ポリスのデビューはリアルタイムです。いわゆるパンク〜ニュー・ウェイヴのバンドの中で、僕が最初に好きになったのはストラングラーズでしたが、その次がジャムかポリスでした。ポリスはデビュー当時ホワイト・レゲエなんて言われてましたが、実はメンバーはかなりキャリアのあるヴェテランぞろいで、実はジャズ・ロック系のプログレ畑の人たち(最年長のアンディー・サマーズはエリック・バードン&ジ・アニマルズの末期に来日、この時呼び屋がつぶれてジャパニーズ・マフィアに脅かされて怖かった、とインタヴューに答えてました)です。 78年のデビュー作「Outlandous d'Amour」も痛快な作品でしたが、79年の「Regatta De Blanc」(白いレガッタ)も最高です。何より曲がいい。メロディアスな決め曲("Message In A Bottle"、"Walking On The Moon")から実験的なもの("Regatta")、更に趣味的なもの("Does Everyone Stare")まで幅広いです。スチュワート・コープランドのタコのようなdsプレイ(手足が8本あるような)が堪能できる"Deathwish"や"Bring On The Night"も含めて全部好き。 80年2月初来日公演に行きました。限られた小遣いなのに、2月はJ・D・サウザーもカーラ・ボノフも来たし、散々悩んでポリスを選んだ。その選択が正しかったのかはわからないけど、あの時ポリスを見たことで、アメリカンロック一辺倒だった僕の音楽的趣向に別の選択肢が確実に出来たような気もします。