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サイエンスコミュの食糧問題考察

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ここ数ヶ月で食品の値上げが続いています。テレビや雑誌でも取り上げている通りで、原油高×途上国の発展×バイオ燃料への流用、というような三重の要因で、どんどん値上がりしているってことです。
でも、マスコミってアテに出来ませんからね。ちゃんと自分で確かめてみましょう。
そんな訳で、食糧問題がどのくらい深刻なのかってことを、理系らしく計算で求めてみます。

先日、世界の人口が66億6666万6666人を超えたってニュースが流れていました。もちろん数えたわけじゃあなくて推計ですけど。今後も増え続けていますから、面倒なんで70億人としちゃいます。
70億人の人類が、全員ちゃんとした食事を取ると仮定します。人に必要な1日当りの摂取カロリー量は2000kcalです。それを365日間摂取するのですから、人類の年間摂取カロリー量は、

70億人 × 2000kcal × 365日 = 5110兆kcal

です。
このカロリー分の食糧を用意しなければなりません。とりあえず、世界で最も普及している穀物である小麦でまかなうとしてみましょう。パンでもパスタでも何でも良いのですけれども、面倒なので小麦粉以外の材料は無視しちゃいます。計算はシンプルにしないとね。
小麦粉100g当りのカロリーは368kcalですから、必要な小麦粉の量は、

5110兆kcal ÷ 3.68kcal/g = 約14億トン

となります。

問題は、こんだけの小麦粉を果たして用意することができるのか?ってことです。小麦粉は小麦から作られます。小麦100gで小麦粉は79g採れるので、小麦に換算すると、約17億トンとなります。小麦は畑から採れます。小麦畑1ヘクタールから収穫できる小麦は4トンです。小麦は世界的な穀物で研究も盛んなので、この数字は食物としては極めて優秀です。これで必要な畑の面積が計算できて、

約17億トン ÷ 4トン/ヘクタール = 約4.4億ヘクタール = 約440万平方キロ

となります。

これだけの面積の畑があれば良いのですけど、念のため干ばつでも誰も餓死しないように、余裕を見ておきましょう。大干ばつでの収量を、平常時の80%とします。すると、約550万平方キロの畑があれば大丈夫でしょう。
この面積は、インドの国土(約330万平方キロ)とオーストラリアの国土(約770万平方キロ)の中間くらいです。なんだ、意外とそんなもんか……ってのが私の第一印象でした。でも、国土の全部を畑に出来るわけではないこともお忘れなく。世界の陸地のうち30%が砂漠、14%が永久凍土です。合わせて 44%は畑にできないってことです。さらに山岳地帯も畑にできない部分が多いですから、甘く見ても全陸地の50%しか畑にできないということです。つまり 2倍。550万平方キロの2倍の国土となると、1100万平方キロです。これは世界2位の国土をもつカナダよりも広い面積です。
とはいっても、地球全部の陸地を合計すると、約1.5億平方キロの面積があります。それと比較すれば10%以下です。それくらいを全部小麦畑にすれば、全世界の人が飢えずに済むってことです。

しかし、全部小麦ってのも飽きてきちゃいますし、非現実的ですよね。そこで必要なカロリーの半分を肉から摂ることにします。ここでもやはり小麦を選択した時と同様に、肉としては最もポピュラーな牛肉にしておきましょう。先ほど計算した5110兆kcalの半分、2555兆kcalを牛肉でまかなうことにします。ここでもやはり面倒なことはやめて、肉だけで計算します。ホルモンは無視。

さて、牛肉100g当りの平均的なカロリー量は部位によりますが全部平均しちゃって250kcalです。意外ですけど、小麦粉よりもヘルシーです。ここから必要な牛肉の量は、

2555兆kcal ÷ 2.5kcal/g = 約10億トン

となります。

牛1頭は約700kgの体重がありますが、そのうち31%が精肉となります。よって、必要な牛の数は、

約10億トン ÷ 31% ÷ 700kg = 約47億頭

です。

この約47億頭の牛を育てなければなりません。牛の平均飼育日数は500日間です。つまり1年以上掛かります。ですから、約47億頭を食べちゃうには、それ以上の牛を飼育しておかなければなりません。

約47億頭 ÷ 500/365 = 約65億頭

の飼育が必要です。

飼育には餌が必要です。1頭の牛は1日に小麦やトウモロコシなどの飼料を7kgも食べます。ですから、約65億頭の牛を飼育するために必要な小麦は、

約65億頭 × 7kg × 365日 = 約160億トン

となります。

これだけの小麦があれば、牛が育ちます。でもこれでも必要なカロリーの半分です。残りは最初の通りで小麦から摂ることになりまして、その小麦と合計すると、約170億トンの小麦が必要になります。これを先ほどと同様に計算すると、

約5400万平方キロの畑
約1.1億平方キロの国土

が必要、ということになります。

約1.1億平方キロの国土といいますと、地球上の全陸地の約73%になります。これだけの面積を小麦畑にしないと、小麦+牛肉でカロリーをまかなうことができないのです。


と、これはちょっと非現実的ですよね。地球が小麦畑惑星になっちゃいます。小麦・牛肉意外の選択肢を考えるという手もありますが、どちらも現在最もポピュラー、つまり最も生産の研究がされている食糧です。ですから、それ以外の食糧を考えても、あまり改善する可能性はないと思われます。

となると取りうる解決策はこんな感じ。

・人類の人口を減らす
・技術革新で小麦の収量を10倍にする
・技術革新で工業的に牛肉を生産する
・地球の面積の70%は海!魚を飼育する技術開発をする

良く考えてみると、魚って今でも狩なんですよね。もちろん養殖も多少はありますが、全体から見ればわずかです。これまでの漁業において、科学技術は狩の効率化に向かっています。これからは他の食糧と同様に、育てることを考えなければですね。

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