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伊伎國見聞録コミュの−28−

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神武天皇と火遠理命


天兒屋根命(あめのこやねのみこと)は幼子の邇邇芸命(ににぎのみこと)に付き添って降臨し、火遠理命(ほをりのみこと)は邇邇芸命の皇子ですから、天兒屋根命からみれば、火遠理命は二世代年少の人物になります。

天兒屋根命の孫・天種子(あめのたねこ)命は、神武天皇の従臣として日向の国を出発、途中豊国の宇佐に立ち寄った際、菟狭津媛(うさつひめ)と結婚しました。

即ち、天兒屋根命からみて火遠理命、天種子命(孫)、神武天皇はいずれも二世代年少になり、火遠理命と神武天皇は同世代とする「背景」で古事記は記されています。

古事記上つ巻の巻末に取ってつけたように記された「神武天皇は波限建命の御子(天遠理命の孫)である」という裏づけのない記事を無条件に信じ込まされていますが、傍系の神々との関係からみれば、火遠理命と神武天皇は同世代で、祖父と孫の関係は成立しません。


 改めて、火遠理命と神武天皇の関係を整理すれば
一、上記のように、二人は同世代の人物です。
二、火遠理命の本名は穂穂手見(古事記)、神武天皇は彦火火出見(日本書紀)で、名前が同じです。
三、火遠理命は、塩椎神(しおつちのかみ)の助言で対馬に渡り、神武天皇は塩土老翁(しおつちのおきな)の助言で大和に旅立っています。
四、火遠理命の御子の波限建命は母の妹・玉依毘賣(たまよりびめ)を妻に、神武天皇の御子の神沼河耳命(綏靖(すいぜい)天皇)も母の妹・五十鈴依姫(いすずよりひめ)を妻にしています。
五、火遠理命に先行して降臨したのが邇邇芸命(ににぎのみこと)で、神武天皇に先行して大和に降臨したのが 饒速日(にぎはやひ)というのも酷似しています。

 これ程までに良く似た二組の関係が存在するはずもなく、「饒速日、神武天皇、綏靖天皇」の関係は、「邇邇芸命、火遠理命、波限建命」の関係をコピーしたとしか考えられません。

以上から、安萬侶は、「竺紫の日向の高千穂の久士布流多氣」という言葉だけで、降臨の地を壱岐から日向の国に変更し、実際には壱岐を出発した火遠理命の話を、分身の神武天皇を日向の国から東遷させることで、「日向の国」を印象付けましたが、日向の国と特定できる風景や、連想させる背景は全く描(えが)かれていません。

神武天皇を波限建(なぎさのたける)命の御子に仕立てることで、壱岐神話に登場する神々を日向の国の神々として取り込み、天武天皇の建国した「新しい」国・日本の国の起源にしたものと考えています。

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