横須賀線ホームで自宅に電話している信欣三がなんといってもカッコよかった。わざわざ隣の公衆電話にかけているふりをして声を聞きにいったほどだ。『忍ぶ川』の御家人くずれの志乃の父親と同じ声が右耳から伝わってきた。バーバリーのトレンチ・コートを粋に着こなして、素晴らしかった。


【 かー29 】かん・わ【閑話】[名]無駄話をすること。  
ボクのもうひとつの趣味である俳句は15年程前に独学ではじめたもの。さそってくれる友人があり、始めてまもなく神戸市の「須磨千鳥吟社」という結社に入った。その機関誌で連載7年目に入ったのが「饒舌医閑話」という健康コラムである。どちらかといえば饒舌な句が多いことに自戒の念をこめてつけた。よみがなは「おしゃべりでいかんわ」である。どんなときも笑いをとりたい性なのね。よく、文章の流れをかえるときの使用語に「閑話休題」というのがある。そのままだと「かんわきゅうだい」だが、遠藤周作は「あだしごとはさておき」とルビを振っていた。みんな、死んでいくので、だんだん文庫さえ買わなくなってきている。むりに最近の作家のものを買おうとするのは、どこか「若造り」という単語が頭の中でリフレインしている感じがあるのはボクだけなのかね?



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