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BSプレミアムで映画を観る!!コミュのレオポルド・ブルームへの手紙

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コメント(1)

久し振りに心にグサッと来る映画だった。
殺人の罪を償い刑務所から出て来た男の物語と、さまざまな不幸に傷ついた母親とその息子の物語が同時進行していく構成。
そのどちらも一見「再生」の物語なのかなと、だんだん追っていくと...そのふたつが思いもよらない重なり方をして収束していくのだ。
20世紀最高の文学(と言われているらしい)ジェームス・ジョイスの「ユリシーズ」にその発想を得たと言うこの映画...やられた。

たったひとつだけ、整合性に欠けると思われるシーンがあるのだが、そこがこの映画の最大のポイントであり、物語全体をつないでいる。
でも、その整合性の欠如は観た後にどうとでも説明がつくように、うまくぼかしてあったのかなと、観た後では思える。

安っぽい言い方をすると「癒し」とか「再生」というフレーズがこの映画を語る上でふさわしい言葉になるのだろうが、映画そのものは決して単純ではなく、人間の生きようとする力というか、どこか前向きで希望が感じられる良作だと思う。
決して明るい映画ではなく、むしろ全体的には陰鬱ともいえるのかも知れないがw、観たあとには何だかいい気持ちになれたように思う。

それにしてもこの映画...その構成に感心した。
ジョセフ・ファインズ演じる刑務所から出たばかりの男・スティーブンの話は、静かにゆっくり進むのだが、もう一つの物語...エリザベス・シュー演じる傷ついた母親を中心とした「家族」の話は、その展開のスピードがとても速い。
その「緩急」のコントラストも面白いし、その「緩急」がしっかりと意味を持っていることがクライマックスで明らかになる...その明らかになった瞬間に、私はしびれた。

物語そのものも心に突き刺さり、やがてじわじわと沁み込んでいくような素晴らしい話なのだが、その構成のバランスのよさ、うまさに感心した。
何だかんだいってBS-hiのチョイスは侮れないのだ。

さて、この映画の発想の元となっているジェイムス・ジョイスの「ユリシーズ」。
その存在は知っていたのだが、いまだに読んだことがない。
絶対に読みたい...この映画を観て、その思いを更に強くした。

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