歴史　ちょっといい話コミュの賊軍　会津

星亮一という作家がいる。

ＮＨＫのそのとき歴史が動いた。という番組で

　義に死すとも不義に生きず　会津戦争　松平容保　悲運の決断という回に、解説者として出演していた。

　たとえ賊軍として歴史に名を残そうとも、いつかは日本人がその気持ちを理解してくれるときがきっとくる。

　そういう思いを胸に、会津兵は戦場に向かい、そして、白虎隊の悲劇もそこにはあった。

　しかし、奮戦するもむなしく、会津はやぶれ、多くの屈辱を噛み締めながら、生きながらえた会津藩士は、ふるさとを追われ、下北半島の開墾や蝦夷地の開拓に当たらなければならなかった。

　藩主容保も遅れて下北に入った。廃藩置県後のことであり、領主としての地位ではなくなっていたが、徳川一門として、旧領を追われ、賊軍の首領として生きながらえなければいけない肩身の狭い立場の容保を思うと、旧家臣たちで涙を流さないものはいなかったという。

　今でも、会津の人の多くは、そのことをうらみに思っている。安倍総理をはじめ、下関市長など多くの長州人が謝罪を試みたが、会津の怨みを消すにはまだ時間がかかるだろう。

　幕末、会津は、藩財政が破綻している中で、京都の警備を行った。

　長州は、京都の各地でテロ活動を行い、挙句に御所に向かって大砲を打ち込み、会津と薩摩がそれを防いだ。

　会津びいきで、攘夷論者の孝明天皇が不可解な急死を遂げたのはなぜか、、、。

　そのたどってきた経過を見れば、なぜに、会津が賊軍で長州が官軍なのか納得いかないのもわかるだろう。

　雄藩連合により共和制の導入を実現しようと大政奉還を成功させた坂本竜馬が暗殺された。

　そして、倒幕の密勅と錦の御旗

　明治維新により、露骨な論功行賞が、東北地方を荒廃させ、飢饉や人身売買が行われるにいたった。

　現在、原子力発電所の多くが福島県にあるのはなぜなのだろう、、、。

　明治以降、偏った藩閥政治がゆがんだ政体を作り上げたのだと思う。

　藩閥に入ることのできなかったものは、議会の成立を強く訴え、政党政治というゆがみをつくり、政党政治に加わることのできなかったものが、軍閥を作り、そして、破滅的な軍国主義への道へと突き進んでいったのだと思う。

　そして、その、軍国主義の主役こそが、東北地方の貧農の出身者であった。。

ただ、謝るのみで会津の怨みと無念が晴れることは決してないことは、明らかだと思う