Ｎ響と共演した音楽家達コミュの【指揮者】ハンス・ドレヴァンツ

Hans Drewanz

1929年ドレスデンに生まれ、ベルリンで育つ。フランクフルトの音楽学校で勉強したあと、フランクフルト歌劇場へ進み、ゲオルク・ショルティ卿の門下生となる。後にショルティ卿の私設助手となり、また歌劇場の研究部門の代表となる。

1963年ダルムシュタット州立劇場の音楽監督に就任。当時としては国内最年少の音楽監督であった。その後1995年まで30年余り、一都市での音楽や芸術を継続する為、意識的に決断し活動した。ダルムシュタット州立劇場の幅広い名声を定着させた功績により、彼は1994年にドイツで主要な２つの賞を受けた。

ダルムシュタットでの仕事以外にも、ハンス・ドレヴァンツは非常に幅広い演目を持ち、客演指揮者としても成功を収めた。また、彼の芸術活動の基本である古典派やロマン派の作品とは別に、彼は若い作曲家による新しい音楽の試作曲にも大きな関心を寄せ指導した。その他の演目分野には、ウィーン楽派の作曲家グスタフ・マーラーの作品や、カール・アマデウス・ハルトマンのほかに、ドミトリー・ショスタコーヴィチ、レイマンからピンチャーまで若手ドイツ人作曲家たちの音楽さえある。

ここ数年間の主な焦点の１つはオペラの仕事である。デュッセルドルフ及びドゥイスブルグ、フランクフルト、ミュンヘンの一流ドイツ劇場で定期的に指揮を務め、ミュンヘンではモーツアルトやストラウスの作品の指揮を定期的に務めた。彼のより珍しい演目としては、ベルンのオペラ座で定期的なゲスト指揮者としてペーテル・エトヴェシュの「三人姉妹」などの２つの新しい作品の指揮を務める。2006年の秋にはアテネのオペラ座で「ドン・ジョヴァンニ」の新しい作品の指揮をした。

フィンランド、フランス、オランダ、イタリア、ポーランド、スェーデンのコンサートでは、ハンス・ドレヴァンツはドイツでの活動と同様に、オーケストラの客演指揮者であった。ダルムシュタット州立劇場を退いた後２年間は、オランダの北ネーデルランド・オーケストラで音楽監督を務めた。彼は東京のＮＨＫ交響楽団や読売日本交響楽団とも長年にわたる関係を持っている。