ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

峨眉派之書庫コミュの《傷寒論》“六経”的概念?

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
「六経は、一璘一支の関係で、手経も足経で掌握しているため、実際には十二経を把握している'?。《傷寒論》が十二経を言わずにただ六経のみをいうのは、足経が手経を掌握している、ということのためである。

たとえば少陰病が手少陰心と足少陰腎の併せた病証を表し、その浅いものは表に存在して経病を為し、その深いものは裏に在り臓病を為すなどして、表裏相互に見ることが出来るようなものである。

あるいは太陽経病が即ち膀胱経病であり、頭痛項強をその標としながらも、その本は膀胱と小腸に在り、ゆえに裏に入ると膀胱の四大腑証(蓄水・蓄尿・蓄血・癃閉)があるようなものなのである。

であるのに、どうして膀胱と小腸は無関係だ、などといえるだろか?ちなみに、子午流注の規律においては、“小腸は膀胱の上遊を為す”'?とされているのである。」



【訳者私注】
'?足経が手経を掌握…廖厚澤他著『明堂浅義』第四節の二、経絡之交会でも「明・張介賓曰く:“万物之気は、皆地より而して昇るなり……足(経)を言えば則ち通身上下し経気皆尽く、而して手は其の中に在るなり、故に必ず手(経)を言わざるなり”と。ゆえに〈傷寒論〉は“六経”だけを言い“十二経”を言わず、それで終いにする、だから傷寒“六経辨証”中では、手経の各証をまた兼ねながら、いちいち引用する事はしないのである、学究する者はこのことを知っていないといけない」としている。(ここで引用された張介賓の出典元は確認できていない)。

'?“小腸は膀胱の上遊を為す”…廖厚澤他著『明堂浅義』第九節の三、榮気循行与子午流注では「気功点穴按摩における陰陽経の相接や、上遊下遊両経間の呼応として、これを最も多く用いる」としたうえで、「呉鞠通云う」として、本文の“小腸を膀胱の上遊と為す”を引用する。

コメント(1)

〔補足〕?“明・張介賓曰く:…(訳者私注'?より)”

 ⇒張介賓(景岳)著『質疑録』・論二十五、‘傷寒は足経に伝わり手経に伝わらざるを論ず’にほぼ同旨の議論展開がみられる(『中国医典 質疑録』張景岳著・牟田光一郎訳注・緑書房)。

「傷寒ハ足経ニ伝ワリ手経ニ伝ワラザルヲ論ズ(傷寒は、足の経絡に伝染するが手の経絡には伝染しない、という議論を論じる)。

傷寒ノ伝変ハ足経ノミヲ言イテ、手経ヲ言ワズトハ原(モト)ハ『内経』ノ熱病論中ノ六節ノ文ヲ本トスナリ(傷寒の伝変は、足の経絡についてだけ言及されていいる。手の経絡についての言及はない。という議論の起源は、『黄帝内経』の熱病論中の六節の文章にある)。

…劉氏(=劉完素のこと)ハ其ノ理ニ不明ナルニ自(ヨ)リテ傷寒ハ只(タ)ダ足経ノミヲ伝ワリテ手経ニ伝ワラズトノ論ヲ創ル、誕妄(タンモウ)ニシテ人ヲ欺クコト此(コレ)ヨリ甚シキト為スハ莫(ナ)シ(劉完素は、その文章の意味が理解できずに、傷寒というのは、ただ足の経絡だけを伝染してゆき、手の経絡には伝わらないのだ、という理論をこしらえてしまった。全くの無知にして、世の人々に誤った知識を植えつけてしまったこと、この上ないことである)。

……陶節庵ニ至リテハ之ヲ易(カ)エテ以ッテ足ヲ傷シテ手ヲ傷セズトス(陶節庵という人にいたっては、この理論をさらに改変して、傷寒というのは足だけがかかる病気で、手には関係ないのだ、などとしてしまった)。

夫(ソ)レ既ニ手ヲ傷セザレバ何ゾ手ノ六経ノ見症ガ亦(マ)タ傷寒症中ニ変見サルヤ?(手は傷寒にかからない、とするなら何故手の六本の経絡の病変症状が、傷寒の症状の中に見受けられるのであろうか?)

再(サラ)ニ本経ニ「三陰三陽、五臓六腑ガ皆(トモ)ニ病ヲ受ク」ト云ウヲ観(ミ)レバ、則チ手経モ亦タ其ノ中ニ在ルナリ(さらに黄帝内経で「経絡の三陰三陽や五臓六腑は、どれも皆、病邪を受けてしまう」と言及があるのを勘案すれば、傷寒でいう六経の中には手の経絡もまた含まれていると言える)。

十二経絡ヲ手足ニ分テバ、則チ足経ノ脈ハ長ニシテ遠ナリ、上ヨリ下ニ及ビ、遍(アマネ)ク四体ニ絡ス、故ニ按ジテ以ッテ周身ノ病ヲ察ス可シ(全身十二経絡を手と足の経絡とに分けて考察してみると、足の経絡の特徴は、長く遠くまで、人身の上から下まで及んでおり、体幹〜四肢の隅々にまで走行している。だから、足の各経絡を触れて押えてみれば、全身の病状を察知することが出来る)。

手経ノ脈ハ短ニシテ近ナリ、皆足経ノ間ニ出入ス、故ニ凡ソ傷寒ヲ診ルニ、但ダ足経ノミヲ言イテ、手経ヲ言ワザリシナラン(手の経絡は、短く近距離を走行し、どれも足の経絡の間を縫うように走っている。このことから傷寒を診察する際に、足の経絡に言及があるのに、手の経絡にまでは及ばない、といった事態になったのではないだろうか)。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

峨眉派之書庫 更新情報

峨眉派之書庫のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング