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グアムの沈船 東海丸コミュの水中のバルボンバーと陸上のバルボンバー

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この写真はグアムのPacific War博物館に展示されているもの。
空港の飛行機とゲートを結ぶタラップで作ったような建物なのですが、ホテル街から離れているので知らない人が多いと思いますが、場所は比較的簡単なところで口で説明されただけでもレンタカーで行くことができます。

グアムのダイビング通という方はこれを見て何か思いつきませんでしょうか?
グアムは太平洋戦争中、物凄い激戦が繰り広げられたサイパンなどと違いますから、戦闘機や船などがそこら中に残されているわけではないのです。
でも一瞬見ただけでこれが飛行機の後部であることがわかります。
主に前方部分に特徴があったり、目にしてることが多いので飛行機の後部だけ見て「あ、これは○○だ!」と言える人は多くないでしょう。
しかし、この飛行機の後部にはかなり特徴ある部分が残されているのです。

垂直尾翼がしっかりと残っているのですが、その尾翼が飛行機前方に向かって細長くヒレのような形で伸びています。
この形の垂直尾翼を持った飛行機は特定できるのです。
試しに他の飛行機の形を見てもこの垂直尾翼を持っているものはありません。
例えば、比較的名前が通ってる「九七式艦上攻撃機」「「九六式陸上攻撃機」「一式陸上攻撃機」「銀河」「流星」「彗星」「天山」「雷電」そしてもちろん「ゼロ戦」の垂直尾翼はこれではないのです。
そうなのです、これは「九九式艦上爆撃機」、アメリカのコード名「バルボンバー」として知られているものの垂直尾翼なのです。

実は、そうか!バルボンバーか。
ではないのです。
有名な九九式艦上爆撃機と言えども、それほど多くがグアム上空に飛んできてはいないと思われますし、ましてや人の手に届くところにそうそう何機も落ちていないと思うのです。

こちらは現在グアムの水中で見ることができる九九式艦上爆撃機、バルボンバーです。
上下裏返しになって沈んでいるので、水面が下側になりはしますが右側に右主翼が残っているのがわかります。
また胴体の前方(写真では水底側となります)にコックピットがわかります。

こちらは九九式艦上爆撃機の雄姿です。
コックピットを開き、後方に向けて機関銃が見えますが、このように二人乗りのコックピットのちょうど後ろで二つに折れた前方部分が現在もグアムの水中に沈んでいるのです。
そして最初の後方部分の写真と比べてみると、完全ではありませんが、この二つをつなげると九九式艦上爆撃機が復元できると思うのです。
もちろんその証拠はありません。
ただの推測です。

ただ、こんな話を聞きました。
水中の九九式艦上爆撃機が見つかったときはちゃんと正対のまま沈んでいて、裏返しではなかった。それを引き揚げようとしたところ、二つに折れて今のように沈んでいるのだ。
てっきり近辺に後部が沈んでいるのかと思って、周辺も探しましたが何も見つかりません。
もし、その引き揚げの時に後部だけは引き揚げに成功していたとすれば、それがここに保存されていてもおかしくはないのです。

さらに、東海丸の軌跡を見ても、船や飛行機が独断で動くことはあり得ず、必ず司令部から作戦を指示された上で動いているはず。
ガタルカナルやラバウルといったグアムよりもずーっと南の島にあった前線が、アメリカの侵攻によりどんどん北上しました。
そしてトラックが壊滅状態まで攻撃され、パラオ・・・。

おそらくこの時期あたりまでグアム上空で戦闘が繰り広げられるといったことはなかったのではないかと思っています。
潜水艦が近辺を警戒し、東海丸を含めていくつかの船が撃沈されたことはあったでしょうが、大規模な作戦展開はないようです。
ならばサイパンが占領されることになるマリアナ沖海戦に関わって今もグアムの海に沈んでいるのではないか、そう思うのです。

バルボンバーは艦上爆撃機として開発されたものですから、基本的には空母から発進して帰艦したとすれば、大規模な作戦に従事したと思われ、この考えからもマリアナ沖海戦ではないかと考えるのです。

残念ながらマリアナ沖海戦は作戦がアメリカ側に筒抜けであり、飛び立った飛行機は大した成果もあげられずに失われてしまいましたが、1944年6月19日の10時15分隼鷹、飛鷹、龍鳳から27機のバルボンバーが発進。
それまでに飛び立った飛行機たちの中に撃墜ではなく、帰還すべく自分の空母が見つからず燃料切れで帰れなかったものが多数出たため、グアムかロタ経由で方向を確認した後ヤップに帰還せよとの指示。
敵を見つけられずに指示通り帰還しようとしたものの、グアム付近でアメリカ戦闘機の攻撃を受け9機が失われました。

現在の沈んでいる位置からして、バルボンバーは攻撃を受けながらも何とかコントロールできていたのではないかと想像します。
戦後今のように岩などが積み上げられて立派な防波堤の役割をしていますが、当時はサンゴの浅瀬が盛り上がっていただけで水面上では陸ではなく海でした。しかし上空からはしっかりと浅瀬が半島のようにカブラスに向かっていたことが見えたでしょうから、パイロットはその浅瀬の脇に何とか無事に着水できればグアムに上陸できる。
そう思ったのではないでしょうか。

マリアナ沖海戦の飛行機と飛行士たちの情報があれば、この9機のバルボンバーに乗り込んでいた飛行士たちのお名前もわかるのかもしれませんが、このバルボンバーはそんな9機の内の1機ではないか・・・、自分はそう思っています。

コメント(1)

地球の歩き方グアムの最新版にこのバルボンバーの後部の写真が掲載され、それには零戦であるという解説があったので、それを編集部に指摘してお話したところ、博物館では完全にタロフォフォで発見された零戦であり、あの横井庄一さんはこの機体の一部を使って調理していたという話までついております。

それらのエピソードの真偽はどうであれ、この後部機体は間違いなくバルボンバーであるのです。
バルボンバーを引き上げようとしたことが良いのか悪いのか別にして、現在の展示は雨ざらしであり、どう見ても保存体制ではなく、水中に残っていればもっと保存がいいのではないかと思うと引き上げたことに不満を感じております。
もしかしてこの博物館の方が引き上げたのではないかと疑っておりましたが、タロフォフォで発見されたという経緯を聞いてみると、逆に益々こいつが犯人だと思うようになってまいりました。

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