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医療者の見るコード・ブルーコミュの症例19◆墜落外傷の中年男性、精査中に末期癌を発見

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[症例の概要]
墜落外傷(家の2階屋根から突き落とされた)の53歳男性。
ドクターヘリ要請され、バックボードで全脊柱固定し翔北救命センターに搬送された。
搬送中は意識レベル悪く、嘔吐したため緋山Drがヘリ内で気管内挿管を施行した。
病院到着直後からショック状態に陥った。陽圧換気開始後であることと広範囲に皮下気腫を認めたことから緊張性気胸と判断し緋山Drが直ちに胸腔ドレナージを施行した。

Primary surveyをクリアし全身検索のためCTを撮影したところ、たまたま腰椎に腫瘍を発見した。その後、精査を加えたところStageIV直腸癌と診断された。
患者本人は娘の結婚式がある12月まではなんとしても生きたいと希望している。
以後は腫瘍内科にて加療することになると思われる。

[疑問点など]
・緊張性気胸を早期から疑った対応は適切であった?
・挿管・換気開始後、呼吸音は丁寧に確認していたか? 注意深く聴診をしていれば、もっと早期に気胸が発見できた可能性はあるか?
・救急現場でoccult的に発見される癌は意外と多いのでは?
・StageIVの直腸癌の治療方針は?

(20000さん、トピ立てありがとうございました!)

コメント(6)

Dr.が「着陸直後にショック状態。たぶんテンションだと思います」と言ってましたが、
不勉強で申し訳ないのですが、テンションってなんですか?
ちょっと調べても出てこなくて・・・。

あと、腰椎と肋骨にメタがあるようで、抗癌剤と放射線をすると言ってましたが、
放射線は骨転移の疼痛軽減目的ということですかね?
(直腸癌自体には放射線の適応ないですよね)
この患者は特に疼痛等の症状はないようですが、骨転移があれば放射線、というものなのですか?
>Dr.が「着陸直後にショック状態。たぶんテンションだと思います」と言ってましたが、
>不勉強で申し訳ないのですが、テンションってなんですか?
テンション=Tension pneumothorax(緊張性気胸)だと思います。
陽圧をかけたことで肺が破れ、チェックバルブを形成したのではないかと考えます。

緊張性気胸は非常に緊急性が高い疾患なので画像に頼らず臨床所見で診断し、直ちに脱気しなければならないそうです。
仮に胸写を撮ったとしたら、患側胸腔の透過性亢進、患側横隔膜の下方偏移、縦隔の患側への偏移、皮下気腫、縦隔気腫などの所見がえられると思われます。
仰臥位撮影でのDeep sulcus signのように名前のついた画像所見もありますよね。他にも何かあれば教えてください。
>外傷で気道確保を要する場合は常に注意が必要な病態です。最初は無くても挿管して換気を始めたら発症することもありますので・・・。

自然気胸でもそんなことありますよね。

「喘息のある患者さんが呼吸不全」で搬送されてくれば、当然重積を疑って、すぐに挿管を考慮したくなりますが……、
よ〜く見ると気管がわずかに変位していて、緊張性気胸だった、挿管の前にレントゲンを撮ってヒヤリとした、なんてことも。

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